「住吉大社と三星」-1(海の3神)
 
「白鳥伝説と壮大なドラマ」に引き続き、今回も金八先生の星野之宣著「宗像教授伝奇考」に関するお話、
「住吉大社と三星」です。
 
大阪に住吉大社というのがありますが、こちらの神社には3人の神様が祀られています。
主祭神は底筒男命(ソコツツノウ)、中筒男命(ナカツツノウ)、表筒男命(ウワツツノウ)、
そして神功皇后(ジングウコウゴウ)が祀られています。
底筒男命、中筒男命、表筒男命はどういう神様かというと、ソコツツノウは海の底に住んでいる神様です。
次のナカツツノウは、海の中間。そしてウワツツノウは海面近くを守る神様です。
すごいのは海を三つに分けてそれぞれ神様がいたと思いつくことです。
古代の人は海を三つに分けてみていたのですね。
 
このソコツツノウは、竜宮城のオトヒメサマのお父さんです。そして浦島太郎はその後ウワツツノウ、
海面の神様になった人です。この方たちは神様の中でも位置づけは上の方で、
イザナギ、イザナミの子供を生みますが、長男ぽく産みます。
この3人の神様の兄弟が、アマテラスオオミカミであり、ツキヨミノミコトであり、スサノウノミコトです。
 
このワタツミの3神、ソコツツノウ、ナカツツノウ、ウワツツノウというのは、神功皇后の物語で出てきます。
神功皇后は朝鮮半島へ戦闘のためにでかくて行き、大勝利を収めた伝説の女性です。
この神功皇后が半島に攻め入ったときに途中で海路が分からなくなってしまいます。
その時に現れたのが、このソコツツノウ、ナカツツノウ、ウワツツノウの住吉3神で、
この船団を半島に導いたのです。
この戦勝のお祝いに建立したのが住吉大社で、海上に現れた3人の海神でした。