イギリス最大の大衆紙が、著名人や犯罪被害者などの携帯電話を盗聴していたことが次々と明らかになり廃刊に追い込まれた問題で、警察は、この新聞の元編集長で新聞を発行していた会社の前のCEO=最高経営責任者を、盗聴に関与した疑いなどで逮捕しました。




イギリスの大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」は、ゴシップ記事を売りにして高い人気を集めましたが、俳優や政治家だけでなく犯罪の犠牲になった少女の携帯電話までも盗聴していたことが明らかになり、世論の厳しい批判を受けて廃刊に追い込まれした。




盗聴事件として捜査を進めている警察は、17日、この新聞を発行していた会社のレベッカ・ブルックス前CEO=最高経営責任者を盗聴に関与した疑いなどで本人が出頭したところを逮捕しました。



ブルックス前CEOは、この新聞を傘下に置いていた「世界のメディア王」の異名をとるルパート・マードック氏の側近だったとされ、盗聴が行われた当時、編集長を務めていたため関与が疑われていました。



イギリスではマードック氏らに真相を明らかにするよう求める声が高まり、議会の委員会が19日にマードック氏やブルックス前CEOらを呼んで証言を求める予定ですが、それを前にしての前CEOの逮捕に今後の事態の展開への関心が高まっています。



また、先週、この新聞社に勤めていた60歳の元副編集長が、盗聴に関与した疑いで警察に逮捕されましたが、この元副編集長は、新聞社を退社したあと、去年までの1年間、ロンドン警視庁の広報アドバイザーを務めていたことが明らかになり、警察に対して癒着があったのではないかと批判が上がっています。



この批判を受けて、ロンドン警視庁のトップであるスティーブンソン警視総監は、17日、辞任すると表明しました。



盗聴事件を巡っては、警察関係者が新聞社側から賄賂を受け取った疑いでも捜査が行われていますが、スティーブンソン警視総監は、盗聴の事実や賄賂の疑惑について、「2年前に、元副編集長と契約を結んだ際、まったく知らされていなかった」と釈明しました。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110718/t10014273441000.html


今回の大衆紙による盗聴事件は、捜査を担当するロンドン警視庁にも疑いの目が向けられ、トップが辞任に追い込まれるという異例の事態となっています。