青の祓魔師 京都不浄王篇 第12話 感想 | あずきのアニメ日和

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第拾弐話「虚心坦懐」

 

第拾弐話あらすじ

不浄王を倒し、本当の意味で訪れた平和。

"青い夜"とは真逆の結果をもたらしたサタンの息子・奥村燐(CV:岡本信彦)のおかげで

長年の役目から解放された妙陀宗はヴァチカンに今回の一件で召喚された際には

ありのままの事実を証人として話してくれることを約束し、燐の処分にも希望が芽生え始める。

が、まだ安心できない状況が奥村雪男(CV:福山潤)を苦しめていた。

そんな雪男に燐はサタンの息子として祓魔師を目指すことを語り…

 

 

ネタバレ含みます。

 

タイトルに"京都不浄王篇"とついているので、それ以降の話は3期が決まるまでやりません!!

是非とも決まってもらいたいものだ~って思うくらい、

今作はいい印象で終わったんじゃないかなって思います。

 

ちょっとテンポが悪いかも…と思うことこそあれど、かなり丁寧に作られていたので個人的に満足。

作画もほとんど崩れることなく、1クール通して綺麗でしたね。

もし続編を作る機会があるのなら、同じスタッフで作ってもらいたいです。

 

不浄王を倒したことで京都には本当の意味での平和が訪れましたよ。

もう不浄王に怯えることもなく、妙陀の座主が役目を継ぐこともなくなりました。

 

晴れて自由の身というか、ようやく落ち着くことができたので、

勝呂達磨(CV:稲垣隆史、浦山迅)にも「終わった~」っていう余裕が感じられました。

今まで役目に縛られていた分、今度は自分が家族を支えようと虎屋で働くことに。

 

座主としてしっかり妙陀をまとめてもらいたいと思っていた勝呂竜士(CV:中井和哉)

普通に掃除してる父親をスルーできなかったようだけど。

絡み方が完全にヤンキーのそれ…

 

自分の息子に「ひぃ~、ヤンキー!!」ってビビる父親の図は面白かった。

 

妙陀の務めは不浄王あってのものと言ってもいいでしょうし、長年の悲願が達成された今

縛るものは何もなくなったと言っていいと思います。

妙陀の座主として、気張る必要ももうないかと…

 

何かあれば、もちろん和尚も力を貸してくれるでしょうが

彼は他の妙陀の者とは違い、祓魔師ではありませんし、今更なるつもりもないみたい。

 

これまで子供や家族、大事なものを守るために周囲を遠ざけてきた分、

今度は逆に自分が今まで支えてくれた人たちを支える側に回るというのなら

それもまた一つの生き方でしょう。

 

無理に座主という立場に縛り付ける必要はないんじゃない??

そこまで和尚が頑張らなくても、妙陀はなんとかやっていけそうな雰囲気ですし。

 

今回の一件を機に、志摩柔造(CV:小西克幸)宝生蝮(CV:M・A・O)との結婚へ。

 

蝮の了解もなく、両親に挨拶っていうなんともフリーダムなご報告でしたが

祓魔師としての称号を全て失い、右目も使い物にならなくなってしまった蝮を

彼なりに支えたいと思うところがあったのでしょう。

 

彼女の裏切りは妙陀を守りたい思いからでしたし、

それを藤堂三郎太(CV:山路和弘、諏訪部順一)に利用され、すべてを失った可哀想な子です。

もちろん可哀想だから結婚を決めたわけではないと思いますが。

 

自らの行動が一見間違っている、裏切り者だと疑われても仕方がないと思いつつ

それでも、妙陀を守るために彼女なりに最善だと思う道を選んだだけのこと。

結果的に言えば利用され、間違っていたわけですが、妙陀を思う気持ちに間違いは一つもない。

 

自身が周囲の目にどんな風に映ろうとも、それで大切な家族を守れるのなら…

彼女の覚悟と行動力は妙陀を一途に思い続けた故のものだと思うので

そこは評価されてもいいはず。

 

その身を犠牲にしても、家族を大切に思う蝮の心に柔造は惹かれたのかもしれませんね。

 

もうね、このシーンを見る為に今作を観ていたと言ってもいい!!

原作でも好きなシーンだったので、アニメで観れたのは満足です。

蝮のデレっぷりも可愛かった~

 

宝生蟒(CV:てらそままさき)が頭を下げるシーンは原作の方が勢いあって、ヤバかったけど…

ありゃ、畳に頭めり込んでてもおかしくない。

 

所謂、前科持ちみたいなもんだと思うし、右目は元に戻らない傷物ですよ。

そんな娘でも貰ってもらえるってなれば、父親としては嬉しいさね。

1ミリも迷うことなく、真っ直ぐに「ください」って言ってくれる男なら尚更。

 

柔造と蝮の夫婦生活とかおまけ的なのでいいから見てみたいわ~

 

妙陀の方は、ひとまずは一件落着という感じでしょうか。

志摩廉造(CV:遊佐浩二)がほぼ身内での結婚に若干引いてたけど…

いい雰囲気をぶち壊していくスタイル、ブレないわ~

 

あと、志摩って面白い場面によくいるような気がします。

 

目覚めた燐に杜山しえみ(CV:花澤香菜)「ずっと友達でいてね」とズッ友宣言した際も

邪魔しないように、息を潜めていましたが、

さすがに期待を裏切られた燐に笑いを堪えきれなかった模様。

 

燐の初恋は撃沈か…!?

