弱虫ペダル NEW GENERATION 第19話 感想 | あずきのアニメ日和

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第19話「怪道銅橋」

 

第19話あらすじ

ファーストリザルトを獲得するべく、総北から送り出された青八木一(CV:松岡禎丞)

鏑木一差(CV:下野紘)はお互いを引きながら、先頭へとようやくたどり着く。

先頭では箱根学園の銅橋正清(CV:小野大輔)が発するプレッシャーに飲まれた選手が続出し、

圧倒的な力でその場は支配されていた。

そのプレッシャーを肌で感じ、銅橋の実力を高さを思い知る青八木。

一方で、その影響を全く受けていない鏑木は自身を強くしてくれた

オレンジビーナの神様の加護を感じながら、先頭を走る銅橋に追いつかんと全力の走りを見せ付ける。

 

 

ネタバレ含みます。

 

入学当初に比べて、鏑木の馬鹿っぷりにさらに磨きがかかったような…。

それに対し、心の中でだけどツッコミを入れる青八木がただのツッコミ要員と化していたのは笑いました。

鏑木、銅橋の過去だったり、今に全力を注ぐ理由が語られた良い回でしたね。

 

さて、ファーストリザルトを獲得するべく総北からは青八木と鏑木の2名が選ばれましたが

総北はいつもギリギリで追いつくチームなので、

今回もファーストリザルトまで残り数kmの距離でようやく先頭に追いつくことができました。

 

総北がギリギリなのは、観客も理解していることらしいですよ。

 

しかし、ここまでは苦労せずに来られたとしても大変なのはここから。

箱根学園の銅橋との直接対決は簡単に決着がつくようには出来ていないようです。

 

まず、銅橋と先頭を並走していた他のチームの選手たちは彼が発するプレッシャーを前に

体が硬直してペダルを踏み切れていない状態に追いやられている。

 

その大きな巨体と鍛え上げられた筋肉だけでも、ヤバいって思えるけど、

何よりも彼らが恐れたのは大型の獣を前にしたかのような威圧感。

例えた青八木本人は大型の獣を前にしたことがあるのか!?って話ですが

それくらい、恐怖で体が動かなくなる感覚に近いものが銅橋からは漂っているらしい。

 

青八木自身もそのプレッシャーを肌で感じ、相手の強さを察したようですが

ペダルが踏めなくなるほど体が動かないってことはないみたいです。

さすがにそこまで弱っちくはない。

 

一方で鏑木は馬鹿は風邪引かないとも言いますし、風邪を引いても気付かないって話のように

相手がどんなにプレッシャーを与えようとも全然臆することはなく。

 

むしろ、トイレでのやり取りを思い出して虫の居所が悪くなる程度。

 

ゼッケンの読み方を知らなかったり全力で馬鹿っぽさを発揮していたので通常運転です。

箱根学園で15番目に強いは笑った。

総北がどうして一桁台なのかすら理解できていないんじゃないか…

 

思いがけず因縁のある銅橋と直接対決を迎えることとなったわけですが

馬鹿は馬鹿でも頼りになる部分あるじゃないか!!と

ここにきて初めて鏑木の重要性が理解できたような気がします。

 

あっという間に差を広げた銅橋に出るタイミングを逃した青八木は

今から追いつくことは不可能だと早くから諦めモードでしたが、

鏑木はまだまだ全然諦めてはいない様子。

 

むしろ、青八木があえて銅橋を追いかけず、

後から追う展開にしようとしていたと楽観的な解釈をしていたくらい。

総北は今年も二人を送り出して正解だったかもしれませんね。

 

青八木一人だったら、銅橋の相手にもならなかった可能性が…

 

お馬鹿な鏑木にツッコミを入れるので忙しくて

銅橋のプレッシャーとか感じてる暇ないくらいで丁度良かったみたいです。

 

例えば、かっこつけて下ハンドルを握らないって自分に枷をつけていた鏑木に対して

「お前ちょいちょい下ハン握ってたぞ!?」みたいな。

かっこつけてたのに、無意識のうちに下ハン握ってたとかただの笑い話になっただけやんけ!!

