知らない町の

停留所に降りて



家のない子のように

私は其処に佇む



空に月があれば
時刻表を照らしてくれただろう



何処へも行けない
彷徨う 心



いっそ このまま
ホームレスになってもいいんだ


この世の全ては 借り物だって
昔、誰かが 言っていたもの



バスが来る



行き先が示されている

見覚えの無い名前



乗ろうか …




借り物の身体は 運ばれて



そして また 知らない町の
停留所に



薄い影のように



「私」が 降り立つのだろう …