ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは、スタジオジブリの「魔女の宅急便」と「おもひでぽろぽろ」2作品を12月5日にBlu-ray化する。価格は各7,140円。

 どちらの作品も本編ディスクのみ収録。特典として、「魔女の宅急便」には、絵コンテ(本編映像とのPinP/子画面表示)、アフレコ台本、ビデオクリップ「ウルスラの絵」、予告編集を収録。

 「おもひでぽろぽろ」には、絵コンテ(本編映像とのPinP/子画面表示)、アフレコ台本、メイキング、予告編集を収録する。



魔女の宅急便 [Blu-ray]/スタジオジブリ

¥7,140
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魔女の宅急便
(C)1989 角野栄子・二馬力・GN





'89年公開の「魔女の宅急便」は、ジブリ初の児童文学を原作とした作品。一人前の魔女になるため、修行に出たキキと、相棒の黒猫ジジ。海辺の町を修業の場に選んだキキは、唯一使える魔法であるホウキで空を飛ぶ能力を活かし、“お届け屋さん”の仕事を始める。日々の仕事に励みながら、女子画学生のウルスラや、空をとぶ事を夢見る少年・トンボと友達になり、町での生活に慣れていくキキ。しかし、熱を出して仕事を休んだ翌日、自分の空を飛ぶ能力が弱まっている事に気づき……。

おもひでぽろぽろ [Blu-ray]/スタジオジブリ

¥7,140
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おもひでぽろぽろ

おもひでぽろぽろ
(C)1991 岡本 螢・刀根夕子・GNH


 「おもひでぽろぽろ」は、'91年公開の作品。作画を行なう前に、声を録音し、役者が演じる際の細かな動きや仕草を作画に反映させるプレスコ方式で作られている。

 舞台は'82年の夏。東京の生活に物足りなさを感じていた27歳のOL・タエ子は、10日間の休暇をとり、姉の結婚で出来た山形の親戚を訪ねることに。東京生まれ、東京育ちのタエ子にとって、田舎は憧れの場所。そんな彼女には、奇妙な連れがいました。ふとしたきっかけで思い出した小学5年生の頃の“ワタシ”。タエ子は思い出と共に、山形行きの夜行列車に揺られていく……。

 


 2作品のBD化にあたり、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーから、「人間の生き方はふたつしかない」と題した文章が寄せられている。以下に全文を掲載する。





人間の生き方はふたつしかない


スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサー


 いまから20年以上前の話になる。
 “キャリア・ウーマン”という流行語があった。翻訳すれば、“仕事の出来る女”という意味だろうか。時代が、そんな女性たちを求めていた。

 「その成功率は?」と、ある日、高畑さんに真顔で質問された。

 「さあ、5%くらいでしょうか」となんの根拠もなく答えると、高畑さんはひとり考え込んでいる様子だった。そして、ふと、漏らした。

 「じゃあ、残りの95%の人は、その後、どうして行くんですか」

 27歳のタエ子の誕生だった。

 「魔女」の世界では、空を飛ぶことは特別な能力では無い。それは、勉強が出来たり、絵を描くことが上手かったり、運動が出来ることと同じくらいの意味だ。だから、キキは、宅急便屋さんをはじめても、商売で大成功して、会社を大きくして、その社長に収まろうという野心は持たない。毎日つつがなく過ごせれば、それで事足りる。宮さんは、作品を始めるにあたり、スタッフにそう伝えた。

 人間の生き方はふたつしかない。目的を持って、それに到達すべく努力する。あるいは、目の前のことをコツコツこなしながら、未来を切り開く。キキとタエ子。奇しくも、ふたりに共通するのは、いずれも、その生き方が後者のタイプに属していることだった。

 高畑勲と宮崎駿のふたりは、いつの時代も、時代の流行に背を向ける。そこに、現代を生きるヒントがある。