前回の続きです。

 

英語がなかなか通じず

会話がなくなってしまった

隣のテーブル。

 

一緒にやって来た

もう1人はまだか?

とドアの外を見ると

驚きの光景が。

 

扉に描いてあった

お店の名前のロゴの隙間から

部屋の外の様子が見えたのですが、

 

電話する、と

出て行ったはずのもう1人は

とっても楽しそうな表情で

スマホをいじっている。

 

・・・電話してたんじゃなかった?

 

間を置いて、

チラチラその人の動向を伺うものの

楽しそうにスマホをいじり続ける

日本人氏2。

 

沈黙の続く隣のテーブル。




 

食べていたグリーンカレーが

ぐっと喉に詰まりかけた時、

スマホ日本人氏2が

パッとドアを開け、

 

「あ、先に食べといてもらって良いですか」

 

さも忙しそうに電話を耳に挟み

ようやく電話で話し始めた!

 

・・・・

 

お前、明らかに

英語の接待押し付けたな、

もう1人に!

 


カレー、とっても美味しかった!

まるせさん


 

その時、カレーのお皿3人前が

テーブルに運ばれました。

おお、よかった、間が持つね、

さあもう2人とも、

カレーに集中しようではないか!

とホッとした次の瞬間

どうやらカタコト氏、

タマゴをトッピングしたかったつもりが

できていなかったようで

お店の人が急いで用意しに戻られる。 


もし秒針がチクタク鳴るタイプの

柱時計でもあれば

その音が鳴り響いたんじゃないかと

妄想を繰り広げてしまうほど

さらに静まる隣のテーブル。


グリーンカレーが私の胃袋の中で

静かに固まりそうになったその時。

 


トッピングのタマゴと

スマホ氏がテーブル着。

 


私はカレーを静かに食べ終え

ちくちく痛む胃袋をさすりながら

お店を出ました。

 

 

夫がポツリとひとこと、

「あのカタコトの人、

 フォークでカレー食べとったわ」

私「タマゴの黄身、

  ちゃんとすくえたんかな」



おもては明るく暑くて、

でも少し風が吹いてカラッとしていて

ちょっと笑って気を取り直し、

食後のコーヒーを飲みに行きました。

 



 

 

うまく立ち回って面倒回避、

美味しいとこどり良いとこどり。

コスパにタイパに、

少しの投資で大きなリターン。

・・・

それを否定はしません。

どちらかというと

そういうふうに

行動できる人たちが羨ましい。

それも一つの才能だと思いますし、

明らかにそういう人たちの方が

現代社会ではお金を稼げ、

ラクに世間を泳ぎ、

得して良い思いをしていそうだし。

 


「神様は見てるから」的ななぐさめは、

そういった、胸のすく経験を

したことがないため

どちらかというと信じておりません。

 

そして亡くなった祖母の口癖が

「ヒトの性分は、焼かにゃ直らん」。



 

どう考えても
残された日本人氏タイプの私。

そっと脳内で

彼の肩をぽんぽんとたたいて

1人静かに励ましてしまったのでした。


それにしても、

他人に余計中条移入し過ぎだわ笑

次はカレーに全力で向き合おうっと。