東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の
報告書ダイジェスト版を読んだ。

報道でもあったが、厳しい論調だ。
 

内容は結論の要旨、7つの提言としてまとめられて
いるが、現状における情報の中で、よくまとめていた
だいたのではないかと思う。

政府、電力会社、そして国民もこの報告を踏まえ、
今後のあり方を判断することが肝要だと思うが、
ここで報告されたような方向に進んでいるとは思えない。

①政府は当時の会議の会議録は無いとしているが、
無いはずが無い、それを公表する気が無い、
隠蔽体質に変わりが無い。

②大飯原発を再稼動したが、何が安全なのか
基準が示されていない。

③非難住民に対する対応や料金問題など、
東京電力の体質は変わっていない。

④小沢氏の新党をはじめ、政争の具として原発を
利用しようとしている。

 

委員長は報告の中で、この事故報告が提出される
ことで、事故が過去のものとされてしまうことを危惧
していると案じているが、素通りした感さえ覚える。

小沢新党は参加した議員は民主党離党を一任、
そして主要政策を一任・・・即ち原発問題も議論無しで
従うというのだ・・・なんだこれは!??

普通、大切なことは徹底議論を交わして、その場で
最終合意ができなければその雰囲気を踏まえて
結論を一任ということなら理解ができるが、そんな
様子は無い。チルドレンやガールの皆さんは、
この国会事故調を読んだのだろうか。議員としての
職責を全うしようという考えはあるのだろうか?

そして、単純に選挙に有利に働くことだけの理由で
原発反対を公約にするだろう。

以前、キャスターを務めて、現在県知事をやって
いる人が、テレビで恥ずかしげも無く、街頭演説で
当初誰も関心を持ってくれなかったが、脱原発依存
と言ったら反応がよく、これだと思った・・・と。
この程度しか考えていないのです。
私はこういう人たちの考え方は嫌いです。

 

この委員会の設置は自民、公明、たちあがれ日本が
法案提出して民主が応じたものだが、「はじめに」で、
自民党政権時代の体質批判を指摘するなど、批判
すべきところは批判する立場を堅持し、まとめられた
委員会報告は真摯且つ、妥当なものではないかと
思っています。

政府や残念ながら一部政治家、電力会社などが
このような状況です。

規制当局が事業者の虜(とりこ)からの脱却を願うと共に、
政治を正しい方向に導くのは国民の意識と監視以外
には無いのかもしれません。

この報告書はHPからダウンロードできますので、
ブログを読んでいただいた皆さんにも、報告書を読んで
いただき、何らかの判断の糧としていただければと
思います。