体罰やいじめに対する様々な意見が交わされている、
どれも一理あると思う。

以前、プロ野球巨人のキャッチャー阿部慎之助選手が試合中に、
浮き足立つピッチャー沢村選手に気合を入れて、頭をペシッとやって、
次の打者を抑えて急場を乗り切ったことがあった。
これを暴力だとは誰も思わないだろう。

「体罰」は、その中身を見れば暴行、傷害、ハラスメント、
「いじめ」はそれに脅迫、恐喝が加わり、どちらもれっきとした犯罪だ。
体罰と称して血が出るくらいに殴って・・・街中で同じことをやったら逮捕だ。

 

明らかに法律に反する行為はいじめや体罰とは呼ばないで、
暴行、傷害、脅迫、恐喝などの、犯罪の用語を使用し、
「いじめ」と「体罰」と言う言葉は使わないという選択は無いだろうか。

 

どうしても、いじめの定義を作るのであれば、
法に触れない無視やネットへの悪質な書き込みなどの、
嫌がらせ行為を定義してはいかがか、
それ以外は普通の法律用語で処理するのがわかりやすい。

教育や指導の現場だけで通じる言葉が、
間違った聖域を作っているのではないか。
このことによって、いじめや体罰をする側は守られているが、
される側が守られていないのではないだろうか。

 

スポーツ指導の世界でそもそも「罰」はなじまないのではないだろうか。
できないことをできるように技術的、メンタル的に適切に
アドバイスするのが指導者の役割ではないか。

 

ともかく、教育やスポーツ指導の現場が正しい方向に進むよう心から願いたい。