4月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1326
ナイス数:120

長門守の陰謀 (文春文庫)長門守の陰謀 (文春文庫)感想
当市図書館の電子BOOKで。藤沢周平さんは好きで大分読んだのだが著作も出版物も多く、ホントにコンプリートしたければ全集を頭から当たらなければならないだろう。その点、この電子図書館は便利なのだが、何か物足りなくも感じる。数多い著作の現物から(そのくせ意外とひとつ図書館には固まってはないのだ。)選ぶ醍醐味は無いかな。(じゃあ本屋さんで文庫の新刊を買いなさい。)本作はいわゆる市井物が中心だった。表題作も、また珍しく著者あとがきもあるのだがどちらも、もひとつピンと来なかった。変遷期の作品集であろうか。
読了日:04月09日 著者:藤沢 周平


でぃすぺるでぃすぺる感想
今村さんの剣崎比留子シリーズ以外の著作は初めて。ヤングアダルトというか少年小説の趣。というかそうしないと作品世界を保てなかったか。しかし読後感は良くミステリーとしても私は許せた。
読了日:04月18日 著者:今村 昌弘

 


さよなら、田中さんさよなら、田中さん感想
寡聞にしてこんな作家さんがいらっしゃるのを知らなかった。中学生が(もしくは小学生の時に)書いた小説とは!表題作の最終章のみ別の男の子目線になっていて、お話の余韻を増している。まだまだ他にも担任の木戸先生(最終章で女子に嫌われてしまっているのは残念だが。)とか大家さんの息子さんとか味わい深そうな人物も多彩。シリーズになっている様でそちらも読み継いでいこう。
読了日:04月22日 著者:鈴木 るりか


太陽はひとりぼっち太陽はひとりぼっち感想
「さよなら、田中さん」に引き続き読了。前作で気になっていた賢人君と木戸先生の掘り下げ。木戸先生は自分としては初老のイメージだったけど若い男の先生なのね。そりゃ、みんな引くわ。それとまたまた登場の三上くん。このエピソードがおかしい。新しく中学でできた友達、佐知子ちゃんの身の上がまた気の毒で・・・。引き続き「私を月に連れてって」へ。
読了日:04月26日 著者:鈴木 るりか


私を月に連れてって私を月に連れてって感想
田中さんシリーズ第3弾。2020年作者17歳の時に刊行。 (蛇足ながら1作目は14歳、2作目は16歳。)正直だんだん話がシビアになってきて(そればっかりでもないのだが)ちょっとつらい。あと三上くんが出てこないのが寂しい。
読了日:04月30日 著者:鈴木 るりか

読書メーター

すずめの戸締り  2022年

 

地上波、初放送を録画で。翌日即観賞。

 

新海誠監督最新作。

 

テーマが地震がらみなので、今の時期よくTV放映したなぁというのが

正直な第一印象。

 

でもまあそんなアニメ映画に目くじら立てる人もそうはいないだろうし

筋立て悪くないし(ちょっと強引?)映像きれいだし

ロードムービーとしても楽しかった。

 

やっぱり時系列の要素(タイムトラベル物?)が入ると

お話に深みが増しますね。

 

 

 

 

 

3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2780
ナイス数:221

カーテンコールカーテンコール感想
作者いわく「最後の作品集になるだろう。」と語ったという掌篇集。掌篇集については作中唯野仁にもからかわせているが、川のほとり、プレイバック、文士と夜警、カーテンコールなど本作終盤にかけて読み易いけど何とも言えぬ哀しみと余韻が残る作品が続く。花魁櫛も好きかな。装画はとり・みきさんでしたか。
読了日:03月01日 著者:筒井 康隆


コメンテーターコメンテーター感想
伊良部シリーズ第四弾。17年ぶりの新作だとか。コロナ禍もなんのその、名医(?)伊良部先生は健在。コロナ、アオリ運転など時節がらテーマが展開。株トレーダーの話は内容的にもどうかと思ったけど(そんな患者にたかっちゃいけません。)終盤の「ピアノ・レッスン」「パレード」が好きかな。
読了日:03月06日 著者:奥田 英朗


