『連獅子』 歌舞伎舞踊
親獅子は仔獅子を谷に突き落とす。勇壮で華やかな歌舞伎舞踊の傑作で、
河竹黙阿弥の詩歌が長唄によって歌い上げられる。
舞台は能を表す松羽目である。ふたりの狂言師が獅子をもってあらわれ、
文殊菩薩が住むという清涼山とそこにかかる石橋の景色で舞う。
親獅子が仔獅子を谷底に突き落とし、上がってきたものだけを育てるという。
狂言師二人は、それを暗示させて、蝶に誘われるように花道を去っていく。
狂言師とは右近が親、左近が子の役になる。
文殊菩薩を拝もうとやってきた二人は意気投合するが、
片や法華宗、もう一方が浄土宗で論争になるが、そこに一陣の風。
二人は獅子の出る前触れと恐怖のまま逃げ去る。
そして、白毛の親獅子と赤毛の仔獅子が現れる。先の狂言師が親獅子と仔獅子を演じる。
牡丹の花に戯れ、やがて「毛洗い=毛を左右に振る」や「巴=毛を回転させる」が演じられる。
そして「菖蒲たたき=毛を舞台にたたきつける」などを演じ、
親子がそろって「毛振り」をやりクライマックスになる。
演者が親子であったり、師弟だったり、息の合った演技には特別の空気が漂う。
出所:「はじめての歌舞伎」(株)学研パブリッシング
