墓標結えていた筈の命綱が切れてゴミのようにこの浜に打ち上げられている自分が見えるのです砂の上を転げまろび生まれたばかりの赤ん坊のように泣き叫びたかったあの日墓標に立てた流木は波にさらわれてまた何処かの浜に流れ着いているでしょう砂を噛み引き込む波の音掬ってはこぼれる掌の水あなたを奪った十月の風はいつも私には冷たくて淋しいのです