5月某日
午前中、乳腺外科検索
午後、某ブレストクリニックに電話予約
夕方、初診
マンモグラフィー、エコー、採血
2週間後
検査結果:悪性の疑い
某大学病院へ紹介
(医師個人名宛に紹介状と
(検査結果の詳細長文、画像CD-R、検体等)
その3日後
某大学病院に電話予約
翌日
某大学病院初診
という流れでその日、混雑する総合受付の待合に座っていると、受付カウンターの中で制服を着た無表情な女性たちの中で一人目立つ男性が目に留まりました。
テキパキと(チョコチョコと)スピーディーに(コミカルに)動き、最高の笑顔で(オーバーリアクションで)対応している彼を”セバスチャン”と命名。セバスチャンは病院の受付事務というよりは、良き時代のテーラーさんみたい。小柄な身長におしゃれな(派手な)スーツの着こなし。個性的なヘアスタイルもキマってる。
私は少し緊張を解そうと思い、ちょっと面白そうなセバスチャンに他愛ない事を話し掛けてみることにしました。
「すみません、初診で来たのですが
受付はここで待ってたらいいんですよね」
「そーですそーです
混んでて申し訳ないですねー
紹介状と、あっ!検体までお持ちですね
ありがとうございますありがとうございます
ちなみに、、、番号は、、、
あー、かなりお待ちいただいちゃいますねー
んー、、、僕、今、
やっちゃいますやっちゃいます(小声)」
何と、番号(待ち人数)を数十人すっとばして
今受付してくれると言うのです。
「えっ!でも...」
「えぇえぇ混んでますからぁ(小声)
お持ち頂いた紹介状など一式
僕お預かりしちゃいますんで、
近くでお掛けになってお持ちください
すぐ!お呼びしますんで」
こうしてセバスチャンのおかげですぐ受付が終わり、続けて病院のシステムなどの説明と階が違う乳腺外科までわざわざ案内してくれました。
「病院広いんでね、僕ついでに院内マップ
コピーして来たんでよかったらどーぞー」
「何から何まで
ご親切にありがとうございました」
「いーえいーえ
お大事になさって下さいねえ」
その日以来、セバスチャンを探しているのですが残念ながら会えていません。
会えたからといってどうということはありませんが、目が合ったら会釈くらいしたいと思うのです。
ああセバスチャン。
親切なあなたはいったい何処へ。
今夜も来てくれて
ありがとうございました