『ブライダル・ウォーズ』の続きです♪あずきの映画館


結婚式の日取りが重なってしまったリブとエマ、二人はどうするか!?


 リブは敏腕弁護士として活躍し、いつも自分が主役タイプの女性。エマはどちらかといえば控えめなタイプ。(小学校の先生だが、いつも同僚に無理を聞かされている。)

 リブは、今回の結婚式に関して、自分が何も言わなくても、いつもの通りエマが譲ってくれるだろう、と思っています。でも、いつも一歩下がって我慢してきたエマは、今度ばかりは譲ろうとしません。だって、一生に一度、自分が主役になれる日なんだから。

 いつもと違うエマの行動に困惑し、そしてキレるリブ。二人は大ゲンカをした挙句、お互いの結婚式への妨害行為、嫌がらせをします。気持ちはわかるけど、ここまでやるか~っていう壮絶さ。コミカルに描いているので笑えるんですけどね。


 エマのキャラに共感する人は多いのではないかな?と思いました。リブと戦うなかで、えげつないこともするけれど、だんだん自分の言いたいこと、やりたいことをはっきり表すようになっていくエマ。「実は私はリブみあいになりたかったんだ!遠慮せず、もっと堂々と生きたかった!」ということに気付いていきます。

 ところが、やっと自分らしくなれそうなエマに大きな壁が。それは、なんと自分の婚約者。彼は、おとなしいエマが好きなので、急激に変化を遂げるエマの姿にとまどってしまう。やっと心のままに生きられると思ったのに、そんな自分を彼氏は望んでいないと知り、ショックを受けるエマ。つらいだろうなあ…。

 またリブも、思いがけない障害に。小さい頃に両親をなくしたエマは、弟を抱え、必死に生きてきました。唯一心を許せる友だちのエマと仲たがいしてはじめてエマの大切さが骨身にしみてわかる。気の強いリブが、仕事はうまくいかず、部屋にこもって泣いてばかりになってしまいます。ありふれた展開と思いながらも、ぐっときてしまいました。

 それぞれ困難に見舞われた二人が、どんな選択をし、どうやって危機を乗り越えていくのか―が見所です。

 

 色白で黒髪のアン・ハサウェイと、ブロンドに小麦色の肌のケイト・ハドソンがそれぞれの役にぴったり。二人の髪型、ドレスも素敵です。

 それと、二人が相談しに行く、名物ブライダル・プランナーをあのキャンディス・バーゲンが演じています。商魂たくましくて一筋縄ではいかない女性だけど、それだけじゃない人間味が作品のスパイスになっています。

 マンハッタンのセレブな結婚式事情にも憧れを感じちゃいます。見所たくさん、かなりほろっとさせるところもある、見て損のない映画だと思います。


そうそう、ブライズメイドといえば、『幸せになるための27のドレス』って映画、ありますよね。結婚式は、離れて暮らしていた親族や、友人たちが一堂に会するビッグイベント。新郎新婦や両親にとっても、節目となる一日。

 結婚式とブライズメイドが映画で多く取り上げられるのも、さまざまな人間模様や心の動きが見られるからかもしれないなあ、なんて思いました(^-^)/


『ブライダル・ウォーズ』あずきの映画館

原題:BRIDE WARS

2009年アメリカ

監督 ゲイリー・ウィニック

出演 ケイト・ハドソン アン・ハサウェイ キャンディス・バーゲン 


 幼いころから仲良しのエマ(アン・ハサウェイ)とリブ(ケイト・ハドソン)。二人の夢はニューヨークプラザホテルで6月に結婚式を挙げること。

くしくも同じ時期にプロポーズを受けた二人は、ついに長年の夢をかなえることになった。

ところが、手違いがあり、二人の式が同じに予約されてしまった!

これではお互いの式に出席することはできない。

6月のプラザホテルにはもう空きはないので、どちらかが譲るしかない。

人生の一大イベントをかけ、二人の壮絶な戦いが始まる…!



 よくある気軽なコメディだと思って見たら、以外に中身が濃かった(失礼な)。

「絶対私が先に行く」がこの映画のコピーだけど、

先に行く云々が問題ではないことが、映画を見て分かりました。

二人が同じ日に同じホテルで式をあげることは、時間を変えれば可能だけれど、

そうすると、お互いの式に出て相手のブライズメイドを務めることができなくなってしまうことが一番の問題。


 ブライズメイドは、日本ではあまり馴染みのない習慣ですが、

洋画ではかなり頻繁に見かけます。花嫁の介添え人の女性(2~5人)のことで、

同じデザインかコンセプトのドレスを着て、ブーケを持ち、教会で花嫁の先にたって入場します。

 映画での扱いは大きいことが多く、思いつくところでは、この映画にも出ているアン・ハサウェイ主演の『レイチェルの結婚』や、映画『セックス・アンド・ザ・シティ』、『お買いもの中毒な私!』でもブライズメイドにまつわる印象的なエピソードがありました。