大常識 (新潮新書 1019)大常識 (新潮新書 1019)感想
百田さんのエッセイ集。右よりの論客という印象を持っていたが、まあ、そうかな。うなずけたり首をかしげたりのいろいろな内容。メールマガジンに連載していたコラムらしく一節ずつはちょっと読み足りないボリュームだった。
読了日:03月12日 著者:百田 尚樹

 


湖畔地図製作社湖畔地図製作社感想
嫁さんが図書館で借りてきた本。日経の書評欄に出ていて手に取った。(最初はなんだかわからなかったのだ。長野まゆみさんも読んだ事なかったし。)スコープオブジェと言うのか。現物を手にして見てみたら感激もひとしおだろう。
読了日:03月12日 著者:長野まゆみ


名探偵の掟 (講談社文庫)名探偵の掟 (講談社文庫)感想
東野さんは大分読んだと思っていたが、こんな系統の作品があるとは知らなかった。大分初期の作品なのだが今で言うメタフィクション?推理本格物へのアンチテーゼとでも言うか?作中「アンフェアの見本」に「騙された!」と感心したのだが、終盤の「エピローグ」「最後の選択」で興ざめとなった。巻末の村上貴史さんと言う方の詳細な解説で背景はわかり「ヘェー」という感じではある。とりあえず「名探偵の呪縛」は読んでみよう。
読了日:03月14日 著者:東野 圭吾


図書館ホスピタル図書館ホスピタル感想
当市図書館の電子図書で。初読みの作者さん。司書出身の方らしい。柔道部出身の女性主人公という「重版出来!」みたいな設定なのだが、あんまりそれは活かしきれてないかな。 ラストが謎の終わり方で、これは続編があるんだろうか。
読了日:03月22日 著者:三萩せんや


現代「死語」ノート (岩波新書)現代「死語」ノート (岩波新書)感想
1995年ごろ書かれた作品。なので既に「現代」ではないのだが、充分な読みごたえ。完全に死語になってしまっている物、「現代」でも使われている物それぞれ面白い。
読了日:03月24日 著者:小林 信彦

 


ジャズ小説ジャズ小説感想
近作「カーテンコール」を読むと「掌篇集」という言葉が目につくのだが、本作もまさにそれ。非常に読み易く優しい短編集。けっこう本作も好評だったのではないかと思うのだが 反面偶然図書館の棚で見つけるまで存在を知りませんでした。
読了日:03月24日 著者:筒井 康隆


名探偵の呪縛 (講談社文庫)名探偵の呪縛 (講談社文庫)感想
「名探偵の掟」の続編という事に間違いはない。結構すてばちに書かかれた前作への補完の意味もあるのか?今回はインナースペース物という形での「文庫特別書下ろし」で(ですよね。表紙に書いてあるもの。)前作の様な詳細な解説もなし。作者自身の本格物へのオマージュでしょうか。作中のトリックも面白かったです。
読了日:03月24日 著者:東野 圭吾


成瀬は天下を取りにいく成瀬は天下を取りにいく感想
仕事の関係で平和堂等多少の滋賀ネタはわかる。が、なんにせよこの成瀬という主人公と島崎という相棒の造形が作品の勝因。続編も期待!本屋大賞2024ノミネート作品。
読了日:03月26日 著者:宮島 未奈

 


放課後ミステリクラブ 2雪のミステリーサークル事件放課後ミステリクラブ 2雪のミステリーサークル事件感想
児童書(小学校中学年から)なのだが2024年本屋大賞にノミネートされた珍しい作品。(そんなことはないのか?) その第2作。ノミネートの1作目より図書館の予約数が少なく先にこちらを。見取り図、登場人物、さらに「読者への挑戦」までつけた本格物への入門編?(パロディと言う見方もできるが。)知念さんのあとがきが泣かせます。1も読むぞ!
読了日:03月31日 著者:知念実希人


結 妹背山婦女庭訓 波模様結 妹背山婦女庭訓 波模様感想
「渦」に続いて作者二作目。相変わらず小説自体の語り口が美しく読み易い。おきみを主人公、耳鳥斎を狂言回しに浄瑠璃、歌舞伎を取り巻く人々の人間模様。十返舎一九まででてきたのには驚いた。
読了日:03月31日 著者:大島 真寿美