世界の5都市を走るタクシー運転手が乗客と織りなす交流を、同時刻に起きている出来事として綴ったオムニバス。
ウィノナ・ライダーら多彩なキャストが演じる何気ない日常に、トム・ウェイツの音楽が哀愁を添える。
STORY
──5つの都市でタクシー運転手5人が乗客を乗せて走る。
LAではキャスティングディレクターのヴィクトリアが運転手コーキーに女優業を勧める。
ニューヨークでは黒人男性ヨーヨーが勤務初日の移民ヘルムートに代わってタクシーを運転する。
パリではコートジボワール出身のイザークが盲目の女性客を乗せる。
ローマでは神父を乗せたおしゃべり運転手ジーノが一方的に懺悔を始める。
そしてヘルシンキではミカが3人の酔っ払いを乗せる。
夜の運転に強いのね
強いって?
私は鳥目だから夜は視野が狭くなるのよ
歳取るとそうなるの?
歳は関係ないわ( 💢˙꒳˙ )
お客さんにそんな事言っちゃダメでしょ
でもこの物怖じしない肝が据わってる所が彼女の良いとこなんでしょうね。
それなのにすごく気が利く所も魅力的。
あなたは映画スターになりたくないのね?
今は無理だわ
私は人生プランを立てていてその通りに進んでいるから
映画スターはあたしの道じゃない
コーキーの夢は整備工になることなのです。
多くの女の子が憧れるであろう映画スターなんて私にはどうでもいいと言わんばかりにハッキリ断る。
そこがものすごく素敵で、グッときた。
もうひとつ印象に残ってるのが、盲目の女性を乗せたドライバー・イザークのパリのお話。
健常者であるドライバーの方が、実は全然見えてないんじゃないの?っていうオチが面白かったです。
盲目の彼女の方がよっぽど物事の本質がわかってて、目の見えるイザークよりも色んな事が見えてるっていうちょっと皮肉なお話でした。
ニューヨークのお話は、ちょっと思い出しただけで伊藤沙莉ちゃん演じる葉ちゃんが言っていたセリフと同じのが出てきたのでテンション上がりました。