馬鹿
「僕が最初に思ったのは、母親から可愛がられている、ということだった。
母親は僕に、『産まれてきた時、天使だと思った』『女の子みたいで可愛かった』と言った。
それで僕は、自分が可愛い子だと思うようになった。
可愛い僕は、愛嬌を振り撒くことにした。
担任の先生を美人だと褒めたり、星のカービィのギャグ漫画を描いたりした。
同級生と音楽やゲームの話をしたり、CDやビデオの貸し借りをしたりした。
会社員になってから、インターネットを始めると、『馬鹿っぽいところが可愛い』と言われたりした。
そうこうしているうちに、人間関係でトラブルになって、統合失調症になって、会社を辞めた。
今は新しい職場に通いながら、家事手伝いをしている。
以上」