受験前日までこの個人データは入力する。
その生徒と何を話して何をやっているか。
学習の進度や浸透具合。
点数や順位。
ありとあらゆるその生徒と麻布学院、私個人や講師との関わり。

それが後7日で終わる。

前期選抜組は授業と自習で数A数Ⅰの青チャートを双方1/3消化し、英語の単元もかなり進んでいる。
彼らの個人データは私の手から離れた☺️

来月には後期選抜組も合流して全員が高校準備をし、塾を卒業する。
麻布学院からの依存を無くし、私への依存心も無くすための準備期間。
それが3月。

それは私が彼らと離れる時間だ。
入試が終われば彼らはもう高校生と同じ。
自分の力で手にしたそれぞれの居場所に向かう準備をする。

寂しいけれど私もまた新しい受験生に気持ちを向けなければならない。
少しずつ彼らから距離を置いて。

多分、彼らは気づいている。
すでに私が距離を取り始めたことに。

今日、また1人、私の個人管理データから卒業した生徒がいる。
おめでとう。

残りの18人も後1週間で、この個人データの更新が終わる。

寂しいけれど、これが最後の仕事。
生徒に近くなればなる程に辛くなる作業だ。

毎年、この時はくる。

保存データに残る281人のなかに、今年の24名も保存される。

良い生徒達だった。データを処理しながら毎日最近思う。

あと7日。
最後の更新日は全員同じ日付。
私の生徒への心の中の1人1人への思いとともに保存データに入る。
本当の気持ちを伝えることもなく。

私が15年間、続けて来た生徒との別れの儀式。
愛でてきた宝を手離す日がもうすぐ来る。

後7日。
今年もこの時が近い。

思い出になる瞬間は呆気なく来る。
おそらく、10年後の彼らの中に私は残らないだろう。それでいい。

私は時折塾に明け方までいる。
昔の保存ファイルを見て、その1日に生徒1人1人とどう向き合い、何を話したか思い出す。

それが塾という仕事だ。

本当に毎年、心が引き裂かれる思いで発表の日を終える。

多分、私は全員合格が達成された年に塾業界を去ると思う。
見果てぬ夢だが、今年はそれが現実になるかもしれない。

15年間、別れと出会いを繰り返し、大きな喜びと絶望的な悲しみを私に与えた麻布学院。

どこまでこの別れを繰り返すんだろう。

ある生徒の管理データを4時からずっと見たままだ。
そこで手が止まる。

先に中年2年生のデータ管理に移行しよう。

この時期の塾関係者は、受験への思いと別れへの覚悟で心を疲弊するもんだ😊

281のデータが入るこのフォルダに、1人1人、毎年入れる作業で笑みや涙が溢れる。

あと7日。
最高のデータを作り上げよう。
データの終わりを合格の数字で締めよう。

さあ2年生のデータにはいるぞ❗
1年間最高の管理データに仕上げるぞ😄