そのままの私に戻るまで
突如現れた肛門部の突起が痛い
入浴して温めて血流をよくしても
大して痛みは和らぐことなく
もう早く寝よう
とベッドに横になるも
寝ていても肛門部の突起は
シクシクと痛むのだった
ぐっすり眠れず
翌朝
検索していた肛門外科に
意を決して電話をかけた
予約が必要なのか
診察時間や受付時間等
ホームページに掲載された内容と
変更があるかもしれないし
突撃して予約がいるんですよ
などということになったら
無駄足になるから念の為
診察開始時間は混み合うだろうから
1時間くらい経過してから
電話をかけたら通話中だった
なかなか人気の医院かもしれない
Googleのクチコミも良かったもの
しばらく時間を空けて
再度電話をかけて
無事繋がる
穏やかで明るい声の女性が出てくれた
初診であること
予約の必要の有無を訊く
泌尿器科はやってないが症状はどんなですか?
ときかれたので
肛門にイボのようなものができて
それが痛むと伝えた
こういう時は簡潔に伝えなくては
と妙に冷静になる
答えながら
泌尿器科だと思って受診する人が
相当数いるのだなあと思った
素人からしたら
尿道や膀胱と肛門は
同じようなエリアにある臓器だ
と思うからだろうか
結構違うけどな
電話口の女性は
私の症状を聞くと
それなら診察できます!
と元気に教えてくれ
さらに細かく受付時間まで
教えてくれたので
では、今日これから行きます
と伝えた
すると
必要なもの(お薬手帳、個人番号がわかるもの)
まで教えてくれて
なんとも親切な電話応対だった
これなら安心して迎える
と事前に予習していたように
脱ぎやすいスウェットズボン
に着替えて向かった
院内は女性患者が2、3名いた
やはり女性が多いのかしら
と思いながら待合室に腰掛ける
待合室のソファーには
ご自由にどうぞとばかりに
ドーナツクッションが
不規則に置いてあった
これはご親切に
さすが肛門外科
初めは
ドーナツクッションなしで
座っていたのだが
ふと隣のスペースにある
ドーナツクッションを引き寄せて
座ってみたら
なんとも楽ちんだった
お尻の穴付近て
座る時に意外と圧がかかっていたのだ
と知る
診察も時間をかけて行われているようで
待ち人数は少ないが
30分ほど待っただろうか
私の名が呼ばれて
診察室に入る
そこには白髪の紳士的な医師と
その後ろに4名ほどの看護師が
ずらりと並ぶ
そんなに大事ですか
と気後れしつつも
診察椅子に腰掛けて
肛門付近に突然痛みとプヨっとした突起物が
できたことと
それがいつからか
便秘の有無などをきかれて
いざご開帳の時が来た
診察椅子の横
壁につけて簡易の施術ベッドがある
医師がじゃあ診てみましょうね
などと声をかけると
マジックショーのように滑らかな動きで
看護師が衝立を移動させてベッドを隠す
さすが
医師の指示に従い
ズボンと下着を膝下まで下ろし
壁に向かって横向きになり
さらにそのまま体育座りのような
膝を抱える格好になる
この最中はしっかりとバスタオルで
下半身を覆われていて恥ずかしくはない
そして1人のベテラン看護師と思われる
私の母ほどの看護師さんが
私の肩に手を当てて
力を抜いてー
大丈夫ですよー
と声をかけてくれる
意外にもさして緊張していなかった私だが
その声かけに心穏やかになる気遣いを感じて
看護師さんの仕事の尊さを感じた
これが若い娘さんなら恥ずかしくて
ガチガチになるかもしれないし
恐怖もあるかもしれない
不安でたまらない時に
やさしく大丈夫だよと声をかけられ
肩に手を置かれる経験は
大人になると本当になくなる
こういうときに
看護師さんは女性がいい
しかも中年以上のベテランで
キモが座っててかつやさしい人
その全てを兼ね備えた
パーフェクト看護師さんのおかげで
私の診察はスムーズに進む
軽く触診され
微かにシャッター音が聞こえた
これはエッセイで読んだぞ
肛門の写真を撮っているのだ
本当にとるんだ!
そう思って興奮していると
診察は終わり
ズボンを履くよう促された
そして再び診察椅子に座り
医師と向き合いながら
診察結果を聞く
おもむろに私の肛門の写真を
レントゲン写真を見るような雰囲気で
みながら説明を受けた
己の肛門と真正面から向き合うのは
生まれて初めての経験なので
あ、初めまして
という気分だった
ずっと一緒にいたのに
顔も見たことのない古い友人
のような親近感を覚えた
私の症状は
いわゆる外の痔というやつだった
前夜に穴の中に戻そうとしても
戻らなかったのは
そもそも穴の外側に出来ていたからだ
そしてそれは
静脈瘤と同じシステムということ
自然に溶けてなくなること
私の場合昨日がピークで
すでにしぼみ始めてること
パンパンに張って
痛みが強い場合は切開する
らしいが必要ないことを
これまたどこかの誰かの肛門写真を
見ながら説明してもらい
とてもわかりやすかった
やはり専門医は
普通の人とは感覚が異なるのかも
と思った
肛門に対して
汚い、気持ち悪いという感情は
おそらくなくて
治療対象として研究対象として
向き合い続けてきた人の
誠実さを知った気がした
炎症を抑える飲み薬と軟膏を処方され
薬局で大きな声でイボヂの薬ですね!
