13時になり、支度を始めた。

最後にもう一度授乳して、13時半出発。

パパがお花見してきた所を通ってもらい、今度は3人でお花見をした。

まだまだ桜が咲いていてキレイだった。

時々吹く風が気持ちよかった。

花びらが散っていくのがとても儚くて、この風に乗ってお空に行くのかな?って思った。

パパがキレイなたんぽぽを見つけて、その中で1番大きなやつをいれてくれた。

とても華やかな棺になった。

遅くなってもいけないので、火葬場に向かった。

途中でパパが公園に寄ってブランコ乗ろうって言ってくれたけど、もし他の子がいたら見られたくない。
親子連れを見たくないって思ってやめちゃった。
でも、やっぱり寄ればよかった。

14時頃に到着して、まだ時間があったから駐車場の中をお散歩した。

木がたくさんあって、緑と風が気持ちよかった。

その中に、1本の木を見つけた。

なんだか、お母さんから星が生まれてるように見える木があった。

これはきっと私と秀星だって思った。

記念に写真に撮って、もう少しお散歩して車に戻った。

車の中で、最後にもう一度キスをした。
パパがして、ママがした。
長い長い最後のキスをした。

14時20分頃、入口に向かっていたところ、
係員さんから○○さんですか?と聞かれた。
そうですと答え、中に案内された。
準備が出来次第呼ぶと言われたのに、5分もしないうちに呼ばれてしまった。

早すぎる…
まだ、30分もあるのに…

ちょっと待って欲しいって言ったけど、無理だった。
納棺場所に連れていかれ、秀星を置いた。

お焼香の時に、秀星が無事にお空に帰れるように気持ちを込めて祈った。

最後の見送りの時、母がくれた花束を横に添えた。
手紙を書きたくて、折り紙に書いて鶴を折って棺に納めた。
パパとママから1羽ずつ。
その鶴と一緒に上手にお空に帰れたかな?

泣き顔ばかり見せるのもかわいそうだから、最後に無理やりだったけど、笑顔を見せた。

扉が閉まり始め、見えなくなるところまでしっかり見届けた。

待合室に案内され、旦那と抱き合って泣いた。

でも、泣いてばかりいたら秀星がお空に帰れないから頑張ろって話した。
今、秀星が1番頑張っているからって。

そうしたら、ホーホケキョってうぐいすが鳴いた。
なんだか、秀星が返事をしてくれたみたいで2人して泣きながら笑った。

30分ぐらいで火葬が終わり、収骨室へ案内された。

はじめは、小さくて骨が残るかわからないって言われたけど、すごくたくさんの骨が残ってくれた。
頭蓋骨もわかったし、足のあたりの太い骨がたくさんあった。
本当に秀星は親孝行な息子だね。
産まれる時も、ママが薬を使わなくていいように自然に陣痛を起こしてくれた。
陣痛が来てから2時間という短い時間で生まれてくれた。

収骨が終わり、火葬場を出てすぐに空を見上げた。
天気予報は曇りだったのに、晴れていた。

その時流れていた雲が、本当に秀星に似ていた。

ああ、ちゃんとお空に帰ってるなって旦那と話した。

また気持ちがいい風が吹いて、秀星の返事だって思った。
僕、ちゃんとお空に帰ってるよって言ってるみたいだった。