12・13・14冊めのコミックス。
「無重力少年」全3巻。
SFではないよな…
超能力コメディです。
あんまりカッコよくない(笑)超能力で、どうやって遊ぶか考えるのは楽しかったです。
ちなみにこの作品だけ、集英社つながりではなく、『マンガ図書館Z』という無料配信サイト、またはそちら経由でamazon で販売されております。
ちゃんと編集さんから了解もとってあるのでご心配なく。(笑)
何故「無重力少年」だけ別に配信するのとにしたかというと、ちょっと実験したかったんですよね(笑)
『マンガ図書館Z』は絶版になったコミックスを無料で配信して、広告収入を作家の収益として還元してくれるシステムなんです。
これには作家さんも出版社側も色んな意見がありそうですが、とりあえず新しい試みだと思ったので1作品くらい試してみよう、と。
ついでに当時コミックス収録されてない作品もいくつかあったので、それもまとめて配信してもらったり。
私は紙の本が好きだけど、今はどうしても電子配信は無視できない市場なので、自分がどのようにするのが一番いいのか、色々とまだ模索中です。
電子配信に関して読者さんも何かご意見があれば、どうぞ聞かせてください。m(_ _)m
ではまんが史にもどって、、、
「無重力少年」時代はこれまでの私のまんが人生の中で初めて悩んだ時期でした。
逆に、「そこまで一切悩まなかったのか、お前は!?」と言われそうですが、、、作品作りに関してはそんなに悩まなかったんです。本当に( ̄▽ ̄;)
「無重力少年」では、最初とにかく自分の好きなものを詰め込もう、と主人公に色々キャラ設定を作ったのですが、そこでひとつ、「小学生はそういうものに興味ない」と編集さんに指摘されたのをやめてしまったんです。
それくらいなら問題ないと連載を始めたんですが、アンケート的には良くも悪くもなく…という成績で編集さんの評価は「キャラが弱い」。
ここで、あのやめてしまったキャラ設定があれば、主人公の言動も行動もエピソードももっと違ったのに…!! …と思ってももう遅かったです。編集さんに指摘された時に、たとえそれが正しくても(編集さんの言うことは大抵正しいので)、私は戦わなきゃいけなかったんです。
「私はこの設定で描きたいんです!」という信念を押し通す強さがある人が、一流作家になれるのだと思います。
まあ、失敗する可能性もあるので誰にでもお勧めはできませんが…(^^;
編集さんも何とかしてくれようと、沖縄取材や山登りまで取材につきあってくれたりして、これも私のまんが人生で最も編集さんに協力していただいた時期でした。
おかげでなんとか物語は予定していた着地点にたどり着き、連載終了となりました。
最終回的にはわりときれいにまとまってよかったな、と今となっては思います。
今後のまんが人生のために学んだところの多い作品です。
ちなみにマンガ図書館Zでは、カラー原稿をスキャンしなおして自由に収録させていただいてます。
私はデジタル書籍は紙書籍に比べてちょっと、読者的には高い気がするんです(>_<)
いや、作家的にはあんまり安くされると生活できなくなるからいいんですけど…
だったら、デジタル書籍にだけカラーのまま配信するとか、そういう特典があってもいいんじゃないかな~と常々思っていたんですが…
一度出版社の人にちらっとお話したけど、スルーされました( ̄▽ ̄;)
まあ、私はデータ差し替えの手間とか、カラー配信のコストとか全然わからずに提案しただけなので。
そういうところも、マンガ図書館Zだとフットワーク軽く対応していただけたので、試してみてよかったな、と思います。
自動翻訳で世界中の言語にも訳してもらえるし。(ちょっとまだ、翻訳の性能的にはアレですが、また改善されていくと思います。)
この「無重力少年」の後に、デビュー10周年とか迎えるのかな?
まだまだ自分まんが史、先が長いですが、おつきあいくださいm(__)m