 私自身、過去に一度だけ、国際結婚をした友人のブライズメイドをさせてもらったことがあります。

 式の前には、花嫁と一緒に衣装を選びに行き、式当日もほとんどを花嫁と一緒に行動しました。教会に行くまでに花嫁が待機する家では、ドレスの状態をチェックしたり、花嫁の手の届かないこまごました用事をしたり。親族以上に花嫁のそばにいた気が。

披露宴では、新郎新婦、新郎側の付き人たち(グルームズマンというらしい)と同テーブル。新郎新婦が最初のダンスを披露した後は、ブライズメイドとグルームズマンが次々に踊りだす…という具合でした。

あの時は、うまくダンスできず、ほんと恥ずかしかったよなあ……

という私の思い出話はよいとして。


 とにかく、ブライズメイドは結婚式での役割から言っても、花嫁の立場からしても、重要な存在で、親しい立場の人を選ぶものなのです(未婚に限るらしいです)。

さらに、ブライズメイドの中で一番代表的な人をメイド・オブ・オナー(新郎側だとベスト・マン)と呼び、式での証人はこの人がするんだったと思います。

 リブとエマの場合、二人は大親友なので、自分の式ではぜひブライド・オブ・オナーを務めてもらいたい!と思うのは当然のことなんですね。

で、この映画の感想はここからが本番。

なのですが、長くなったので次に続く(;^_^A


『ジェイン・オースティン 秘められた恋』 あずきの映画館-Becoming Jane

原題:Becoming Jane

2007年イギリス/アメリカ

監督 ジュリアン・ジャロルド

出演 アン・ハサウェイ ジェームズ・マカヴォイ マギー・スミス


 『高慢と偏見』、『分別と多感』などで知られる英国を代表する作家、ジェイン・オースティンの若き日の恋を描いた映画です。

 18世紀後半のイギリス、ジェインは田舎の牧師の娘として、兄、姉に囲まれて暮らしていた。オースティン家は裕福ではなく、ジェインの行く末が心配でたまらない母親は、良い結婚をさせようとやっきになる。しかし、愛のない結婚には興味が持てないジェインは乗り気にはなれず、文章を書くことに情熱を傾けていた。ある時、ロンドンで法律を学ぶトムという魅力的な若者がやって来る。都会で放蕩生活を送っていたトムの言動にジェインは反発を覚え、顔を合わせれば喧嘩をする。そんな中、お金持ちの紳士、ウィスリーがジェインに求婚するが…。

 当時のイギリスの中産階級以上ともなると、若い未婚の男女が気軽に付き合うなんてあり得ないことだったようです。「結婚するかどうか付き合ってみて決めよう!」と何人かと付き合ってみて一人に絞る、なんてことは当時の社会では不可能なのでしょう。なので、お互いの家柄や経済状況などから、結婚できなさそうな人とは、どんなに好きでも不用意に仲良くすることはできない。この映画のジェインとトムは、お互い無一文同士なので、経済的に見て結婚なんてできるはずもない。けれどもどうしようもなく惹かれあってしまう。反撥しあいながらお互いの理解を深め、なくてはならない相手になっていく…。安易に付き合うことができない時代に、結婚できない二人の男女が恋に落ちてしまったもどかしさと切なさ。見ていて心臓に悪いくらい胸がキュンキュンさせられました。ジェインとトムの会話には、ちょっと性的な、すれすれのやり取りもあるので、一層…。

 そして、トムを演じるジェームズ・マカヴォイの存在。『つぐない』でも素晴らしかったけれど、この映画でも良い!表情がたまらなく素敵。無邪気な笑顔、からかうような微笑、切なく苦しげな眼差し…。ジェイン目線に同化してマカヴォイに恋してしまった。こんな男性なら一生ついていきたい、と頼まれてもいないのに心に誓いたくなるのでした。

 映画序盤では少女マンガを思わせる恋物語だったのが、中盤からラストにかけては、二人が現実の困難に直面し、生き方そのものが問われていきます。決して甘く幸せなだけではないけれど、見終わったあとにはじーんと感動してしまいました。「高い教育を受けたお金のない女性が食べていく恥ずかしくない方法は結婚」と考えられていたような時代。女性が生きづらかったであろうそんな時代に、自分の心に正直に生きようと努めながらも、相手の立場を思いやって最善の方法を選び取っていくジェインに勇気をもらえました!原題のBecoming Janeにも納得。実話ではなく、実在の人物を織り込んだフィクションとのことなので、実際のジェインがどのような恋をしたかは分からないのですが。こんな恋だったら素敵だな。

 

P.S. 二人の恋を発展させるのが、舞踏会でのダンス。特に、ジェインが自分の恋心を自覚することになる、二回目のダンスシーンが素敵です。色男マカヴォイのニクイ振る舞いに注目!