枢によって心臓を突き刺された閑。異変を感じた壱縷は、急ぎその場に向かった。そこには傷付き命が、尽きようとする純血種のヴァンパイアが倒れていた。「閑様死なないで下さい!俺の
血をあげるから!」手を握り涙を流し、哀願する壱縷。「嫌だ!お前だけは、ヴァンパイアにして
やらん。それにもう遅い!」血を飲む事を拒む閑。ついに肉体が朽ち果てようとしていた。
「私と壱縷、互いの境遇が似ていた。」兄の零へのコンプレックスを持ち、両親や師匠の夜刈から注目されない存在だった壱縷と自分の境遇が、似ていると感じた閑。ここから2人の過去が
明かされた。ハンター協会から追われ、身を隠す必要があった閑。身体の弱かったまり亜の身体を借り、魂を移し身を潜めていた。「お前は、私のボディーガードなのだろう?いいから私の血を飲んでおけ!」ボディーガードとして、丈夫な身体を与えた壱縷に、再び血を飲むように命じたまり亜。「ヴァンパイアならば、この血の味も美味しいと思うのに!閑様は、どうして俺をヴァンパイアにして下さらなかったのですか?」ヴァンパイアにしなかった理由をまり亜に尋ねた。「そんな事をすれば、お前は私の僕になる。憎まれ口も叩かなくなる。つまらんであろう。」つまらない
というのが、理由だと返答したまり亜。「ヴァンパイアなんてものは、案外はかないものだ。あの人のように簡単にちらされてしまう。」かつて零達の両親に狩られた、閑の僕のヴァンパイアの
存在が、もう1つの理由だった。そして過去の悲恋が、明らかになった。
純血種のヴァンパイアの餌として、檻の中に囚われた人間の男性。睨みつけて来た男を餌ではなく、話し相手として考え始めた閑。それが男に対する執着を生み、僕として扱おうとヴァンパイアにする事に躊躇は無かった。こうして男を愛してしまった閑は、2人で逃亡したが、まだレベルEに堕ちる前に男は、狩られてしまった。純血種の女が、他人を愛した結果が生みだした悲劇。その報復として狩った零達の両親を惨殺。零に過酷な運命を与えた。ただ壱縷だけは、孤独と境遇が似ていたので、自らの虜にした。愛されていると気付きながら、踏み込んでしまうと
再び悲劇を生み出してしまうと考えたから。(純血種が、人を愛し僕にしてしまうと、待っているのは、レベルEという破滅。本当に罪深いですよね。両親を殺されても、自分を認めようとしなかったから、恨みを持っていなかった壱縷。境遇は似ていても、踏み込まなかった。ある意味壱縷
を破滅させまいとした、閑の心優しさを感じました。しかし最期の時を向かえ、初めて壱縷の想いに応えて、抱きしめたのです。)
一方閑の血を飲む事が、レベルEの運命から逃れる方法だと知った零。優姫に再び戻って来ると約束をして、閑の元に向かった。しかし零に再びレベルEの発作が現れ、辿り着いた先に見たのは、壱縷に抱きかかられ消滅した閑の姿だった。「あの人は、最期まで俺の血を求めなかった。結局俺は・・・・・・・」一緒にいたのに、最期まで血を求められなかった事で、自分の存在を
否定しようとした壱縷。「違う!お前だけはそのままで!ヴァンパイアなんて者に・・・・。俺にも
どんな事があっても、ヴァンパイアにしたくない奴が・・・・だ・か・らよく分かる!」レベルEの発作に襲われながら、自分も優姫をヴァンパイアにしたくない思いがあるから、閑がそうしなかった理由が、分かると考えを否定した零。「もういいよ!お前は、ずっとうらやんでいた零じゃない。お前はもうレベルEなんだよ。」零の訴えは壱縷には届かず、レベルEだと突き放し、そのまま姿を
消した。(血を求められる事が愛だと思った壱縷。ヴァンパイアになる悲劇を知ったから、そうしなかった閑。零も優姫を同じ境遇にしたくなかったから、閑の思いは知っていたのですが、届かなかった。双子が袂を分かつのはつらいです。)
「終わりましたね!あなたとのゲームが。」チェスの駒を剣で突き刺した枢。閑の血を飲み力を上げ、タブーである純血種を殺す事をしてまで、運命を狂わす者を滅ぼす為に!それは、手ごまとして集められ、閑の存在に気付いた暁や英も分からなかった。舞踏祭が終わった翌日、レベルEの兆候がハッキリとして、理性を失いつつある零。黒主理事長は、優姫達が現れる前に姿を隠した。「零は何時戻って来るんですか?」零の為に一生懸命授業ノートを取る優姫。放課後黒主理事長に尋ねた。「いやそんなに時間は掛からないと思うけど、ただ元気が良すぎるから、押さえつけてもらおうと思って。」レベルEになろうとしている事の詳細を教えなかった。(枢様も暁から閑の死や零が保護された事実を報告されました。しかし白々しく元老院にありのままを報告するなどと言いました。彼女の事を本当に判っていた者はいたのかなんて悩むフリをしていたし。)
