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また☆の記事。

昨年から経費削減の煽りを受けた子供たちの学校から出るスクールバスが、私たちの住む住宅街の周辺だけサービス停止となってしまった。スクールバスがあった時は徒歩で2分程度のところがバス停で多くの子供たちが利用していたため、子供たちだけで歩いて帰って来ても心配無用。本当に便利だった。

サービスが無くなってしまった今、長女と次女のお迎えは徒歩で行っている。往復1.6
キロ程度なので大した距離ではないのだけど、真夏の暑い日は日陰が無くって本当に地獄を見る。。。
学校の規則としては保護者の迎えが無くても子供たちだけで徒歩下校が許されているからビックリ。我が家まで帰って来る間には大きな信号の無い道路を子供たちだけで横断させなくてはならない。お迎えに車を使っている保護者たち(だけとは限らないのだけど)の中には、スクールゾーン(通学路指定の区域でスピードを落として走行しなくてはならない)にもかかわらずビュンビュン飛ばしている人も居るし、横断歩道で子供たちが立っているにもかかわらず車を停めようともしない人さえいる。そんな所を子供たちだけで渡らせる勇気、私には無い。だから今に至り、毎日徒歩でお迎えをしていると云う訳である。

昨日の下校時の事。いつも通り私と子ども二人でいつもの道を歩いていた。学校の住宅街を抜け、その信号の無い大きな道路沿いの道を歩いていたわけ。

しばらく歩いていると、次女の靴ひもがほどけている事に気付いた。長男は私たちの1-2メートル先をとぼとぼ歩いている。ちょうどその少し前、ちょっとしたことで長男が反抗期勃発ムードに陥り、ヤツはプリプリ怒りながら歩いていた。

しゃがんで次女の靴ひもを結び直していると、銀色の車が長男の歩いている所で止まった。窓は全開。運転手は中年女性と思われる人が一人と犬が2匹。靴ひもを結びながら長男の様子をチラ見。なにやら女性が長男に話しかけている。長男は機嫌が悪いせいも手伝ってか、その女性の方をチラリと見たけど無視。そしてそのまままたとぼとぼと歩き始める。それでもその女性は何かを話しかけている感じ?

最初の印象は”長男のクラスメートの保護者かな?”

時々、お迎えの保護者が定時に現れなかったり、お友達と一緒に歩いて帰りたくなってしまった子供たちが徒歩下校を試み、お迎えに来た保護者が我が子を見つけられなくて学校周辺をうろうろドライブする光景を見かけたりするから、今回もそれかなと思った訳である。そうであったとしたら、あの長男の素っ気ない態度はムカつくだろうな。。。

やっと靴ひもを結び終わった私は立ち上がった。その瞬間、その車が去った。



私 ”ねぇ、今の人、知っている人?誰かのお母さん?”

長男 ”知らない人。”

私 “何か話しかけられてたでしょ?何て言ってたの?”

長男 ”この犬は噛まないから大丈夫だって言ってた。”

私 ”それだけ?”

長男 ”それだけ。”

突然怖くなった。
もしかして、今のって誘拐未遂?

私が靴ひもを結んでいた時、しゃがんでいたから次女よりも低い位置に居た私は”下校時の子ども”と思われたのかもしれない。突然立ち上がったら”デカっ!”と大人である事に気付いたその人は逃げ出したんじゃないだろうか?

まだ家に到着するまでは道のりがある。車のルームミラー越しに見ただけのあの人は中年女性だったと云う事しか分らない。
誰かの保護者だと思い込んでいたその1分あまりの出来事で、車の車種もライセンスプレートも記憶していない。分っているのは中年女性ということ、銀色の新しめな車、それもセダンじゃなく、5人乗りのSUVであること、大型犬1匹と小型犬1匹が同乗していたということのみ。

ケータイにはカメラが付いていたのに、その時はカメラがある事だって考えなかった。何も分らない。。。

私 ”家に戻るまでの道のりは私の傍にいてね。あんまり遠くへサッサと歩いていっちゃわないでね。もしもまた同じ車を見たら、すぐに私の所まで戻って来るんだよ。”

長男 ”分ってるって。。。”

