よく馬鹿をやって遊ぶ友人間で話題になったのです。

バンジー、飛んでみたくないか

と。

元々ちょっと変わったメンバーが多いその遊び仲間、

アドレナリンを出すような遊びが好きなため

(サバゲー、競艇など)

死ぬかもしれない状況でアドレナリン大放出間違いなしのバンジーは

それはもうかっこうのネタでしかなかったのです。

 

いくつか首都圏でやっているところを調べてみたところ

金額的にも距離的にも手軽に行けそう、ということで

よみうりランドへ行くことにしました。

場所によっては1万円超えることもある料金が900円という破格。

遊園地では命が安いようです。

 

到着して他のアトラクションも散々楽しんだ後

バンジーへと向かう一同。

よみうりランドのバンジーは20メートル程度の高さで

ビル数階分の高さという妙なリアリティが恐怖を煽るスタイルです。

 

ワンデイパスを買っていたのですが

バンジーは別途料金が必要とのこと。

しかし「4名様でしたらもう少し割安料金でご利用いただけます」とのこと。

結果、750円でバンジージャンプ

命の値段、さらに割り引かれたところでスタート。

 

まずは書類にサインをして、体重の計測。

(体重で紐の長さなどが変わってくるため重要事項です)

○キロ~○キロ、などで1番2番とカテゴライズされた札を受け取ります。

痩せ型男性の友人が筆者(女性)と同じカテゴリだったことに

泣きそうになったことはここだけの秘密です。

 

体重がわかったあとはハーネスを係員さんに装着してもらい

飛ぶ順番をジャンケンで決定(筆者は最後)した後は、いざジャンプタワーへ。

順番に並んでタワーを登りますが流石20メートルだけあり、結構長い。

階段をややゼイゼイ言いながら登っていると、

最初に飛ぶ友人の顔が緊張で白くなっていることに気づく。

アミアミなタワーを上り高さを実感することで恐怖感が増してきた様子。

風の抵抗を減らすために通気性の良い構造になっているタワーは

下の景色も丸見えなため、より高さを実感できる作りになっているのでした。

 

最上段で係員さんに体重の札をお渡しし

順番に説明を受けていよいよジャンプの段階へ。

顔面蒼白な友人は登っている最中が恐怖の絶頂だったようで
いざ目の前に外界を目にし、飛ぶ段になると意外とあっさりジャンプ。

順番待ちの間、4人中1人だけ経験済の友人に話を聞くと

「足の方に紐がついているので、足から落ちるとかちょっとジャンプ、

 みたいな飛び方はあまり良くない。

 なかなか慣れないとできないけれど、頭から落ちていく形がベスト」

とのこと。高所を目の前に頭から落下…できる気がしません。

そして落ち方を話してくれた2番めの友人もあっさりジャンプ。

 

3番目の友人は落下の重力が胃に来るらしく、

その前の絶叫系も終わる度に「食べたもの逆流しそう…」

とうめいていたのですが、こちらのバンジー、飛ぶタイミングで
係員さんが「3、2、1、バンジー!」とばっちり声をかけてくれるので、

飛ばざるを得ない

空気にしてくれるのです。

恐らくこれが良かったようで、無事に3番目の友人もジャンプ。

残るは筆者のみ。

 

係員さん「手すりつかまって下さーい、

      つま先出してくださいね。

      頭を手の後ろに置いた状態で飛んでください

      では合図しますねー」

これくらい説明はさっぱりしたもので

はるか下方向のクッションと既に終わらせた友人たちが手を振っている姿が見える中

前のめりに、飛びました。

 

落ちる瞬間の足元がおぼつかないような浮遊感は確かに怖かったのですが

一度ひもが止まって上下に揺れるところまで行ってしまってからは

「あ、意外と大丈夫!」と自分でも思えて。

クッションまでおろしてもらってからはハーネス等を取り外してもらい終了。

 

感想を簡潔に述べると

「飛ぶまでと飛んでからの瞬間は怖いが、

 飛んでしまえば諦めがつくので意外とできる」

というところでしょうか。

前述の係員さんの案内の簡潔さとスマートさに

背中を押してもらえば結構何とかなります。

 

「さて今!」というタイミングさえ他人の力借りてでも決めてしまえば

あとは何とかなるというのは人生にも同じことが言えるな

というのはちょっと拡大解釈でしょうか。

 

余談ですが、

後で友人が撮ってくれた私が飛んでいるところの動画を見たところ

意外と頭から飛べていなくて足からジャンプしてしまっていました。

自分が思い描いているほどかっこよくできないのもまた人生ですね。