 

そんな鏑木も中学時代は段竹竜包(CV:羽多野渉)と共に社会人チームに所属していたわけですが

その当時は楽しいと思うことよりも辛く苦しいとか悔しいって気持ちの方が強くて

あまり楽しいと感じられることはなかったらしい。

 

戦績もあまり良い結果は残せていなくて伸び悩んでいたとか。

 

大人に混ざって走ってたわけだから体力とかガタイの違いとか

ルールを守るってことも学生チームよりずっと重要視されていただろうし

厳しい環境の中で上位を維持するのは大変だったんじゃないかな。

 

笑うのは勝った時だけって感情面すら抑え付けられていたみたいだし、

あまり自由に走れるような環境ではなかったみたい。

だからこそ、逆に総北に来て良かったと思う気持ちが彼の中にはあったようです。

 

もちろん、インターハイ連覇を目指している総北なので、練習が甘いはずもなく、

先輩たちから厳しい指導をされることも全くないわけじゃなかったけど

自分らしく走っていい、楽しんでいいってことは社会人チームにはなかったものだったから

ただ勝つってことじゃなくて、どう勝ちたいのかってことを考えさせられた。

 

それと、チーム戦っていうのも鏑木には新鮮だったようで、

インハイの舞台に立てない選手の思いを背負ってチームの代表として走れることは

自分ひとりのために走るのとはまた違って、責任重大だけど、

周りに頼れる仲間がいるってことにありがたみも感じる部分だったんじゃないかな。

 

一人ではできないことをみんなが支えてくれる。

逆にみんなの力に自分もなることができて、いざとなった時にチームから頼られるように

もっと強くありたいって、素直にそう思えるようになったんじゃないかと。

 

自分ひとりで頑張ることは自分自身との戦いだから苦しいことも自分の力で乗り越えないといけない。

 

けど、頑張ったことがチームメイトの、チーム全体の力になると思えば

頑張ることも苦しいことばかりじゃなくなる。

そう思わせてくれるチームに入れたこと、一員となれたことを鏑木は心から嬉しいと思えた。

そしてきっとその気持ちは彼の走りを大きく成長させたに違いない。

 

 

ま、全く苦労していなかったわけではないみたいですけどね。

超えられない壁にぶつかって悩んだことも多かったみたいだし、密かに特訓したりもしてました。

 

そんな時、よくアドバイスしていたのが青八木だったようですが、

名前も書かず、こっそりとメモだけ残してたので、鏑木は正体に全く気付かず…

どこでどうしたらそうなるのか、一緒に添えてあった彼の好物のオレンジビーナの神と勘違い。

密かに青八木は神に昇格しました。

 

一度、姿を見せたことはあったけど、神様の正体だとは思われず…

 

鏑木ってサンタクロースとか今もまだ信じてそうなタイプですよね。

妖精とかいるよって言ったら普通に信じそう…

 

その馬鹿さ加減もスプリンターに必要とされる要素の一つらしいから

自身をオールラウンダーだって信じ込んでいることも

神様がいると信じていることも、今は否定しなくていいのかもしれませんね。

 

そのまま馬鹿を貫いていれば、

いつかエーススプリンターとしての才能を開花させることにも繋がるはず。

田所迅(CV:伊藤健太郎)以上のスプリンターへ成長する日が本当にやってくるかも。

 

遠回しに田所が馬鹿扱いされていたのは笑った。

 

鏑木の引きで銅橋との距離を一気に縮めた総北。

けれども、まだ銅橋は本気を出していないことが泉田塔一郎(CV:阿部敦)の口から語られています。

 

予想だけで大体の状況を把握している泉田も充分凄いと思うけど。

総北のことも評価していないとそこまで正確に判断することはできないし。

 

銅橋への評価が高いのは単純に彼の実力を認めているってことだけではないらしい。

彼を選手として育て上げたのは泉田と言ってもいいくらいですからね。

 

ここまでの銅橋を見る限りでは随分と自分に、箱根学園に自信を持った人物だな~という印象で

自身が信じたものに対して譲らない、揺るがず、その目で見たものしか信じない。

故に総北が前年度の優勝を勝ち取ったこともマグレだと決め付けるような発言が目立ちましたが

ほんの1年前までは先輩との間で揉め事が絶えず、手を出して入退部を繰り返すこともしばしば。

 

人間関係で悩んで、自転車を続けるために自分らしくいることを極力避けるように心がけたり

それなりに苦労してたようです。

 

そんな彼が自分を貫けるようになったのは泉田のおかげ。

 

感情的になるとつい手が出てしまうタイプらしく、先輩たちを殴っては退部を繰り返していた銅橋。

けれども、理由なく暴力を振るうというわけでもなかったようで、必ずそこには理由が存在した。

 

ただ、己の正義のためとはいえ、暴力を振るうことで

いくら彼が間違っていなかったとしても悪と判断されてしまうこともある。

感情的になって手を出すクセは改善しなければ、と思いつつ、

ついカッとなると手を出しちゃうので同じことを繰り返しては退部させられていたらしい。

 

決意した直後にもう殴ってたのは不意打ちでした。

 

しかも、決まってそういう時は福富寿一(CV:前野智昭)らインハイメンバーがいない時。

彼らがいたらもう少し違っていたのだろうけど、インハイメンバーがいない時に

部を任されていた先輩の独断で銅橋は何度も退部させられては入部を繰り返していたそうな。

 

