私が二十歳の頃、就職先も決まり、短大の卒業単位も習得し、後はのほほんと卒業を待つだけの身。
近所のお兄さんが、隣町でお弁当屋さんを開業する、ということでアルバイトをしに行くことになりました
公共交通機関が全く機能していないど田舎。
お弁当屋まではマイカー通勤必須!片道30分。
車の免許取りたて、マイカー無しの私は、お弁当屋で一緒に働くお姉様達に、相乗りさせてもらうことになりました。
最初は、初対面の40代のお姉様達と、どんな話をしようかとドギマギしていましたが、皆さん明るくて優しくて、楽しい通勤時間になりました
その内の1人、Nさんが
「あずきちゃん、漫画好き?」
「はい!ガラ仮面とかBASARA読んでます!」
「ガラ仮面!私も読んでる!私ね、まだ漫画雑誌かってるのよ大人のやつね。」
「あずきちゃんも、読んでみる?貸すよ!」
「はい!ありがとうございます!」
と言って、ふと冷静に考える…大人の漫画雑誌?
え!もしかしてレディースコミックってやつか?
私の浅はかな知識では、レディースコミック=エロい。というイメージ(苦笑)
まじで?このオバハン?←コラ
正気ですか?(ケンコバ風に良い声で)
ハタチの娘にそんなの読ませて、感想求める気か?
まだまだ、バイトでよろしくって時に、めちゃくちゃ気まずくね?
と、思いましたが、あくる日ドドーンと大きい紙袋を2つ
「いっぱい持ってきちゃった!読んでみてね」
「あ、ありがとうございます!」ヒエ〜
といい、恐る恐る中身をみると…
『ヤングユー』『ユー』『コーラス』『BeLOVED』という雑誌。
中身も『別冊マーガレット』の大人版って感じ。
あと、子育て関係の話とか。主婦が主役とか。
多少ラブシーンもありましたが、エロエロしてませんでした(笑)
Nさん、疑ってごめんなさい
賄いの唐揚げ弁当が美味しかったり、とても楽しいバイトでしたお世話になりましたー
それから社会人になり、一人暮らしを始め、『ヤングユー』は自分で買うようになりました。
その当時は槇村さとる先生、池谷理香子先生の作品がよく載ってました。
そこで出会ったのがこの作品!
【ハチミツとクローバー】 羽海野チカ先生
連載していた『キューティコミック』が休刊になったとかで、『ヤングユー』に移籍してきた作品。
初めて予告を見た時は、メルヘンチックな絵柄で、ちょっとヤングユーらしくないなぁという印象。
なんと、私、まったく読んで無かったんです
飛ばして読んでた(審美眼なさすぎ)
そして、ある日ふと目にしたコチラ
当時、小型犬ブームでロングチワワや、トイプードルがモテはやされていたのに、こちらのチョイス(笑)
この作品は、ひょっとして面白いのか
と、いうのに気付き(遅すぎ)
それからは、キチンと1話から読み直し、コミックスも全巻買い、『ヤングユー』発売日には、まっ先に読む作品になりました
コミックスを買い始めた頃、1巻が何処にも売ってなくて
2巻だけ買っていたら、職場の先輩が
「ヴィレッジヴァンガードに売ってたよ」
と、買ってきてくれました
ヴィレッジヴァンガード!見落としてたわ
美大に通う大学生の学園生活、恋愛、友情が時に切なく、楽しく描かれたお話し。
山田さんの片想いにキューンときたり、
真山振られろー!と思ったり、
竹本君に感情移入したりして読んでました。
久々に読み返したら、森田父の魅力に気づきました
あと、巻末のオマケ漫画、『ウミノとゆかいななかまたち』が 大好きでした。
素敵な作品に出逢えたきっかけをくれた、Nさんに感謝です
↓こちらコミックス未収録だそう。
気になる!
↓竹本君の声が神谷浩史さんだと⁉全く覚えてなかった(汗)
↓こちらも、持ってました