第17話「根性無しの戦い」
第17話あらすじ
代表決定戦二日目、澤村大地(CV:日野聡)と田中龍之介(CV:林勇)が接触するアクシデントが発生。
頭を強く打ったことで離脱を余儀なくされる澤村だったが、負ければこれが最後の試合となるだけに
今チームを抜けることに躊躇いを感じずにはいられない。
武田一鉄(CV:神谷浩史)の説得もあり、無事チームに合流するため、医務室へ向かった澤村。
その代わりとして縁下力(CV:増田俊樹)が投入されることになったが、
自分にチームの大黒柱である澤村の代わりは務まらないと
プレッシャーに押し潰されそうになってしまう。
その背景には一度チームから逃げ出したことも影響していて…
衝撃のラストとなった前回からの続きということで、
澤村の身に何が起こったのか詳しく語られるところからスタート。
アニメでは原作よりも分かりやすく描かれていたので、
田中と衝突したのは前回のラストでも分かったと思いますが
お互いにボールに向かって飛び込んでいたので回避できず…
とにかく必死だったので勢いもあったし、おもいっきりぶつかっていたようでした。
しかも澤村は田中の肩が顔面直撃だったので、その衝撃で口の中を切ってしまったみたい。
歯まで取れるほどですから、相当な勢いがあったはず。
田中は幸いにもなんともないようですが、
やはり自分のせいで澤村がチームを抜けてしまうということに
大きな責任を感じてしまっていたようでした。
いくらメンタルが強いとはいえ、及川徹(CV:浪川大輔)の言うように
それはあくまでも自分が相手によって追い込まれた時の場合であり、
自分がチームメイトに怪我をさせたのとでは意味が異なってくると思います。
試合中の出来事ですし、実際の試合でもこういうことが全くないわけではないでしょう。
とにかくボールを地につかせまいと必死に飛び込んだだけですし、
プレー中のことで誰のせいも何もないと思います。
澤村も田中に気にしないように声はかけたものの、
ここで一時的に抜ける澤村のためにも負けられないというプレッシャーが
今度は田中を襲ったはず。
だからこそ、ここで澤村の代わりに縁下が投入されたのは良かったのかなと思う部分も。
多分、澤村がいくら「気にするな」と言おうとも田中は気にしちゃうと思うんです。
そりゃ、チームの大黒柱が自分との接触のせいで離脱したとなると気にしないわけない。
先輩だから多少なりとも気を遣ってる部分だってあるかもしれません。
その点、同級生で遠慮なくハッキリものを言ってくれる縁下なら
田中の重荷を多少なりとも取り除いてくれるだろうなと。
あの時の衝突は二人とも勢いよく飛び込んできたし、田中が怪我をしていた可能性だって
最悪の場合はウイングスパイカーのうち二人が怪我をしていた可能性すら考えられます。
だからといって田中が怪我をしなかったからラッキーという話ではありません。
そりゃ怪我がなければないに越したことはないのでしょうが、
田中だって怪我をしていたかもしれないのだということを
縁下がハッキリ伝えてくれたことで感じ方に少なからず変化が見られたのでは??
今回の一件はプレー中のアクシデントであってぶつかったことも
澤村が怪我をしたことも田中一人のせいでは決してない。
責任を感じるよりも澤村が戻ってくる場所を守ることが田中が今すべきことなのではないでしょうか。
しかし、実際に試合が再開されたら心配になったのは田中ではなく縁下の方。
実は第1期、第2期通して公式戦初出場っぽいし、澤村の抜けた穴をいきなり埋めろなんて無茶。
ま、きっとみんな澤村と同じようにやることを望んでいるわけではなく、
縁下のやり方でチームの力になってくれたらって思って送り出してくれたのだと思いますが
状況的に見て澤村が抜けた穴は大きく、それを埋めるだけのプレーを果たしてできるのか
縁下がプレッシャーを感じてしまうのは仕方がないことだと思います。
それでも一度逃げ出しているからこそ、逃げ出して逆辛かったから経験をしたからこそ
今ここで逃げ出すわけにはいかないって立ち向かうことができたのかもしれません。
叫ぶシーンの声が裏返る感じがとてもよかったです。
監督・満仲勧さんや音響監督・菊田浩巳さんなどちょいちょいスタッフがかぶっている
『おおきく振りかぶって』でも試合シーンでは声が裏返る芝居が見られました。
実際の試合で声が綺麗なままなんてまずない。
おもいっきり叫んでひっくり返ったり、ガラガラになったり
そういうリアルな部分を芝居で求めて、表現してくれるのが印象的です。
ちょうど烏養一繋(CV:中博史)が戻ってきた頃だったようで、
あまりの練習のキツさに逃げ出したというエピソードでした。
それまでがどちらかと言えば楽しいバレーだっただけに
いきなり勝つためのバレーになって戸惑った部分も大きかったのかもしれません。
澤村世代はみんな優しいですしね。
確かにキツい練習から逃げ出したい、もう怒られたくないとか
行きたくないとか思う気持ちは分からなくもないかもしれません。
で、一度休み始めるとズルズルと休み続けちゃう。
同じように木下久志(CV:相楽信頼)と成田一仁(CV:西山宏太郎)もそうやって逃げ出して
キツい練習もない、怒られることもない、自由に放課後や土日を満喫できる時間を得たわけです。
でも、キツい練習の中で怒られながらも思うようにプレーできた時はきっと嬉しかったはず。
その時の気持ちが忘れられないから、辛くても厳しくてもやっぱりバレーが好きだから
多分休み続けている間も少しずつ苦しくなっていったんじゃないかな…
最初のうちは休んで好き勝手できる時間を楽しく満喫できるんだけどね。
そのうちもう一日ってなっていくとだんだん行きづらくなって
これ以上休むと戻れないって分かってるのに休み続けて、それを断ち切るのが大変です。
だからよく縁下は部に戻ったなとも思います。
キツい練習も厳しい指導も実戦で成功させるための技術を磨いているからなんだよね。
それが分かっているから続けられるのであって、
練習の成果をここぞという場面で発揮されたらやっぱり嬉しい。
その気持ちを知ってるから次を目指しちゃう。
ドMというかバレー馬鹿なんでしょうね。
そういったこともあって逃げ出したものの部に戻ってきたわけですが
今もまだ逃げ出した過去を縁下は引きずっているようです。
だからこそ、西谷夕(CV:岡本信彦)が次期主将に縁下を推したのかもしれませんが。
バレーを大好きな気持ちも辛い練習から逃げ出したい気持ちも
両方を分かってあげられるってある意味では強みだと思いますよ。
気持ちを理解してもらえるだけでも大きな支えになりますから。
それに上手く個性的なメンツのストッパー役にもなってますしね。
もう次期主将は縁下で決まりでしょう!!
