陽平・杏・秋生も皆風子の記憶が消えて忘れてしまった。しかし風子との思い出があるので

必死に思い出そうとするのだが、思い出せなかった。(イメージはあるはずだからつらい)しかも早苗は「磯貝風子=伊吹風子」であると思い、病院で眠っている風子の様子を確認して、自宅に帰った後もう姿を見る事が出来なかった。夜になり秋生だけではなく早苗も風子の事を忘れて

しまっているはずなので、朋也は風子を学校の部室に連れて行った。

 「古河お前大丈夫なのか?」演劇部の部室で心配する朋也は、渚が風子の傍に付いているから今日は泊まると聞かされた。決して風子について全く忘れた訳では無いのだ。(秋生さんは、必死に風子の名前を聞いて思い出そうとするのは切ないです)「もし誰かに夜忍び込んでいる事が知られ怒られてもその時はその時だ。」すっかり開き直った朋也の目の前で、風子がプレゼントで買ってもらった結婚式用のアクセサリーを袋から出そうとした。「少しは我慢しろよ!」自分が精神的に大人だと言い張る風子をからかう朋也は、お気に入りの帽子を奪い取ると、風子は

必死にそれを取り返し「今だけ子供でした。」などと子供と大人を使い分けるお茶目な一面を

見せて「岡崎さんの方が子供です大人なら親しい女の人の事を名前で呼ぶものです。」祐介が姉を「公子」と呼んでいるので、朋也も「渚」と呼ぶべきと主張した。朋也と渚は仲がいいのに

互いに苗字で呼ぶのは、よそよそしい他人の様に思えてならないのである。

 「そんな事いきなり言われても・・・・」照れている渚に、風子は互いの名をちゃん付け、君付けで試しに呼ばせてみた。「渚ちゃん・・・・・」「朋也君・・・・・・」2人は恥かしそうに名前を呼び合おうとしたがやはりそう簡単ではなかった。結局朋也は「渚」と小さく呟いた。(渚には朋也さんと呼ぶのには抵抗があって時間が必要なのです)実は風子がいいたかったのは、大好きな渚と

朋也には「公子と祐介の様に幸せになって欲しい!」と願いを言いながら笑いかけると2人の

頬にキスをした。(風子は渚と朋也にも、公子と祐介みたいな関係になって欲しいと願って

いたのだと思います。とっても優しくて素直な女の子ですね

 そして渚から結婚式で身に付ける帽子を載せてもらうと、大喜びではしゃぎ回る風子は「結婚式の前祝いをしませんか?」と2人に提案した。(金曜日なのに?)「私達だけでお祝いしましょうよ。」たとえ主役がいない中でも、3人だけの前祝いが始まった。自動販売機でジュースを

買い、家庭科室のマッチでロウソクに火を付けると、演劇部の部室は幻想的な雰囲気になり

感動する風子と朋也・渚は「おめでとう。」の掛け声でクラッカーを鳴らし結婚を祝福した。

 前祝いが終わり、消えそうなロウソクを見ながら壁に寄りかかり3人で固まると「こうしていると

本当に家族の様だな。」朋也が率直な思いを言うと、疲れた風子は渚に寄り添いながら眠って

しまった。(幸せそうな寝顔を見て2人は、まるで子供を見守る両親のみたいでした。)そして

2人もいつの間にか眠っていると、周りが明るくなり朝になっていた。隣に渚がいる事に気付き

驚く朋也は「なんでこんな場所で寝ているんだ?」と驚いていた。演劇部の部室には、夜まで

いたはずの風子が消え、2人は存在を忘れてしまった。(うわもの凄い悲しい展開、だって絶対に忘れない様にしようとしたはずなのに)そして古河家に戻ると、渚が外泊する事を秋生と早苗も理由はわからないが覚えていた。

 「おっさんじゃないけど、俺も大切な事を忘れている様な・・・・」朋也は忘れてしまった記憶が

大切であると感じていると、渚が風子からもらったヒトデを見せた。ヒトデは部室や渚の部屋にも

あり、それがどうしてあるのか覚えていなかったが、とても安らぎを感じると渚は思っていた。学校に行っても朋也は、必死に思い出そうとしていると後ろから杏に声を掛けられ、日曜日の買い物に誘われた。「明日、明日は何か予定があった様な・・・・・とても大切な用事が!」風子の存在を忘れても朋也の潜在意識の中では、未だに日曜日に結婚式という大切な用事の存在が

