監督/久保田直
脚本/青木研次

2022年/日本/126分






       

STORY


北の離島の美しい港町。登美⼦の夫・諭が突然姿を消してから30年の時が経った。
彼はなぜいなくなったのか。⽣きているのかどうか、それすらわからない。
漁師の春男が登美⼦に想いを寄せ続けるも、彼⼥は愛する⼈とのささやかな思い出を抱きしめながら、その帰りをずっと待っている。

そんな登美⼦のもとに、2年前に失踪した夫を探す奈美が現れる。
「理由が欲しいんです。彼がいなくなった理由。自分の中で何か決着がつけられればって」
彼⼥は前に進むために、夫が「いなくなった理由」を探していた。

奈美が登美子に問いかける。「悲しくないですか?待ってるのって」
「帰ってこない理由なんかないと思ってたけど、帰ってくる理由もないのかもしれない」と登美子。

しばらくして、奈美は新しい恋人ができたため、夫・洋司と離婚したいという。
そんなある⽇、登美⼦は街中で偶然、失踪した洋司を⾒かけて…。




イカをテキパキと捌く田中裕子さんに萌え♡
かっこいい。
隣でイカを捌く田島令子さんもかっこよかった。

休憩には2人で並んでお茶飲んでたばこ吸ってる姿もなんか味わい深かった(。・ω・)y-゚゚゚





感想です


2人の「待つ女」は正反対
現実的な女と
夢の中で生きる女




理由が欲しいんです
いなくなった理由
自分の中で決着をつけたいんです




あの人のことを
忘れそうになってる自分に腹が立つんです


帰ってくるのがわかってる人を待つのはいいけど、帰ってくるのか来ないのか、生きてるのか死んでるのかわからない人を待つのは辛いことです。




"拉致されたんじゃないか
溺れたんじゃないか
他に女が出来たんじゃないか"
帰りたくても帰れないんじゃないか"


10秒ごとにくるくる考えが変わる。
そんな人生を送らなきゃならない。




30年待てることが、強いって事になるのかは私にはわかんなくて

むしろ自分の中で決着をつけて新しい道を歩こうとしてる尾野真千子さん演じる奈美の方が強いんじゃない?って思ったり。




" 私、狂ってるから、ずっと "


っていう登美子の一言が重くて、「あぁ…そういうことか」ってなりました。




自分の気持ちに決着をつける為の方法は、人それぞれだと思うんです。
決着をつけるか、つけないかの選択も。

だから登美子の周りの人達が、幼なじみの春男(ダンカン)と一緒になれとか言うの本当にウザイなと思ってました。

本人が待ちたいって言ってんだから、好きにさせなよ。
なんでいい歳になってまで、好きでもない男と結婚しなきゃないんだよって腹立たしかったです。




主演の田中裕子さんの演技は勿論素晴らしかったですが、この映画の脇を固める俳優さん方も味があって尾野真千子さんもダンカンさんも安藤政信さんも白石加代子さんも皆さん素晴らしかったです。







日本では年間約8万人が人知れず消え、そして今もどこかで誰かを待ち続ける人がいるのだそうです。

面と向かって「一緒に居たくない」って言われる方がどれだけいいだろう。

向き合う価値さえ自分にはないのかなって、私なら思ってしまうな。




私は、田中裕子さんの声が好きです。
アンニュイというんでしょうか。
【ゲド戦記】で田中裕子さんが声を当てていらしたクモの声、凄く素敵だった。
悪役なんだけどね( ◍´艸`◍ )




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