さ、上手く縁下はプレッシャーを断ち切ってみせました。
が、月島蛍(CV:内山昂輝)のサーブで山口忠(CV:斉藤壮馬)をピンチサーバーに投入。
今度は山口がプレッシャーに押し潰されそうになっています。
ま、さすがに二度目ともなると吐きそうになるような状況ではないようですが、
青葉城西戦での失敗が深く刻み込まれているだけに
今回成功できるかどうかが今後にも繋がってきそうです。
逆に縁下が吐きそうになっているところを見ると山口の緊張を解そうとしているのか
プレッシャーを断ち切ったと見せかけて普通にプレーするのも実はやっとの状態なのか。
おそらく後者でしょうけど…
それでも山口のフォローに回れるくらいのプレーはできるみたいですし
とにかく必死にボールにくらいついてるなという印象です。
それくらい思い切ったプレーができるなら、ひとまずは大丈夫でしょう。
心配なのは山口の方ですね、プレッシャーで今回もギリギリ。
サーブを入れるのがやっとの状況でした。
それでもなんとか入っただけ失敗した前回よりは前進しました。
でも、セットポイントで確実に決めなくちゃというプレッシャーに負けてしまい、
普通のサーブに逃げたことをみんな見逃さなかったようです。
一番怒っていたのは澤村の付き添いから戻ってきた烏養繋心(CV:田中一成)でしたけど。
山口がジャンプフローターサーブを覚えるきっかけになったのは入部して早々レギュラーの座についた
日向翔陽(CV:村瀬歩)、影山飛雄(CV:石川界人)、ツッキーに置いていかれないため。
そのために自分だけの武器を身につけようと嶋田誠(CV:前野智昭)に頼み込んで
かろうじて入るくらいの力を身につけました。
ピンチサーバーとして起用されているのはジャンプフローターサーブが必要とされているから。
普通のサーブなら誰でも打てるし、わざわざツッキーにピンチサーバーを出す必要はない。
それに自分で戦える武器が欲しいから身につけたのにそれをあっさり捨ててしまったら
ほかのメンバーと競い合える武器はもうないんですよ。
これからも重要な場面で使ってもらうためには失敗しようがなんだろうが
ジャンプフローターサーブを貫くくらいの気持ちで臨まないと。
それは山口が一番この試合で感じたことでもあると思いますが。
誰かに指摘される前に自分から武器を手放すようなマネはしちゃいけなかったって。
そのことを縁下も感じたから繋心が説教に入る前に
「本人が一番わかってます」って言ったんだろうな…
山口の逃げ出したい気持ち、逃げて後悔した気持ちを理解できるから。
山口が自分で自分の過ちに気づいていなかったら
この場面で繋心にみっちり怒られていたかもしれません。
でも、自分自身でその失敗に気づいたからこそ誰も何も言わなかった。
ツッキーのさり気ない優しさが身に沁みますね…
そのツッキーに偉そうなことを言っておいて自分がカッコ悪いところを見せてしまった山口
失敗も自分のかっこ悪さにも悔しさで胸がいっぱいでしょう。
今回の失敗を払拭するためにはどうしたらいいのか
山口にまたサーブが回ってきた時にちゃんと答えが見れるかもしれません。
まだ本当のジャンプフローターサーブは打ててませんから、次はバッチリ成功させてほしい。
まだまだ山口の成長は今後の試合でも描かれそうですね。
さて、澤村ですが、ひとまず頭に異常はなさそうです。
が、口内の出血による痛みが酷いとかでしばらくは安静。
この試合にはもう出られないと見るべきか…
そうなってくるとますますこの試合は負けられないものになりますね。
澤村が次の試合でちゃんと戻ってこれるように勝ち進まなくちゃいけません。
しかし、今まで当然のように上がっていたレシーブが上がらなくなったことで
第2セットは和久谷南がリード。
大黒柱が抜けた穴が徐々に烏野のプレーに影響を見せているようです。
なんだかハラハラな展開になってきましたね…
次回「敗北者達」
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