「最高で250万円」という芸能人ブログ“広告”も ステマに業界危機感、健全化へ動く



http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1202/06/news056.html

・「食べログ」から火がついたステルスマーケティング問題。ステマと疑われての炎上を恐れ、ネット上でのマーケティング中止を検討する広告主が出てきている中、ステマ排除が広告業界の急務に。「Ameba」でタレントブログを運営、ブログマーケティングを手がけてきたサイバーエージェントは紹介する商品が提供されたものであると記事中に書く「関係性の明示」徹底を決定した。

 「高いタレントのブログだと、250万円ぐらいですね」。
 2年前、広告代理店でタレントブログに商品を掲載させる仕事に携わっていた男性から、生々しい金額が飛び出す。
 「PVによってタレントが4つくらいのランクに分けられていました。最高で250万円、安いと 50万円ぐらいだったと思います。『このタレントはファッションに強い』、『携帯からよく見られている』など細かい情報が載っている分厚い資料があり、それをクライアントに見せて営業していました」

 男性はタレントブログ運営会社を通じて、口コミ広告を手がけていた。案件がまとまった場合、「この商品はブログ運営会社から頂きました」といった文章が記事に掲載されていたが、「ネットに詳しくない一般の人がそれを読んで『広告』だと分かるかはグレー。ステマと指摘されても不思議ではない」と苦笑する。
 「ある商品が同時期、何も注釈なしに複数のタレントブログで掲載されていたら、ステマの可能性が非常に高いです」

 こうしたステマ問題をユーザーから度々指摘されてきたのが、現在、約1万900人のタレントが公式ブログを持つ「Ameba」だ。運営会社のサイバーエージェントでは独自にガイドラインを設け「関係性の明示」をクライアントやタレント事務所に推奨してきた。
 しかし、2010年に「ペニーオークション」の体験談を複数タレントが掲載、ネットで炎上した。
 サイバーエージェント広報担当者は、「タレント事務所に直接依頼されていたと思われこちらでは関与していませんでした。このように明らかに分かるものについては記事を削除していますが、細かいものは把握しきれないのが実態」と明かす。

 省略

早急な業界基準を


検索すると「口コミ投稿で稼ぐ」といった内容のページが大量に見つかる
 広告代理店やブロガーなどで構成するWOMマーケティング協議会(WOMJ)でも、2010年に金銭、物品、サービスの提供を受けていることなど「関係性の明示」を原則とするガイドラインを設けているが、1月16日に会員向けたガイドラインの詳細な説明を実施、一層の理解を求めた。

 WOMJではガイドラインに関して検討を行う委員会を常設しており、次回は2月6日に開かれる。また、ガイドライン委員会は駒沢大学グローバル・メディア・スタディーズ学部と協力、2012年度前期科目で学生向けの「口コミマーケティング入門」を実施する予定で、リテラシー向上に向けた啓蒙活動を行う。

 口コミが影響力を持つネットマーケティング業界にとって、深刻なステマ問題。業界全体の取り組みが急務だが、ある広告代理店で口コミマーケティングに携わっている40代男性はこう危惧する。「ステマと疑われることを恐れ、ネット上でのマーケティング活動全てを控える検討を始めている広告主も出てきています。早急に業界基準を設け、真っ当な広告宣伝活動とステマを区別できるようにならないと、ネット上でのマーケティング活動に対する信頼を失いかねない。業界の衰退にもつながります」