ということで、アルバム感想を上げたいと思います。
まず全体的に「大人になったなあ」と。
ちゃんと音も声も年相応、かつスタイリッシュに。
彼らの目指す「10年先のアイドルの枠を超えて大人の歌を歌えるグループ」へ着着と足固め中ですね。
売り方も「(中身はどうでもいいから)枚数稼ぐ」「順位命!」じゃなく、
実質的には1種売りみたいなものでしたし、
いろんな面で彼らもスタッフも先を見ているのがよくわかる。
だからもしかしたら私は、
彼ら自身、そして彼らを支えてくださっている方たちが目先のことにばかりとらわれず、
「KAT-TUNの進むべき道をちゃんとわかってくれていると感じられる」のが何より嬉しいかもしれない。
だって最近やっと彼らも語ってくれるようになったけど、
KAT-TUNはずっと「それどころじゃなかった」から。
先を見てどうこうなんて言える状態じゃなかったから。
だから彼らが安心して将来について語れるようになったことが本当に本当に嬉しいんですよ。
それに亀は10代からほんと先が見える人で、正直グループ内での温度差に苦しんだ時期もあったと思うから・・・・。
今5人が揃って同じ未来を見据えてると信じられるのは、
KAT-TUNファンとしても亀ファンとしても幸せなことだと思います。
たぶんこれからの歌手KAT-TUNに必要なのは、
どんな場面でも安定して歌いこなせる「本物の力」をつけること、
「KAT-TUNはいつもいい曲を歌っている」と広く浸透させること、
そして何より[楽しい」「面白い」「また行きたい」と思ってもらえるライブをやり続けること。
今彼らがこの方向に舵をとっているのは絶対に間違ってないと思うし、
だから商売っ気が無さ過ぎてちょっと心配にはなりますが(苦笑)、
ハイフンも目先の売り上げに右往左往せずどっしり構えて彼らを見守りたいですよね。
ちなみにソロの好みは今回も上田くんの圧勝でした。
メンバー間では「Step」が一番人気のようですが、
前作の「ラビウル」に続きまたしても上田竜也ワールドの虜です。(笑)
では少し個人の感想。
田口くんは本当に歌が上手くなりました。
前は時に悪目立ちしていた彼の声、
今作ではいい意味でのアクセントに。
いや、ほんとに成長しましたよね。影の努力は裏切りません。
中丸さん。
実は「Chain」と並行して2ndも聴いています。
それもあって自然に「聞き比べ」のような状態になり、
ふと思ったのが「もしかして一番本当の意味で成長したのは中丸さん?」。
というのも、
私は昔からずっと「KAT-TUNで一番歌えるのは中丸くん!」と言い続けてきていて、
彼の歌いっぷりをわかっているつもりになってたんですが、
あらためて2ndを聴いてみると、
当時の中丸くんの歌声もそれなりに癖があることに気がついて。
だから今作で本当に洗練された歌声を聞かせてくれている彼が、
より高いレベルの歌声を聞かせてくれていた彼がめちゃくちゃ頼もしかった。
聖。
彼に関しては、とにかく前からもっとたくさん歌ってほしかったんです。
だって彼は歌えるし声もいいんだから。
KAT-TUNの個性の一つに彼のラップがあるのは事実だけど、
あまりそれに固執してしまうと「歌える曲」が限られることにもなりかねなかったし、
何よりラップばかり注目され彼の歌声が正当に評価されて来なかったようにも思うし。
だから今作、ラップに拘りすぎずより柔軟にいろんなジャンルの曲を歌っていてくれたことは、
メンタル的な意味でも「成長」を感じました。
ソロは安定の聖ワールド。
そして最後亀。
まず彼の今回のソロに関しては「可も無く不可も無く」。
「ああ、こういうのが歌いたかったのか」と、そのまま受け取りました。
正直メンバーのソロで毎回一番物議を醸すのが亀ですよね。(苦笑)
彼の行きたい方向とファンの望む方向が合致しないことが多くて。
私も「1582」や「サムサム」は大好きで、
客観的に見る分には、
彼の歌声は尖ってキレが良くてエモーショナルなのが特徴だから、
なら例えばバラードをやるにしてもそれがいかされるマイナー調の曲が良さが出るだろうし、
キレの良さがいきる曲を歌えば「間違いはない」とも思ってしまいますが、
ラジオの選曲からすると彼はヒーリングミュージックが好きそうなんだよね~。(苦笑)
だから「好きな音にこだわって作った」というのが非常によくわかるなと。
「好きな曲を歌う」のと「ファンの好きそうな曲を歌う」は、
別に「どっちが正解」なんてものでもないし、個人の価値観で外からどうこう言えることでもないのだけど、
でもファンにも「こういう曲を歌ってほしい」というのはありますよね。
キャリアを重ねて、自分の意見を出せ、やりたいようにやれるようになったのはとても喜ばしいことですが、
好きな世界観を優先するほど大多数のファンの好みから外れてしまう(たぶん)ことや、
彼の「他メンバーとのバランスを考えて自分が引く」傾向は、
複雑というか、非常に考えさせられます。
とりあえず彼とは根本的な音楽の趣味があわなさそうなのが、ほ~んと残念!(苦笑)