進撃の巨人 Season 2 第32話 感想 | あずきのアニメ日和

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第32話「打・投・極」

 

第32話あらすじ

5年前にシガンシナ区を危機に追いやった超大型巨人の正体はベルトルト・フーバー(CV:橋詰知久)

ウォール・マリアを破壊した鎧の巨人の正体はライナー・ブラウン(CV:細谷佳正)だった。

事前に情報は聞いていたものの、何かの間違いに違いないと受け止めれきれずにいた

エレン・イェーガー(CV:梶裕貴)は突きつけられた真実と向き合い、裏切り者に拳を振るう。

が、訓練兵時代に幾度となく交えたはずの拳はエレンの記憶にあるライナーの強さとは

比べ物にならないほど、強く、全く歯が立たない。

全身を硬い皮膚で守られた鎧の巨人にはミカサ・アッカーマン(CV:石川由依)の刃も届かず…

 

 

ネタバレ含みます。

 

ついに明らかになった知性を持つ巨人たちの正体。

エレンが巨人化能力を発揮した頃から少しずつ様々な可能性が考えられ、

それが可能性から確信へと変わってきましたが、まさかこんなにも呆気なく判明してしまうとは…

 

衝撃的だった前回に引き続き、巨人へと姿を変えたライナー、ベルトルトとの戦いが開幕です。

 

冒頭から第1期の回想が描かれていましたが、

この時から故郷に帰るという目的のためにライナーは動いていました。

そのために無関係の人間を犠牲にしていいかと言えばそうではありませんが、

彼らにも彼らがそうしなければならないほどの事情があるのかもしれません。

 

自分たちのために戦士として行動を起こしていたライナー、ベルトルト、アニ・レオンハート(CV:嶋村有)

そんな彼らにとって目的のために起こした行動で家族や帰る家を失った

エレンやミカサ、アルミン・アルレルト(CV:井上麻里奈)との出会いは何かしら影響したのでしょうか??

 

あの時、巨人に家族と家を奪われ、すべての巨人を根絶やしにすることを誓ったエレンの言葉を

彼らはどんな思いで聞いていたのでしょうね??

 

話す間もなく彼らはこの戦いに決着をつけるべく動き出してしまったので

今更話し合いでどうにかできるような展開ではないけれども。

エレンもようやく見つけた仇を目の前に頭に血が上っていて話し合うどころではないし。

 

エレンがライナーと戦っている裏では壁上に出現した超大型巨人を相手に

調査兵団が一気に仕掛けていましたが、

超大型巨人の動きに対応する調査兵団の立体機動装置を駆使した戦い方は迫力ありましたね。

 

壁上で巨人化したため、超大型巨人は上半身しかなかったのですが、

あれだけ大きな巨体を動かすというのは相当難しいと思います。

大きさは他の巨人の倍以上だし、その分だけ重さも当然ある。

 

切り離されれば、巨人の肉体は人の力で持ち上げることができるくらい軽いっていうのは

第1期の時点でやっていたことですが、本体にしっかりと繋がっている間は

歩くだけでドシンドシンいうくらいなので、相当ですよね。

 

当然、ガタイが良ければよっぽどでもない限り速い動きには対応しにくい。

通常の巨人と比べて反応が鈍いというのは人類にとって超大型巨人を討伐する大きなチャンス。

が、その弱点を補う術を持っていなければ、ここまで人類が苦戦することもなかったはず。

 

超大型巨人と言えば、高温の蒸気を撒き散らし、人間を近づけさせない。

以前、トロスト区に出現した際にもエレンはあと一歩のところで蒸気に邪魔され、

討伐の機会を失ってしまいましたし。

 

まともに浴びれば火傷どころじゃないかもしれませんし、

立体機動に移ろうにも勢いよく噴射された蒸気に邪魔されてアンカーが刺さらない。

蒸気を噴射し続ける超大型巨人を前に調査兵団は一旦、攻撃を中止するほかありませんでした。

 

ちなみに超大型巨人は負傷したユミル(CV:藤田咲)を体内に取り込みましたけど

あれ口ん中にずっと入れっぱなしなのかな??

知性を持つ巨人は一般的な巨人とは異なり、人間を食べるということはしないので…

あと、ユミルと一緒に食われたの誰だ!?

