明後日16歳の娘は家を出る。

生まれてからお互いが入院する以外で何日も
離れたことはなかったのに(旅行に誘ったけ
ど実家でお留守番すると言い張って残ったこ
とが一度あったけど)。

農業に就職したいわけじゃなく自給自足の生
活して生きて行きたいとのこと。自給自足を
ポリシーとする大自然の中の農家さんの家で
暮らすことは娘が生きていく上で必要不可欠
なことなんだと思う。

昨日娘がアルバイトも辞め待ちに待った受入
承諾が農家さんから来て悲しさと安堵の気持
ちが交錯している。農家さんの体調不良を理
由に当初の予定か延期になった時、床に座り
泣き続ける姿にとうしてやることも出来ず苦
しかった。

待つのが辛く、いても立ってもいられない娘
は、昨日の受入承諾が来る僅かな期間に2ヶ
所の派遣会社に登録もした(面接には連れて
行った)。少しでも気晴らしになればと雪山
(スノーシュー)や公園にも行った。

娘は本当に辛かったんだと思う。口数が少な
い娘。一週間以上前に思ったことを不意に告
げられ驚くこともしばしばある。思っている
ことをあまり話さないそんな娘から今回の件
では幾度となく苦しみが発せられた。

今回の受入承諾を聞いた直後、娘の口から
出た「待った甲斐があった」に救われた。

離れるのは辛い。考えたたけで涙が出る。明
後日からは家中に残る娘の残像に涙するんだ
ろうと思う。もう子離れしなくちゃね。