監督／李闘士男
原作（作）／K.Kajunsky
原作（漫画）／ichida
2018年／日本／115分
「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなのでしょうか？」
2010年「Yahoo!知恵袋」に投稿された質問はたちまち話題を呼び、ボーカロイド曲に派生したのち翌年コミック一大ブームを起こした伝説の投稿が、この度実写映画化!
STORY
サラリーマンのじゅん（安田顕）が仕事を終えて帰宅すると、玄関で妻のちえ（榮倉奈々）が口から血を流して倒れていた！
慌てるじゅんを見て「ククク……」と笑うちえ。
実はその血はケチャップで、ちえは死んだふりをしていたのだった。
それからというもの、家に帰ると必ず死んだふりをするように。
日に日にエスカレートしてゆく、工夫を凝らした死んだふり。
理由を聞いても「月が綺麗ですね」と笑うだけのちえに徐々に不安を覚え始めるじゅん。
寂しいだけなのか、何かのSOSのサインなのか――。
ちえの謎の行動には、秘密があった。
感想です
私が一番笑ったのは2日目のワニに喰われてる死んだふりです。
声出して笑った
パックリ頭を喰われてる所にツボりました。
" もう少しで消化されるところでした "
それからも死んだふりは続き、ある時は抗争に巻き込まれ、ある時は名誉の戦死を遂げ、またある時は頭を矢で貫かれて死んでいました
死んだふりバリエーションはなんと15パターン
榮倉奈々ちゃん大変だったと思います。
お疲れ様でございました
この死んだふりの為に色々なもの買ってくるんですが、値札がいつも付けっぱなしのままの雑な所が個人的に好きです。
そして安田顕さん演じるじゅんがちえにちゃんとノリノリで付き合ってあげてるところが良かったです。
こちらはふたりでロミジュリごっこ。
ウルトラマンにもなります٩( o|o )و
彼女はじゅんと話すとき、友達やパート先の店主と話すとき、じっくり考えて慎重に言葉を選んで丁寧に発します。
相手を傷つけない為にはどうしたらいいか、相手を元気づける為にはどうしたらいいか、彼女の中にはそれがいつもベースにあるんだと思います。
不妊治療をしている事を打ち明けてくれた友人に『何も言えなくてごめんなさい』と謝るシーンがあります。
無責任に発せられる優しい言葉は、時に人を傷つけることが多いのだと知っている彼女は、敢えて慰めの言葉をかけなかったのです。
人の気持ちにまず寄り添うという事を最優先にしているちえはとても素敵な人だと思いました。
ちえがバイトをするクリーニング店の店主（品川徹）は奥さんに先立たれていて、飼われていた番いの鳥も片方が死んで一羽になってしまうというシーンがあるのですが、その時もちえは余計な慰めはせず、ただ店主に元気を出して欲しい一心で行動します。
そして「パンダご飯作りますから、一緒にお買い物行ってあったかいご飯食べましょう、お味噌汁作ります」って言うんです。
それに対して店主は「ありがとう」って優しい笑顔でちえに感謝する。
このシーンも凄く感動的で涙出ました
月が綺麗ですね
こちらはちえが事ある毎にじゅんに言っていた言葉です。
じゅんが『月が綺麗ですね』の意味にやっと気付いたシーンが、この映画の中で一番好きです。
夏目漱石がアイラブユーを『月が綺麗ですね』と訳した逸話なのですが、知らない方のほうが多いのかな。
その返しに『死んでもいい』とちえに言うのですが、それ観て涙出てきた
本当にいい夫婦です
死んだふりの理由
ちえが死んだふりをする理由は、最後までわかりませんでした。
観ている私たちに委ねるラストになっています。
でも最後まで観ると、理由なんてどうでもいいかな～って思えてきます。
結婚には３つの坂があるそうで、上り坂と下り坂、そしてまさか。
" 絶対 "なんてない訳で、いつ死ぬのかなんて誰にもわかりません。
ふざけたように見える死んだふりだけど、本当にそんな風に死んじゃうことだってない訳じゃない。
まさか！って事が起こるのが人生だし。
だからいつ死んでもいいように、夫婦の時間を大切にして『愛してる』とか『ありがとう』とか伝えてない～って後悔しないように過ごして行きましょうねっていうちえからのメッセージなのかなってジョゼ的には思いました。
あとはとにかく榮倉奈々ちゃんが可愛い。
このキュートな笑顔にやられた❥ー(♡ω♡ )ー➤
「行ってきますのチューです💋」って言う時の顔も可愛い。
ちょっとふざけたタイトルなので、内容もそうかなと思ってたんですが、笑って泣けるハートフルな良い作品でした。
興味持って頂けた方はぜひ。
今日もお読みいただきありがとうございます。
では股
