十薬、どくだみと云った方一般的。

 俳句では俄然 ”十薬” が使われる。

 あの独特の匂いは愛すべきものなのか嫌われるものなのか?

 でも古くから、日本の国土に馴染んだ植物であり、漢方にも広く使われてきていて、

 やはり愛すべき ”どくだみ” である。


 子供が幼少の頃、皮膚が弱く夏になると ”トビヒ” に悩まされていた。

 そこで思いついたのが先人の知恵、どくだみを煎じて飲ませる だった。

 薬局で袋にいっぱい買ってきて薬缶で煮たたせて冷ます、それを麦茶代わりに毎日

 飲ませていた。

 それもその年一年限りのことだったけれど・・・ 子供たちはそれを麦茶と信じていた。

 今もって真実をあかしていない。


  十薬の白きに恐れ抱きたり   あずき

 

  星の住む街-jyuuyaku