賢者

「私が最初に思ったのは、私の父親は難しいことを知っている、ということだった。 

 

 父親は倫理学を勉強していて、真理を研究していた。 

 

 私もいつか、父親のように、倫理学を勉強して、真理を研究するものだと思っていた。 

 

 

 

 挫折したのは、高校生の時だった。

 

 私は国語の成績が悪く、父親のように倫理学を勉強することができなかった。

 

 代わりに、数学の成績が良かったため、プログラミングの大学に進学することにした。

 

 

 

 大学進学後、私は、学校の勉強はそこそこにして、父親の倫理学を勉強することを試みた。

 

 倫理学は高尚過ぎて合わなかったため、等身大の私が理解できる、心理学や哲学を勉強することにした。

 

 会社員になってからは、心理学の研究ブログを開いた。

 

 それで、人間関係でトラブルになり、統合失調症になって、会社を辞めた。

 

 今は新しい職場に通いながら、倫理学のテーマである賢愚善悪を研究している。

 

 以上」