と言われながら
他にお客さんいなくて良かったと
思うくらいには私はイボヂを恥じている
と知った
不思議なもので
医院内にいるときは
全然恥ずかしくなかったし
他の患者さんも似たような痛みや悩みを
抱えた同志のように思えて
オタクはどこのぢ?
とか聞きたいくらいにオープンハートなのに
一歩外に出て
もしかしたらその医院以外から
客が来るかもしれない薬局に入った途端
自らをイボヂ患者と名乗りたくない
知られたくないと思う心理よ
あの日から
1週間が経ち
痛みはほとんどなくなり
快適な生活が戻りつつある
今回痔を発症した
私の決定打は
長時間座りっぱなし
便秘
冷え
だと思ったので
気をつけていきたい
なのに今日も
平気で2〜3時間
座りっぱなしだった
肛門の安全のためにも
こまめに立ちあがろう
それは突然やってきた
いつも通りにどかっと
ソファに腰掛けたら
なんだかお尻が痛い?!
お尻といっても
お尻のほっぺじゃなくて
あきらかに中心部のほう
そう肛門付近が痛い
トイレに行ったタイミングで
触って確認してみたら
なんだかぷよっとした感触
んーー?!
これは今までなかったものだ
なになに
いつ出現したの?
軽くパニックになりつつも
ソファに座りながら読んでいたエッセイが
痔の話だったという
まさかのタイミングだったので
これがイボ痔ってやつかもしれない!
と予習してきたことがそのままテストに出た
みたいな謎のテンションにもなった
さっそく痔についてネット検索して
温めるとよいとか
お風呂で温めて中に押し込むとか
いろいろ出てきて
でも触ると痛いんだけど?
と思いながらドラッグストアに行き
中にも外にもいけるぜ
という軟膏を買い
お薬を塗る日々が始まった
数日して
なんだか痛みも落ち着いてきたけど
ぷりっとした感触はあるままだし
なによりそのおかげで違和感が常にある
やっぱり受診しないといけないかなぁ
と思いつつも
部位が部位なだけに
ちょっと行きづらいし
なるべく行かずに済むのなら
市販薬で落ち着かせたいと思っていた
そんなふうに過ごしているうちに
痛みが軽くなったり
なんかやたらと痛かったり
という日が出てきて
医院を検索したら
なんと近所に肛門外科があるではないか
しかもクチコミが非常に良い
私は基本医者嫌いなので
横柄な医師に当たると
その怒りをどこに向けたらいいか分からず
自分の病と自分に向けてしまうことがある
ただでさえ
身体の調子が悪くて
メンタルが弱っているのに
追い討ちをかけるようなことは避けたい
受診する医院も決定したが
生理になった
どうやら生理中でも
診察はできるところがほとんどのようだが
初めての肛門外科の受診だけでも
まあまあハードル高いのに
加えて生理というのはなるべく避けたい
幸い我慢できないほどの
痛みではないし
ということで
生理が終わるのを待つことにしていた
そろそろ経血量も少なくなる頃
その日は外出の予定があったのだが
外出先でめちゃくちゃお尻が痛くなった
正確にいうと肛門脇のイボ的な存在が
めちゃくちゃ痛くなったのだ
なに?放置したから怒ったの?!
もう絶対怒ってるよね
ていうくらいの痛み
座ると痛いし
立っててもシクシク痛む
もう何をしても
しなくても痛い
もう明日絶対医者に行こう
というかたい決意が
頭の中で繰り返されていた
帰宅してからも
お尻の痛みが気になって
食欲も湧かない
身体の一部のほんの1センチ範囲でも
痛みがあると
人ってこんなにダメージを受けるし
QOLが下がるものなのかと思った
まあ、私が痛みに弱いだけという説が
有力だけども。
その夜、
痛みを感じてからかれこれ
10日〜2週間ほどが経過しているだろうか
触って確認してはいたが
目視はしていなかった
コンタクトをつけたまま
入浴時に鏡で確認してみたら
なんと小指の先くらいの大きさの明太子
がお尻の真ん中あたりにいる
こんな姿だったのかい?!