 

しえみがまだ恋とか愛とは無縁だっていうのもあるのかもしれないけど。

人付き合いっていうのが圧倒的に足りてませんからね。

まずは友達から距離を縮めていこうか…恋愛に発展するかどうかは分からないけど。

 

原作ではちょいちょい恋愛要素も入ってきていることは入ってきているんだけどね…

まだまだ報われるのは遠いかな??

 

ちなみに燐の処刑についてですが、まだ確定とは言えないものの

燐の処刑阻止のために妙陀の協力を得ることはできたようですよ。

妙陀は燐に感謝してもしきれない恩がありますから。

 

ま、こうなるようにメフィスト・フェレス(CV:神谷浩史)が仕向けたんでしょうけどね。

燐を使って何かやろうと企てているメフィストが彼の処刑に納得しているはずがない。

 

イゴール・ネイガウス(CV:置鮎龍太郎)アマイモン(CV:柿原徹也)、そして不浄王と

これまで塾生たちの身に起こった大きな事件はメフィストの計画のうちだったらしい。

不浄王の復活時に高みの見物をしていたのも、あえて手を出さなかっただけで

燐に不浄王を倒させ、彼の力が必要だと思わせるためでした。

 

まだこの時点では詳しい目的は分かっていませんけどね~

 

ヴァチカン本部から派遣された霧隱シュラ(CV:佐藤利奈)

未だに謎に包まれている宝ねむ(CV:代永翼、井上剛)をわざと入塾させて泳がせていたり

メフィストの真意を確かめるのはなかなか骨が折れそうです。

あのシュラですら引くしかありませんでしたし。

 

彼女の年齢を聞いたことにどんな意味があるのかは先の展開で明かされるけど

この時点でメフィストはシュラの秘密も握っていたことから

相当侮れない人物であることは確かですね。

 

とりあえず、燐が処刑されない方向であることはまず間違いない。

心配していた雪男にとっては大きな朗報だったと思うけど、

燐が何かするたびにヒヤヒヤさせられっぱなしなので、彼の苦労が尽きることはないらしい。

 

そんな雪男をさり気なく労わる燐の優しさね。

彼が振り回されている原因はどう考えても燐なんだけど、

その燐が知らず知らずのうちに救ってくれっちゃりするもんだから、雪男自身は複雑かも。

 

 

不浄王の討伐も済み、京都での任務も無事終了。

帰る前に一日だけもらった休みを利用して、塾生一行は京都観光へ。

 

各々、行きたい場所に連れて行ってもらい、京都を満喫することができました。

燐も京都に降り立った時から目をつけていた、京都タワーに登ることができましたし。

来た時のギクシャクした雰囲気から打って変わって仲良しさんですね。

 

サタンの息子だってこともネタとして楽しめる程度には打ち解けたようですよ。

そういう関係になれたのは、青い炎を自らの力でコントロールし、

誰かを助ける力にもなれるって証明してみせた燐の努力がちゃんと報われたってことでしょうね。

 

 

集合写真で後列が"SATAN"ってやってたのは笑ったけど。

意外にも雪男がノリノリで"N"をやってたりとか。

 

"青い夜"の一件で青い炎に対して危ないものって意識の強かった京都組が

サタンを燐をいじるためのネタとして口に出来るようになったのは大きいと思います。

京都組というか妙陀が青い炎の被害者だったし、

一度危険だと植え付けられた考えを変えるのはそう簡単なことではないからね。

 

そう考えると、サタンネタでいじってくれるのは、悪いことばかりではないと思う。

燐を信頼してくれているっていう証拠だと思うし。

 

一方で、燐をそこまで信用しきれない雪男もいるわけだけど…

 

燐が事件に首を突っ込むたびに気が気ではない雪男。

青い炎を使うたびに燐は己の首を絞めることに繋がりますからね。

今回も危うく処刑されるところだった。

 

燐を守るために祓魔師となり、

今も藤本獅郎(CV:藤原啓治、平田広明)との約束を守ろうとしている雪男からしたら

大人しく守られててくれよって思う場面はいくつもあったはずです。

 

それなのに、燐は自分から危険なことに首を突っ込んでいって自分で解決してしまう。

雪男が今こうして祓魔師をやっている理由すらも奪いかねない。

 

守るどころか、雪男の方が守られることが多いと感じているようですし、

自分がどこまでも兄には敵わないのだと突きつけられることもしばしば。

それがまた雪男を知らず知らずのうちに追い込んでしまっていたのではないかと。

 

どうやっても勝つことの出来ない兄に対し、不甲斐ない思いを感じてきたはず。

けれども、燐はそんな雪男をいつだってさり気なく救ってくれちゃうんだよね。

 

自分には兄に勝っている部分なんて何もないって思い込んでいたけど

全然何もなくなんてなくて、燐を守るために祓魔師になった時間、

獅郎と過ごした時間は燐にはなかったものだったから、

そんな些細なことを羨ましいと言ってくれること少なからず嬉しかったはず。

 

一歩先に祓魔師として歩き始めた自身に燐が「追い抜きたい」と言ってくれたことが

兄の目標になれていることが雪男の心を救ってくれました。

 

けれども、本当のところは雪男が自分にない良い部分をたくさん持っている燐に憧れていて

いつか追いつきたい、追い抜きたいと思っているのも雪男の方。

今はまだ何もかもを話すことは雪男にはできないみたいだけど、

いつか彼の本当の気持ちを燐に伝えられる日が訪れることがあればいいな…