「食虫植物ウツボカズラ」-9(終)(女王アリの旅立ち)
 
取材も終わりに近づいたころ、巣穴から見慣れない大きなアリが出てきました。
羽がついています。背中の羽と大きなお腹は、子孫を作る能力を持った女王アリのしるし。
真っすぐに上に登っていきます。葉の上までやってきました。
パートナーと出会うため、結婚飛行に旅立つのです。きっと山のどこかでウツボカズラの新居を見つけ、
新しい家族を作ることでしょう。
 
「植物という動かないものと、昆虫という盛んに動くものがうまく連携し合って、
  何時であって、どこで出会ったのかわからないけれど、こういう結びつきを見ることができたのは、
  非常にうれしく驚きました。」
 
食虫植物のウツボカズラと、そこに棲む風変わりな泳ぐアリ。
ボルネオの森で見つけたのは、支え合い助け合う不思議な絆の物語でした。
 
(おわり)