完全に消えていなかった。渚も朋也と同様、日曜日に大切な用事があるのに忘れている状態

であった。その事を話し合う2人は「体何なのかそれを思い出そう。」という結論に達する。

 すると幸村が「ご成婚おめでとう!」という垂れ幕を書いている光景を目撃した。結婚式の

取り計らいを依頼した2人が忘れてしまっている「これを見て思い出してみろ。」幸村は2人に

アドバイスをし、じっと文字を見つめ「公子さん・伊吹先生」と叫んだ。「古河俺はどうして公子

さんを祝ってやろうと思ったんだ?」朋也は質問すると、渚は朋也と公子を繋ぐ人物の存在を

考え始めた時「それは伊吹先生の妹さんではないかの?」幸村が2人に言葉を残し去って

いった。「伊吹先生の妹さんって風子ちゃん?」渚と朋也が存在を思い出した時、再び風子が

姿を現した。(京アニは粋な演出をしますなあ)

 「俺って最悪だよな、忘れたくなかったのに!」自分を責める朋也に「最悪じゃないです無いです。それが自然の流れです!」忘れる事が自然の定めであると答える風子!それを聞いていた

渚は泣きながら風子に抱きつき「そんな寂しい事言わないで下さい。」と言った。朋也と渚は

ずっと風子と一緒にいたいと願い続けていると「ハイ!」と風子もうなずいた。

 結婚式当日の日曜日天気は快晴だったが、やはり朋也と渚以外他の生徒は姿を見せて

いなかった。「渚さんと岡崎さんがいます。」風子は2人がいるだけでとても嬉しく、3人で手を

握り合っていた。結婚式は指輪交換が行われている中で、朋也達は急いで校門に行き公子と

祐介を見送ろうとしていた。すると校門では風子からヒトデを受け取った生徒達が集まる

信じられない光景が朋也達の目に飛び込んで来た。「お前ら買い物に行くんじゃなかった

のか?」杏と椋に事情を聞くと「そのつもりだったけど、これを見たら結婚式の事を思い出して

絶対にお祝いしなきゃ。」と2人は答え、更に陽平もタキシードに着替えて登場し、智代も美佐枝もことみも秋生も早苗も三井も親衛隊も、皆風子の記憶を取り戻してお祝いに駆け付けた。風子が願っていた光景が現実になった。(もうこれ観た時泣いちゃいました)「届いたお前の想い。

ちゃんと皆に残っていたんだ。」朋也が声を掛けると、風子には信じられなかった。

 結婚式が終わり公子と祐介は、生徒達の歓声に送られていると「風子はいつも2人に引っ

張られて楽しい毎日でした。ありがとうございました」風子が自分の思いを話、感謝の言葉を

言うと、渚と朋也は大粒の涙を流した。その時2人の様子が気になった公子が声を掛けて

来た。「聞いてください公子さん、こんな光景を待ち焦がれていた奴がいたんだ。こんな日を

目指して頑張って来た奴がいたんだ。たった一人で公子さんへの祝福を集めた奴が・・・・

俺はそいつの事が好きだったから!」泣きながら朋也が言った。「岡崎さんと渚ちゃんはずっと

あの娘の傍にいたんですね。」公子は朋也が言う人物が風子であると気が付いた。

 「あいつといたのは楽しかったから、ただそれだけです。ここにいる奴らも同じです。だから

公子さんどうかあいつの思いの分まで幸せになって下さい。」必死に言葉を掛ける朋也に

「ハイ」と笑顔で公子は答えた。その時幻なのか風子が、公子にヒトデを手渡し「おめでとう

お姉ちゃんずっとずっと幸せに!」と最後のメッセージを残して舞い散る桜の様に消えて

いった。夢のラストステージが完結したのであった。伊吹風子その存在は眠っていたとしても

願いが具現化し、姉の結婚を祝福する為努力し最高の結婚式を実現させた。学校の校門で「

皆が幸せでいればきっとあの娘も幸せでいられる。今ではそう信じられます!」公子はそう言って祐介と共に学校を後にした。きっと風子の事を忘れても、皆の心の奥底では思い出として残っている。それが噂となって今光坂高校に広まっている。いつの日か風子が本当に学校に登校

して現実の楽しい思い出が出来る日も来るのかもしれない。「あのう風子のお友達になって

くれますか?」と言いながらヒトデを渡す光景が・・・・・・