2020年/日本/124分
監督/内田英治
原作者/内田英治




草彅剛演じるトランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿を描いた、「下衆の愛」の内田英治監督オリジナル脚本によるドラマ。




最期の冬、
母になりたいと思った





STORY





故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。
ある日、凪沙は養育費目当てで、少女・一果を預かることになる。

常に社会の片隅に追いやられてきた凪沙、実の親の育児放棄によって孤独の中で生きてきた一果。そんな2人にかつてなかった感情が芽生え始める。

草彅が主人公・凪沙役を、オーディションで抜擢された新人の服部樹咲が一果役を演じるほか、水川あさみ、真飛聖、田口トモロヲらが共演。第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞し、草彅剛も最優秀主演男優賞を受賞した。




ずっと観たかったんだけど、暗い気持ちになるかなって思ってなかなか観れずにいましたがやっと観たのでレビュー書いてみました。





草彅剛さん演じるトランスジェンダーの凪沙はニューハーフのショークラブで踊ることが仕事なのですが、ある日芸能界の新人の女の子達をお店に引き連れてきたお客さんが女の子達に言うんです。


「お前ら男に負けてんのやばくねぇか?
オカマでもこんなに頑張ってんだからさぁ。」


そんな風に何気なく発せられた言葉に傷つく凪沙や仲間たち。







そして言葉だけではなく、周りからの偏見の目にも傷付いたり。


「なんで私だけ…なんで私だけこんな身体に…」




一方で、実の母親からの育児放棄を受けてきた一果は「関係ないじゃろが」と、腕を噛み自分の身体を傷つける。
そんな一果を抱きしめながら凪沙は


「うちらみたいなんはずっとひとりで生きていかんといけんのんじゃ。強うならんといかんで。」






『ミッドナイトスワン』はそんな孤独な2人がバレエを通して心を通わせて行き、本当の母娘になろうとする姿が描かれております。




私が好きなシーンはここかな。
真飛聖さん演じるバレエ教室の先生に

「お母さん」と呼ばれて、凪沙が(๑´ლ`๑)フフ♡って笑うシーン。

「お母さん」と呼ばれてよほど嬉しかったんだなっていうのがわかるほっこりシーンでしたイエローハーツ




2人で食卓を囲み、ハニージンジャーソテーを食べるシーンも良かったです。
ご飯を一緒に食べれば家族になるんだなって思いました。





あとは、一果を演じた服部樹咲ちゃんのバレエのシーンが圧巻です。
4歳からバレエを始め、さまざまなコンクールで入賞する実力を持つ樹咲ちゃんの踊ってる姿を見てると胸にジーンと来ます。




人生なんて長いようでいて多分凄く短い。
だからその限りある生を自分が望む性別で生きていきたいと思うのはそんなにおかしい事なんでしょうか。
周りにとやかく言われないといけない事なんでしょうか。
っていうのが私の率直な感想です。




凪沙と一果のコンビはまるで、映画『LEON』のレオンとマチルダのような名コンビだと何人かの方に草彅剛さんは言われたのだそうです。
孤独な2人が身を寄せ合うストーリーは似てるかもしれないですね。





重い話ではあるけれども、色々考えさせられる深い作品でもありました。
感動して号泣とかって感じじゃなく、でもジーンと来る場面はたくさんあって涙がこぼれるって感じでした。
絶望的なラストじゃなく、希望が感じられるとこが良かったです。
うまく言えないけど、一果が最後に羽ばたいたのが救いでした。
本当に白鳥になったんだなっておすましスワン




今日もお読み頂きありがとうございます。
では股((ヾ( ◍´꒳`◍  )マタネーイエローハーツ