原題/Decision to Leave
2022年/韓国/138分
監督/パク・チャヌク
脚本/パク・チャヌク
チョン・ソギョン
ストーリー
しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった・・・。
2023年公開の映画で良かったものをランキングで紹介しているブロガーさん方の記事で上位にしている方が多かったこちらの『別れる決心』。
ずっと気になっていたのですが、なかなか観れなくてやっと観ました。
感想です
前半は、何だべ、ヘジュン刑事ったらソレにゾッコンじゃないの♡
ってわかるくらい態度に出てるので、なんか観てるこっちも、妻がいる上に刑事と容疑者って関係はヤバいでしょってわかってはいるものの、なんだか応援したくなっちゃって。
初めて会った時にすぐ恋に落ちたなっていうのがヘジュンの目の表情等でわかるのですが、ソレを演じたタン・ウェイがめちゃめちゃ美人なので惚れちゃうのも無理ないかなと。
多分ヘジュンのポケットマネーで買ったであろう高級寿司を、取り調べ中にソレと2人で食べるシーンがあるのですが、なんだかデートでご飯食べてるみたいでした
浮かれたヘジュンのグッドモーニングも可愛かったです。
やがて捜査の糸口が見つかり、ソレの容疑は晴れたかに見えました。
が、ヘジュンはソレのアリバイを崩し、真相に辿り着きます。
そしてソレに言います。
"品は誇りからくる"
"女に溺れて、捜査を台無しにして..."
"僕は完全に崩壊しました"
"スマホを海の深い所に捨てて。誰にも見つからないように "
この言葉はヘジュンの刑事としての誇りや信念を捨てさせる言葉です。
1番大切にしていたであろう刑事としての誇りを犠牲にしてまで自分を守ろうとしてくれたっていう風にソレはこの言葉を受け取った。
ソレにとってのヘジュンのこの言葉は『愛してる』だった。
だから嬉しくて、録音した音声データを繰り返し聞いていたんですね。
「愛していると言った瞬間、あなたの愛は終わり、その愛が終わった瞬間、私の愛が始まった」
2回鑑賞して、この言葉の意味がやっとわかりました。
ラストは切なすぎました。
私はてっきり・・・って思ってましたが、そのシーン映ってないから、もしかしてまだどこかで・・・って事も有り得るのかなって思ったり。
え?どうなの?どうなの?ってなるから、観ている私にとっても未解決事件になりました。
あなたの未解決事件になりたい
ヘジュンの部屋に今までの未解決事件の写真が貼られている事を知ったソレは、自分も彼の未解決事件になることで永遠にヘジュンの記憶に残ろうとした。
そして望み通り、彼女は永遠にヘジュンにとっての未解決事件になった。
破滅的で狂気じみている、一見呪いみたいな愛なのですが、こんな愛のカタチもあるんだなって知りました。
月が綺麗ですね
死んでもいいわ
が明治版『愛してる』ならば
僕は完全に崩壊しました
あなたの未解決事件になりたい
が令和版『愛してる』 に決まりでしょうか
キスシーン(*´3`*)1回しかないですし、致してもいないのに、この2人の醸し出す空気感がすごくエロいんですよね。
アイスクリーム食べてる口元とか、リップクリームを共有するとことか。
個人的にリップクリームのシーンが好きでした。
セックスしてないから純愛だ、とは私は思いませんがこの2人の関係は純愛と言っていいのではないかなって思いました。
もっと暗い映画だと思ってたんです。
ラストは確かに切なかったし、やりきれない気持ちになるんだけど、
本作は、大人のための映画です。
喪失の物語を悲劇的なものとして語るのではなく、繊細さとエレガンスとユーモアをもって表現しようとしました。
大人たちに語りかけるような形で…
と、パク・チャヌク監督が仰る通り、繊細で且つユーモアが効いていて、終わったあとにもう一度観たくなる、余韻が素晴らしい作品になっているなと感じました。
そしてヘジュンの尾行演出は、流石パク・チャヌク監督って感じで、ヘジュンが遠くからソレを双眼鏡で監視しているにも関わらず、まるでヘジュンがソレの真後ろで監視しているかのような演出はとても素晴らしいなと思いましたし、カメラワークなども凝っているので2時間超えなのに飽きずに観られました❤*.(๓´͈꒳`͈๓).*❤
サスペンスとロマンスが溶け合うスリリングなドラマ作品となっておりますので、気になった方はぜひご覧ください。
今日もお読み頂きありがとうございます。
では股♡