それは突然起こった。
どうしてそうなったのかは思い出せない。
でももしかすると、それが起こる事は必然だったのかも知れない。
私は多分疲れていたんだと思う。家事と学業と、そして犬子の世話と、、、。
ある日の晩、私は父親と大げんかをした。
私は床に突っ伏して大泣きした。犬子が動揺していたのを覚えている。犬子は私の顔をそっと舐めてくれた。
私は暗がりの中、独り外へ飛び出した!
走って走って、夜の繁華街に出た。
どうしていいのか分からないまま、私はそれでも一つの場所に向かっていた。
スナック。
母親が働いている、スナックだ。
私はそっとドアを開けた。
中はぼんやりと薄暗かった。そこにお母さんがいた。
母親はすぐに気が付いてくれた。
「あんた、ここに来たらダメだって!」
母親はすぐに私の様子がおかしいのを見てとった。
その後の事はよく覚えていない。
多分二人で喫茶店に行ったような気がする。
お母さんが電話でお父さんに何があったのか聞いていた。
そのまま私はお母さんと一緒に、お母さんが住んでいたアパートに向かった。
それは私の初めての反抗だった。
To be continued
注:画像は全てお借りしています。ご了承下さい。