今回はアクベシアヌスミヤマクワガタの産卵方法について、計2ライン3セットを経てのまとめになります。

 

まずアクベシアヌスミヤマクワガタについてですが、ヨーロッパミヤマクワガタLucanus cervusに属する6亜種のうち、大型化するいわゆるメジャー3亜種のうちの1種です。

ユダイクスと並ぶ最大級亜種です。

(2024年8月現在のBE-KUWA飼育レコードはユダイクスが104.8mm、アクベシアヌス105.0mmなので、どちらが最大とは言い難いです。ちなみにケルブスは93.6mmで、100の壁は突破していませんが、いずれにしても野外レコードは超えていないので、まだまだ分からない部分がありますね)

 

 

【ペアリング】

 

まずペアリングですが、私は終始ハンドペアリングを貫きました。

親個体の紹介を…

(写真が下手すぎる)

 

まず1枚目がSMIS様で購入した80mmUPの♂、CBF1

♀も居たのですが休眠がズレてしまい、活動開始時には両♂が死亡してしまいました。

2枚目はオークションで購入した74mm。前レコード血統です。何かと血統が眉唾なヤフオクですが、お話を伺うと信憑性は高かったので、一応記載。

とはいえあまり血統に興味はないのですが…

♀はこの♂についてきた3頭を使用。ちなみにおまけで♀を大量に頂き、この2頭の♂で計8頭の♀に掛けることになりました(笑)

とはいえハンドペアリングで全頭掛かったので、かなり交配については簡単だと思います。(余りある♀達は友人A氏やお世話になっている方々におすそ分けしました)

 

ハンドペアリングのコツも特に無いですが、やや♀を挟みがちな傾向かもしれません。とはいえ甘噛みで、♀の交配を誘発しているのかもしれません。でもたまに気が乗らないのか本気で殺しにかかりますので生殖器の挿入が確認されるまでは注意です。

あと結構何度も交尾します。放って置くと1時間は余裕で何度も交尾してました。1日に2頭くらいは掛けたかったので、30分くらいで無理やり交代させてましたが…

 

【産卵セット】(20℃~23℃)

 

産卵セットにはコバエシャッター中に、ふるい掛けした月夜野きのこ園様の完熟マットを使用。スタンダードな8割硬詰めスタイルです。ただ通常よりもかなり硬めに仕上げています。マット産卵の種はマットを掘り返して産卵床を選り好むので、固いほうが産卵数が増える…気がしています。

ヨーロッパミヤマ系は通常のマットでOKなのが楽で良いですね。

 

コバエシャッター小で国産ミヤマを産卵させたときはスペースが小さいためか、1頭しか幼虫が取れませんでしたので、ケースは大きめが良いと思います。

水分はツヤ程ではないものの多めに。産まない時のノコギリ系のセットくらいな感じです。

 

投入後は産卵が一段落すると出てくる印象です。まだ産卵スペースがあれば再度数日間潜り、なければ毎晩徘徊している感じに見えました。

 

 

【割り出し】

 

大体一度に十数個取れる感じで、現在4回程割り出しています。

 

採卵後は400ccのプリンカップにぎっちり詰めていました。管理温度は同様に20℃~23℃

ですがやや孵化率と幼虫の生存率が悪く、プリンカップの大きさケチったからかなと感じました。ちゃんと大きめのプリンカップに程よい頭数で投入しましょう。

あと温度は20℃程度に抑えた方が良いかもしれません。

 

 

 

7月頃孵化ですがまだ初齢の後期をやっていたようです。完熟マットの水分多めを800ccのクリアボトルに投入、21℃~19℃のワインセラーで管理を始めています。

最近完熟マットの製法?原材料?が変わったためか、きめ細かくなった代わりにガス臭が強くなった気がします。

実は時間がなくて満足にガス抜きできていないため、今後がやや心配ではありますが、今後の成長に期待です。