「里山・自然とともに生きる」-1(自然の恵みを上手に生かす)
私たちは、はるかむかしから自然とともに暮らしてきました。
森の恵み、土の恵み、水の恵み、身近な自然の恵みを享受してきました。
長い歴史の中で自然とともに生きる多くの知恵が伝えられてきた故郷。
さまざまな生き物が暮らす場所、それが里地里山です。
多くの人たちが住み、働く都市。手つかずの自然が多く残されている奥山。
その中間に広がるのが里地里山です。
人が暮らすその営みの中で、さまざまな働きかけを通じて形成されてきました。
里地里山は、集落を取り巻く雑木林と、それらと混在する農地や溜池、草原からなる、
モザイク状の景観を持つ地域です。そして多くの人たちに故郷を思い出させる景観です。
里地里山には、人と自然が共に生きる数多くの知恵が詰まっています。
私たちには自然の恵みを上手に生かし、うまく付き合っていく伝統の技を持っています。
「私たちは木に恵まれて 木を切ってという生活なんですけど
切ったら植えるという循環みたいなものは しっかりやっていって欲しいと思います」
雑木林は人の手で作られ、育まれてきました。雑木林はマキや炭など、
生活に欠かせない場として、人々の暮らしの中に根付いてきました。
また人の手によって作られる雑木林には、さまざまな生き物が暮らしています。
雑木林の周辺に湧水を見つけました。集落に住む人たちにとって大切な生活用水である湧水は、
生き物たちにとっても命の水です。
草原も野焼きや草刈りによって維持され、カヤブキ屋根のカヤやヨシズとなって、
暮らしを支えてきました。里地里山はさまざまな恵みを与えてくれます。
人がその恵みを利用することにより、また新たな命が育ち、さらなる恵みを与えてくれます。
こうした資源、命の循環をもたらす多様な自然環境が、
モザイクのように組み合わさった里地里山、そこには多くの生き物が息づいています。
