アザヴには森元町に「森元三座」と呼ばれる「開盛座」、「盛元座」、「高砂座」の3つの芝居小屋がありましたが1892年(明治25)までに全て閉場に追い込まれました。

久しぶりにアザヴに芝居小屋が帰ってきました。

場所は、麻布区本村町153番地です。

四の橋と新古川橋の間、絶江坂の下ですね。

1918年(大正7)7月10日に元真砂座で座主をつとめていた佐々木政次郎を代表社員にして合資会社弥生座が設立されました。

ところが、翌19年(大正8)5月10日に佐々木政次郎は手を引いてしまい、会社は解散してしまいました。

あらためて同月25日に株式会社弥生座が設立され、6月24日に「弥生座」が開場されます。

ところが経営が芳しくなかったのか、翌年の1920年(大正9)4月11日に会社は解散し、松竹に買収されました。

同年7月6日に「南座」として開場しました。

京都だけではなく、東京にも南座があったのですね。

ところが、やはり客入りが悪かったのでしょうか、松竹は1921年(大正10)12月31日から映画館に転換してしまいました。

1923年(大正12)9月1日に関東大震災で休場しましたが、被害が軽微だったため、早くも同年10月31日には復興、震災後初の東京での松竹大歌舞伎興行が行われました。

残念ながら、翌24年(大正13)6月13日より映画館に再転換し、芝居小屋としての役割を終えました。