実家に着くと 台所に立って
昼食の準備をしていた姉が
私に目配せをした側に
母が涙と洟をかんだ
ティシュの山が出来ていた
サミーは木の箱の中で
静かに横たわっている
可愛らしい花と
好物の蒲鉾が一緒に入れてある
「お友達にも分けてあげるんやで」
母は鼻を詰まらせながら
サミーに声をかけている
ビロードのような艶の
美しい毛並みと
貴婦人のような横顔は
まるでそのままだけど
その
吸い込まれそうなくらいに透き通った
エメラルド色の
輝く瞳がもう 見られない
サミーは
サミーに備わった
ふたつの宝石の蓋を閉じて
永遠の彼方に行ってしまった
大好きなおやつにも釣られず
飼い主以外の誰にも媚びず
決して抱かれようとしない
不思議な猫だったけど
お別れの日になって
やっと
抱き上げることを許してくれた
サミー
今日はニャンコの日だって ❤️