(よかった・・・)

ほっと息をついた時、天幕へ一人の男性が静かに入ってきた。

「御館様、ご無事でしたか?」

「光秀・・?」

(光秀って、まさか明智光秀?!信長を裏切って謀反を起こした張本人の・・・?)

光秀「敵に狙われていると聞き、馳せ参じましたが・・慌てる必要はなかったようですね」

「笑わせる。これまでに貴様が慌てたことなど一度たりともないだろう」

唖然と二人に見入っていると、また天幕をかき分け、一人の人が駆け込んできた。

秀吉「信長様!お怪我は?!」

信長「秀吉か、大事ない。賊は取り逃がしたがな」

秀吉「そうでしたか・・」

「今度は・・豊臣秀吉?!」

秀吉「・・・何者だ、お前。俺を知っているのか?」

(いけない、びっくりしてつい・・っ)

信長「その女の事は気にするな。ゆうといって・・・俺の命の恩人だ」

光秀「お前が信長様を助けたと・・?見たところただの華奢な小娘だが・・豪胆な女だな」

(なんだか妖しい笑顔・・・。品定めされてるみたいで落ち着かない)

秀吉「・・光秀。どうしてお前がここにいる⁈」

光秀「お前のほうこそどうした。京にいるとは聞いてないが?」

秀吉「信長様暗殺の報を耳にして飛んできた。だが・・お前まで京に向かったとの報は、俺はうけていない」

光秀「何が言いたい?」

秀吉「後ろ暗いところがないと信長様に誓えるか?」

二人は静かにお互いを見据え、急に空気が張り詰める。

(・・そうか。豊臣秀吉は、明智光秀が信長を襲った犯人だって疑っているんだ。。。)

光秀「後ろ暗いところがない人間なんて、この乱世にいるのか?」

秀吉「はぐらかすな。いい加減腹の底さらせ」

怒りを露わに瞳を光らせ、豊臣秀吉が刀の柄に手をかける。

(この人は温厚そうに見えたのに!)

秀吉「万が一、信長様に手をかけようとしたのがお前なら・・容赦しない」

ゆう「その人じゃないと思います・・・!」

「は?」

(口出しなんてしたくないけど、刀を振り回すつもりなら黙ってられないよ)

「私は織田信長を・・・っ・・じゃなくて信長様を襲った人物を見ましたけど、着物の形が違ってました」

(暗くて顔は見えなかったけど、明智光秀とは別の人だ)

秀吉「口を出すな。ゆう、とか言ったな。お前の件は後で言及する。何の目論見で信長様に近づいたのか確かめる」

「何でそうなるんですか?!私は巻き込まれただけで!」

信長「やめろ、秀吉。光秀がここへ来た思惑はどうあれ俺が無事だ」

秀吉「っ・・!信長様、失礼しました」

秀吉さんの手は、刀の柄から即座に離れた。

(信長様のいうことは聞くんだ・・・。そういえば豊臣秀吉って信長の忠実な家臣だったよね。。この人達、やっぱり本物みたい・・・)

信長「秀吉、光秀。貴様らはしばらく黙っていろ。俺はゆうに話がある」

「えっ、私ですか・・・?」

秀吉さんと光秀さんがすっと左右に控え、信長様がそばへ歩み寄ってくる。

信長「貴様は未来から来たと抜かす大たわけで、俺の命の恩人だ。幸いを運ぶ女に違いない。気に入った」

「はい?」

目を見開くと、信長様は私の腰を強引に抱き寄せて・・・

信長「貴様、天下人の女になる気はないか?」



ついに。。。信長様から出た名セリフ❣️

 「貴様、天下人の女になる気はないか❓」

この名セリフは、イケメン戦国では、信長様のイメージ決めセリフとなってますね〜


ん❓・・・今、気づいたんだけど、私、信長様にこの時点で1回口説かれてる❓

しかも、コレ。。。よく考えたら、「プロポーズ‼️」じゃない⁉️