とある大会では実力が劣っているにも関わらず先輩面し、優勝を逃した先輩を殴ってしまい、退部。

先輩だからって華持たせようとしても、結果を残してくれないのであれば、

銅橋が当初提案した通り、彼がゴールを狙う方が良かったのでは…

 

先輩の権限を振りかざしておいて結果も残せないんじゃ文句言えないっしょ。

確かに「3年間何やってきた!?」って言われても当然だと思う。

しかも、その先輩からは自分が悪いって様子は全く感じられなかったから余計にイラッときたよね。

 

出来ないなら最初からすっこんでなさいよ…

 

あと、大して練習もしていないくせに先輩だからっていう理由で片付け押し付けるとかね。

箱根学園ってインハイ入りできるメンバー以外ろくなのいないな…

 

 

インハイに集中するために福富ら当時のインハイメンバーは

部のことを他の上級生に任せっきりだったみたいだから仕方ないけど

だからって勝手に退部を言い渡す先輩もそれはそれでどうなんだろうか…

 

そういう話って顧問とか主将の福富とかに相談持ちかけるものじゃないの??

それともそういうことまで一任しちゃってたってことになるのかな??

 

あれだけ部員もいれば全員をまとめるのは難しくて当然なんだけど、

福富たちが見てないところでは結構サボりとかもあったみたいです。

まともに部活動に取り組んでる人間がどれだけいたのやら…

 

それと銅橋が前年度のインハイでメンバー入りできなかったのは

彼の実力に嫉妬した2年生がタイヤの空気圧を下げたことを知り、殴ったことが原因。

その罰としてメンバー決めのレースに参加できなかったかららしいです。

 

実力としては充分評価されていたけど、チームの輪を乱す行動は見過ごすことができない。

それは納得できるし、すぐに手をあげるっていうのも罰を受けるのは仕方ないと思う。

ただ、一方的に銅橋だけが処罰の対象として見られるのはおかしくないか??

 

どっちにも非はあるし、どっちにも平等に罰を与えられるべきなのではないだろうか…

ある意味では銅橋に殴られたことが罰とも言えるけどさ。

 

殴るたびに入退部を繰り返す銅橋のメンタルも凄いですけどね。

何度嫌な思いをしようとも、何度退部させられようとも入部届を持ってくるメンタルよ…

 

一応、銅橋も自分に協調性がないことは自覚しているようで、

チームの輪に溶け込む、自転車を続けるために感情を抑えようと頑張ってはいました。

 

けど、それをまともに評価してくれる人が特にいたわけではなく、

大人しくなったことをいいことにあれこれ言う先輩たちの方が多かった。

 

そんな中で唯一、銅橋の実力を高く評価していた泉田はわざわざ福富に掛け合って、

彼の処遇を決める権限を託してもらい、次は永久退部で後のない銅橋にチャンスを与えた。

 

後の無い銅橋が自転車競技部で生き残るために彼の暴走しがちな振る舞いを抑え、

実力を遺憾なく発揮できる方法。

それは自転車に乗っている間だけ全てを曝け出すこと。

 

内に秘めた感情を全て自転車にぶつけることで、

日常生活で感情の抑えが効かなくなるってことはなくなるだろうって話だけど

泉田の教えが怪物を目覚めさせてしまったことには間違いない。

 

自分が変態だっていう自覚はあったっていうのは前回やってたけど、

人様の変態を曝け出させるってそれ相当なのでは…

泉田曰く「銅橋は僕より変態だ」って話だったが、明らかに泉田の方が変態です。

 

「僕はアブ」とかそんなこと言ってる時点でいろいろおかしいから!!

Cパートを見る限りはどちらも変態で間違いはなかったけど…

 

変態さを解放させた銅橋の走り方は新開隼人(CV:日野聡)に近いものも感じられましたね。

舌出しっぱで走る鬼要素と泉田のように積み重ねてきた努力と鍛え上げられた筋肉

前年度の箱根学園スプリンターを足して2で割ったのが銅橋ってことになるのかな??

まだ隠し弾もあるみたいだし、青八木じゃ歯が立たないかも…

 

これまでのレースを見ても鏑木の嫌な予感は結構当たることが多いし、

意外と直感的なものに優れているんですよね。

その彼が、青八木を送り出した直後に銅橋を見て「ヤバい」と感じてるってことは

多分、青八木じゃ勝てない…

 

そのことに気付いた鏑木が急遽、リザルトを取りに動くかどうするのか

鏑木の動き次第で総北がリザルトを取れるかどうかが分かれきそうです。

 

次回「鏑木、全開!」