 

この時にクリスタ・レンズ(CV:三上枝織)がユミルが生きている可能性を信じ、

装備をつけていない自身に代わって調査兵団に彼女の救出を頼んでいたわけだけど

コニー・スプリンガー(CV:下野紘)がライナーとベルトルトがいないことを心配していたシーンは

なんとも言いがたかったですね…

 

ライナーとベルトルトの正体については知っていたのは第104期では

エレン、ミカサ、アルミン、サシャのみ。

ウトガルド城で合流したコニーやクリスタは二人の正体について知らないんですよね。

 

コニーの純粋に仲間を心配する気持ちが辛い…

あと、アニが女型の巨人だったってことも作戦に参加していたエレン、ミカサ、アルミン

そしてジャン・キルシュタイン(CV:谷山紀章)しか知らないし、

これからその真実が伝わることを考えると…

 

コニーはここから先辛い思いをいっぱいすることになってしまうのだろうな…

 

一方、ライナーとガチンコバトルの真っ最中だったエレン巨人は安定の敗北。

仰向けにひっくり返っていましたからね…

いつも思うけど、エレン巨人はあんまし強くありません。

 

巨人の扱い方に慣れていないというのもあるでしょうが、

感情的になって行動してしまうエレンの動きは読みやすい部分もあるのかもしれませんね。

エレンよりずっと強く、冷静に状況を把握できるライナーやアニに敵わなかったのも納得。

 

それでも、アニに対しては調査兵団の協力もあって捕らえることはできたわけですが。

 

 

しかし、今回の鎧の巨人戦において問題視されていたのはブレードが通らない硬い皮膚。

これまで数多の巨人を討伐してきたミカサですら、ブレードが通らなければどうにもできない。

エレン巨人の拳も一発殴るだけで腕ボロボロですしね…

 

ま、エレン巨人は大体殴るたびに負傷してるのですが…

 

頑丈な鎧の巨人に対してエレン巨人は結構脆い。

故に、この戦いはエレンにとって相当不利なものとなりました。

加えて、ライナーが本来の実力をこれまで隠してきたことも大きく、エレンでは歯が立たない。

万事休すですよ。

 

そんな時、ふと思い出したのは訓練兵時代にアニと対人訓練を行っていた時のこと。

 

壁外調査で繰り広げられた女型の巨人戦でもエレンは全く歯が立たなかったわけですが

そもそも卒業の順位もエレンはライナー、ベルトルト、アニの下なんですよね。

そこからも三人がエレンより強いことが分かりますが、

格闘技を習っていたアニには訓練でも一方的にやられることが多かったみたいです。

 

エレンが無鉄砲に突っ込むことしかしないっていうのもあるだろうけど…

 

力の上では男女の差というものは当然のようにあるので、もちろんエレンの方が上だけど

力で押しても敵わないくらいアニは強かった。

というのも、力で押してくる相手との戦い方を熟知していたから。

 

「か弱くない」なんてデリカシーの欠片もない一言から始まったアニの訓練だったけど

彼女の技を実際に受けて、そこから戦い方を学ぶというのは

エレンにとって一方的にやられて苦しいとか痛い思いをすることばかりではなかったようですよ。

 

少なくとも力で押しても敵わない相手との戦い方をふと思い出したことで

鎧の巨人に勝てる可能性が生まれたわけですからね。

ライナーたちは自分たちで自分たちの敵を強くしてしまったってことか。

 

人類を危機に陥れた敵と言っても中身はまだまだ15歳の子どもですから

自分で敵を強くしてしまうという失態も頷ける。

エレンも言ってたけど、思っていたよりもお粗末な点が多い。

それはきっと人類の破滅を目論む輩に対抗する術に繋がるのではないでしょうか。

 

彼らの失態で得た強者との戦い方を駆使したエレンは相手の攻撃をよく見て

攻撃をかわすと、逆に相手が攻撃を繰り出したことで出来た隙を利用し、

振われた拳の外側を回って、隙の出来た右サイドから相手をがっちり捕らえて絞め技を食らわせた。

 

アニから絞め技を学んだのはこの時のためだったのかもしれない。

 

そういえば、エレンって巨人化してもしなくてもだけど、大体無鉄砲に突っ込んでばかりなんですよね。

だからカウンターを食らったり、返り討ちに遭うことが多くて頭を使うってことをしてこなかった。

いつも感情に身を任せて拳を振るうだけだったから、相手も楽勝で勝てていたっていう感じ。

せっかくアニから学んだ戦い方もほぼ無駄にしていたような…

 