あぁ~、その日に限って長男が不機嫌で居てくれて良かった。
あぁ~、毎回毎回、口が酸っぱくなる程”不審者に近寄るな、喋るな、遠ざかれ”と言っていた事、長男が覚えてくれていて本当に良かった。
あぁ~、その人がたった一人で車に乗っていてくれて本当に良かった。
助手席に誰かいて、ヒョイっと掴まれて車に引き込まれてしまったら。。。と考えると恐ろしくて仕方ない。

もちろん、これが”誘拐未遂”と決まった訳じゃない。でもただ近寄って来て”犬は噛まない”という情報だけを長男に伝えるって、やっぱり普通じゃない。私も不思議に思ったのなら近づいていって、その人が我が子に何をしているのか聞き出すくらいの咄嗟の判断があれば良かった。。。もう遅いけど。。。

とりあえず、夕方遊びに来ていたカーソンの母・ジーンにも伝えた。帰宅した旦那にももちろん伝えた。ジーンの住宅街は我が家から5分程離れた所にあるのだが、相手は車に乗って移動している訳だから、もしそれが誘拐を企てている人であったらターゲットを見つけるために子どもの居そうな所を徘徊するだろう。

そして今日。
与えられる情報をほとんど持ってはいないんだけど、学校スタッフに知らせに行った。私のように子どもと一緒に徒歩下校しているなら守ってあげられるけど、子供たちだけで下校しているのがほとんど。その子たちに被害が出てからでは遅いし、そうなってしまったら私はきっと後悔するはずだから。

学校スタッフ ”ありがとう。一応、学校スタッフ全員に報告をして注意を促しておくわね。ただ、学校の外で起こった事だから、学校側では何も出来ないの。あいにく未だ学校管轄専門の郡警察官が配置されていないのよ。もう少し時間がかかってしまいそうだから、念のために郡警察まで行ってリポートを出しておいた方が良いと思うわ。場合によっては下校時辺りにパトロールしてくれるはずだから。”

私 ”そうね。じゃぁ~今から郡警察署まで行ってみようかな。でも何の証拠になるようなものも無いし、それで取り扱ってもらえるかどうか。。。”

学校スタッフ ”確かにそうだけど、報告するだけしておいた方が良いと思う。後の判断は警察側にお願いすれば良いんだから。”

私 ”分った。どうもありがとう。”

それからすぐに郡警察署へ向かった。
近くにある事は知っていたけど、行ったのはこれが初めて。
敷地内のビルが2つに分かれている上、ドアが3つもあって、どのドアへ行ったら良いのか迷う。。。迷っている間、私が不審者である。

とりあえず間違ったら間違ったで”あっちへ行け”と言われるだろう。
こっちかなと思われるドアを開けて中に入る。テレビドラマとかで見るような警察署とは全然雰囲気も違い、窓口が2つあるだけの、ごく普通のオフィスだった。
そこに座っていた女性に自分が何故ここに来たかを説明。

スタッフ ”4-5分待ってもらっても良いかしら?今からあなたの話を聞く警察官をここへ呼ぶからね。”

本当に4-5分待たされ、窓口に制服姿じゃない警察官が登場。もう一度始めから話を繰り返す。

警察官 ”う~ん。。。何も覚えてないの?

私 ”車がシルバーで、セダンじゃない5人乗りのSUVだったことと、中年女性と2匹の犬が乗っていた事しか覚えていません。”

警察官 ”それだけだと、こっちも何もしてあげられないんだよね。。。もしも今度、同じ車や人を見かけたら、最低限、車種かライセンスプレートがあると何とかなるんだ。あとはその人の特長、例えばタトゥーとかね。不審者(不審車)が居るという電話をしてくれたら、すぐに出動して取り締まれるからね。”

私 ”分りました。”

そして私は郡警察署を後にした。
結局のところ、私は何も出来ていない。
今日は午後から長男を連れて歯医者へ行くため、お迎えは車。
明日、もしかしたらまたその不審車が現れるかもしれないし、現れないかもしれない。もちろん現れない事を望むが、私の前に現れなかったからって他の子供たちに被害が及ばない保証は無い。

それにしても一体あの人は何が目的だったのだろう?
こんなにも身近な所で、こんな経験をさせられるとは思ってもみなかったよ。。。