人知れず

薔薇の蕾が開くように
訪れる 刻

それは
気配を隠し忍び寄る
しなやかな 鞭

行方占う
白菫色の肌に絡み
締めつける

ひび割れた
指先の花びらは
こぼれ落ち

落ちて砕けた
リヤドロの欠片

誰の耳にも聞こえない
壊れ行く音

憂鬱だけが 拾っている