それが今になってようやくちゃんと活かせているんだから

地下で眠っているアニにとっても教えたことは無駄にならずに済んでるんじゃないかな。

とはいえ、彼女にとっては敵を強くして味方を不利にさせてしまったので、あまり良くないことかもだけど。

 

ちなみに、この訓練当時、エレンと仲良さげにしていたアニが

ミカサから嫉妬の対象にされたのは言うまでもない。

頂上決戦とまで言われ、二人の争いは第104期の中でも大きな話題となりました。

 

ライナーの巨体をふっ飛ばすミカサの力が常人離れすぎてヤバいことは今に始まったことではないけど

アニから人間扱いされていなかったのは笑った。

 

ミカサとアニの勝負の行方はエレンの回想でそこまで描かれていなかったので分かりませんが

エレン巨人vs鎧の巨人についてはエレン巨人が頭を使い始めたことで状況に大きな変化が。

刃物は効かないが、絞め技は効果があったようで、硬い皮膚で覆われた体にヒビが入っていましたね。

 

鎧の巨人に対し、人類はおそらく初めてまともな攻撃をくらわせることができたのではないでしょうか。

 

 

それと、いくら全身が硬い皮膚で覆われていると言っても

実際の鎧のように人の体を覆えない部分というのは必ずあるもので、

ハンジ・ゾエ(CV:朴璐美)がそのことに気付いたことでブレードでも攻撃できる鎧の巨人の弱点を

人類はようやく掴むことができました。

 

脇や股、そして膝の裏側。

中でも終盤に来てガタイの割に超人的なスピードを見せた鎧の巨人の動きを止めるためには

足を狙うのがベストとされていたので、膝の裏側を切り落とすことができたのはラッキーでした。

 

それによって、首を絞め折られそうになっていた鎧の巨人の抵抗力は低下し、

中身を引きずり出すチャンスが巡ってきました。

人類が強大な敵に勝つという願いが実現可能へとまた一歩近づいたのではないかと。

 

とはいえ、大体そういう勝利を確信した時ってあまり良くないことが起こるんだけどね。

勝利確信はフラグだから。

 

案の定、首をへし折られそうになりながらもエレン巨人をある地点まで押していた鎧の巨人は

最後の力を振り絞り、ちょうど超大型巨人のいる真下にエレン巨人に気付かれることなく運び込んだ。

 

二人はエレンを確保できたら、長期戦を行う理由もありませんし、

ここまでの戦いもエレン捕獲を優先し、行動を起こしていたに過ぎない。

勝負に勝つことよりもエレン捕獲のチャンスを待っていたっていう感じかもしれません。

 

一方で調査兵団はライナーとベルトルトの捕獲を諦め、彼らの討伐と共に

エレンを二人の手に渡さないようにしなければならないし、

貴重な情報源となっているユミルの奪還等、やることが多すぎる。

 

知性を持つ巨人を2体相手にするのもいくら立体機動装置があったって厳しいことに変わりませんしね。

最初から圧倒的不利なことに変わりなかったと言えば、そこまでかな。

それでも鎧の巨人をなんとかできれば、状況は大きく好転したとは思うけど…

 

果たしてエレン巨人を壁に戻るよう指示したことがよかったのか悪かったのか…

 

エレン巨人と初めてまともに通じ合ったっていうのはある意味では大きな成果だけど。

エレンが巨人の体を上手く操れるようになってきた証拠だとも思うし、

ハンジがこんな状況でも嬉しそうだったのはほっこりしましたよ。

 

ただ、ライナーの評価を見誤ったことは確かかな。

ここまで彼が切れ者とは思いませんでした。

頭が切れるアルミンとハンジも彼の策には事が起こるまで気付かなかったくらいだし…

 

それまで蒸気を発し続け、調査兵団を近づけさせずにいた超大型巨人が

鎧の巨人の叫び声を合図に真下にいるエレン巨人と鎧の巨人に向かって落下。

あの巨体が上半身だけとはいえ、降ってきたらひとたまりもない。

 

自身もろとも下敷きにさせたライナーの判断と彼がそこまでしてエレンの捕獲に動く覚悟

故郷への思いの強さは想定した以上のものでした。

さすがに死んだら目的を達成するどころではないので、エレンもライナーも生きてると思うけど

無事では済まないレベルだよね、これ…

 

なんかめっちゃいいところで終わったんだけど!!

これ映画館とかで大きなスクリーンで観たら迫力もっとヤバそうですね。

 

次回「追う者」