夜英と暁は、閑について話し合った。「なあお前は、閑の事をどれぐらい知っている?」閑に
関する事を尋ねた英。「抑制の効かない、人間にもヴァンパイアにとっても危険な存在。」男を狩られた復讐の為に乱心して、錐生家を襲撃した危険な存在だと答えた暁。これは、争いを望まない貴族や元老院の考えとは相反する。よって元老院から追われていた閑。「なのにどうして危険を冒してまでこの黒主学園に来たと思う?」バックボーンを話した上で、改めて黒主学園に現れた理由を尋ねた英。「乱心の延長だろ?」そう答えた暁に対し「欲しいものがあったからだろう。」
リスクを犯してまで、欲しいものがあったと推測していた。(愛した男をレベルEに堕ちる前に、ハンター協会にリストアップされ狩られた。ハンターに復讐するという、反主流の行為をして、元老院から追われる事になり、ボディーガードとして自分を愛していると気付いた壱縷を伴い、紅まり亜として現れた。欲しいものがあったからという推測は当っていますね。しかも閑だけが、力を求めている訳ではなかった事に気付いていた。だから枢様に報告した際、英は納得いかなかったのだと思いました。)
「零今頃どんな気持ちでいるんだろう?」見回り中姿を消した零の事を考えた優姫。そこに
枢が現れた。「ナイト・クラスで解決すべき問題に優姫を巻き込んでしまったね。でも優姫は、僕に守らせてくれないから。その役目今の錐生君には、難しいと思う。」レベルEに堕ちようとしている零には、優姫を守るのは難しいと言及した枢。「零は私を守ってくれました。私の方が、零を
守るって約束したのに・・・・・」運命に抗おうと誓い、零を守りたかった優姫。しかし結果的には
零から助けていた。双子の弟から憎まれ、レベルEに堕ちる運命を背負わされる、過酷な状況にも拘らず。しかし枢にとっては、零は優姫を守る騎士。優姫を守るのは、当然の行為だと考えていた。(枢様と優姫には、零に対する考え方の違いが明確になりました。優姫を守る騎士である存在と守りたかった存在という考えです。)
「零戻って来る事を信じている。」再び姿を現す約束を信じる優姫。しかし状況は、最悪の方向に向かっていた。「駄目だ!薬を投与したが・・・・・・・」鎖につながれ、レベルEに堕ちる兆候を
見せ始めた零。夜刈は、黒主理事長に薬を投与しても止められないと告げた。「殺せ!」自分を
殺して欲しいと頼む零!「駄目だよ!優姫が君を待っているのだから。」戻って来る事を信じている優姫の為に、殺して楽にさせようとしないと告げた黒主理事長。その時閑を追いかけていた元老院が、その死を知りやって来たと気付いた2人。外に出て行き、その場は零だけになった。
「君を救う血を飲めなかったようだね。優姫が悲しがっているよ。」入れ替わるように現れた枢。
優姫の事を告げられ、わずかに残る理性が働き苦悩する零。枢が自分の血を見せ、レベルEの
性にも必死に抵抗した。その姿を見て驚く枢は、零の首根っこを掴み「僕に流れる純血は、君を
長らえさせる。狂気の陰を遠ざける!お前の為じゃない優姫の為だ!」自らの血が、レベルEに
堕ちる事を止める効果を持つ事を告げた。ただそれは、零を優姫を守る騎士として、生きながらえさせる為だけだった。そして零は、望むがまま血を吸い始めた。(吸うんだよって言葉、枢様の
本性を見た気がしました。零と枢様のカップリングは、夏コミで多く出版されそう。)
こうして第1部は終了しました。枢がタブーを犯して、純血種を殺し手に入れた力で、運命を
狂わせた者として、狙う者は一体何物?それに優姫を巻き込むまいと零に自らの血を与えた。
真の目的は?そこまでして優姫を守る理由は?謎を残しながら、10月からの第2部を楽しみに
したいと思います。
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