とそのイボと呼ぶには大きな存在に
親近感すら湧いてきた
そして
少しでも痛みを緩和したいので
いつもより長めに湯船に浸かり
穴に押し戻せばいいという
ネットで見たアドバイスを実行するも
かたくて全然入る気がしないんだけど
触ると痛いし
ということで諦めた
もうその夜私は口を開けば
お尻痛い
しか言わなくなった
放置してガンになったりしたらいやだな
とかネット情報から得た不確かな知識で
不安が湧いてくるので
もうこれはどうしたって
明日は受診しようと
改めて決意し眠りについた
ひさしぶりにここに帰ってきた
アメブロのアプリを開いて
こうして何かを書き始めるとき
いつもそう思う
私が見るSNSはInstagramがほとんどで
最近ではThreadsも徘徊している
noteの存在も知ってはいる
投稿するとなると
やはりInstagramが多いのだが
Instagramは写真がメインなのだろうから
私は文章を書きたいだけなのに
載せる写真がないってなることがあるし
そもそも長文書く場所じゃないだろう
と思うようになった
Threadsは私にとっては見る場所であり
天才がごろごろいるので畏れ多いし
コミュニケーションが多いのがこわい
諸先輩方が香ばしく燃えているのを見ると
じぶんが物申すのは恐ろしくて
遠くから眺めるだけにしていたい
noteに至っては
アプリをダウンロードしたはいいが
そのまま放置している
私にとってこのアメブロこそ
書くという行為にぴったりな場所なのだ
人生において
自分の想いを吐露しはじめた
安心の場であり
過剰なコミュニケーションがなくて
自分の庭で好きに遊んでいい
みたいな自由度が好きなのだ
なんでまたブログを書いているかというと
書きたい欲が湧いてきたからで
なぜ書きたい欲が湧いたのかというと
数日前から
これまたひさしぶりに小説を読んで
その面白さにまんまとハマり
その著者さんの書いたエッセイを読み
それまた面白くて
私の脳内に新たな刺激が入ったからだ
なんて単純な思考回路なんだろう
と自分でも呆れてしまうけれど
そういうところ嫌いじゃない
見聞きした言葉を自然と取り込み
その言葉を使って思考するのだから
当たり前でもあるんだよ
だったらポジティブな言葉にだけ
触れていればいいじゃないかと
思った時期もあった
感謝、希望、夢、愛、光、、、
みたいなやつ
それはそれでいいんだけどさ
なんてゆーか
なんかさ
そればっかり取り入れてたら
その奥底に抑え込まれた闇が
なんかの拍子に暴発したり
染み出してくるのを感じた途端に
恐ろしくてたまらなくなったんだよね
ポジティブを良しとするとき
ネガティブを悪としていたから
だからしんどくなってたし
自分を見張ってる感じも
窮屈さもあったわけ
そういうときに読む小説は
癒し系というか
自己理解と他者への理解と夢の実現へ
みたいななんかいかにもハッピーエンド
なものばかりを好んでいた
最近は
自分の中の闇というか
卑屈さとか傲慢さ、浅はかさ、狡さ
みたいな隠しておきたいものを
書いてくれている一文を見つけると
ニヤニヤしてしまう
私はどうやら長らくの間
抑え込んだ自分の闇を
小説を読むことで癒している
のかもしれない
ああこんな表現をしていいんだ
という許可された感覚になった
そして自分の過去を
今の私が書いてみたら
また違う形になるだろうな
と思った
今はもう削除してしまったけれど
アメブロは昔
摂食障害を治したくて
そのときの苦しみや葛藤を
書いていたと記憶している
当時はリアルタイムだったから
深刻だったし感情的だった
ここの場所のおかげで
私は自分と向き合う時間を
作ることができたし
そのおかげで摂食障害は寛解した
今のわたしが
もう記憶は薄れているが
過去のことを書いたら
もう少しはユーモラスになるのだろうか
そしてそれは
あの時の私を救えるかもしれない
などとたいそうなことを
思ったり思わなかったり
要はあれですよ
面白い小説とエッセイ読んで
自分も書きたくなっちゃって
ちょうどいいネタがありそうだから
昔の話でも書こうか
とか思っちゃったわけです
なに、この恥ずかしさ
書いてるそばから恥ずかしい
大丈夫ですかね
いま私
自らすすんで黒歴史作っていますかね
いや
ここなら大丈夫
という謎の信頼感
ということで
勢いのまま
謎のエッセイ風味ブログが
始まるかもしれませんし
翌朝起きて
我に返って
書かないかもしれません
ここまで読んでもらった方には
何ひとつ有益な情報もなく
なんの癒しもなく
大変恐縮ですが
今後書くとしても
こんな感じになると思います
結果や効率ばかり求める世間から
逸脱した場所であることが
逆に意味がある
などと思ってみたりしました
(私は適当なことを言っています)
ここまで書いただけで
結構気が済んだので
過去話は書かないかもしれないな
なんなんw

