Moonstruck~月の輝く夜~ | cyan cyanos xanthos

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艶が~る(2013年7月頃始めました)
イケシリ 
戦国・幕末・大奥・眠り姫
刀剣乱舞・恋乱
などなど

別のところのケイキさんのショートストーリーを
艶がの慶喜さん風に読みたくてアレンジしたものです。

艶々部分は大幅にカット。



アレンジ仕切れていなくて若干あちらのケイキさんが見え隠れしてる。



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今夜は満月・・・そういえば お月見の季節

開いた戸の隙間から見える月を 頬杖をつき眺める。

・・・・・

逢いたいな

考えていると そのままうとうとと眠ってしまった。

愛、愛

聞こえてきた呼び声に目を覚ますと人影が見える。

・・・・夢?

目を上げるとそこには 月明かりを背にした慶喜さんの姿があった。

愛?

なんだかすごく綺麗

答えないまま ただその姿を見上げていると             

やがて慶喜さんがふっと笑みをこぼした。


 

それから自分の部屋に戻った私は慶喜さんのために月見酒を用意していた。

すみません。つい見惚れてしまって

頬を染める私にくすくすと笑みをこぼすと 慶喜さんが目を細める。

その目は 窓から見える月を映していた。

確かにこの月の下では どんなものも美しく見えそうだな

その横顔を見上げながら私は小さく息を呑む。

さらりと流れる髪の先が 月明かりに光って見えた。

(そんなことはない。慶喜さんは特別だと思う。

こんなに月明かりが似合うなんて)

考えていると不意に 慶喜さんが私の名を呼ぶ。

もっと俺を酔わせてくれる?

慶喜さんの指がそっと 私の顎を持ち上げる。

鼓動が大きな音を立てた。


向かい合ったまま指を絡めあう。

(私のほうが酔ってしまいそう)

いつの間にか慶喜さんの身体に寄りかかっている。

そんな私の背中を抱き寄せ 慶喜さんが甘くささやいた。

どうしたんだい。今日は随分大人しいな。

慶喜さんのからかうような音声に 私は思わず口を開く。

慶喜さんが綺麗なので 緊張するんです

・・・それは俺の台詞だよ

顔を寄せた慶喜さんが 私の髪をさらりと撫で上げた。

そして優しく目を細めて 告げる。

お前の肌も何もかも・・・月よりも美しく見える

直接耳に響くその低く艶めいた声に 私の身体がかぁっと熱を上げた。

そんなことを言うのは 慶喜さんだけですよ

慶喜さんの視線から逃げるように顔を背けると 慶喜さんがくすっと笑みをこぼす。

そのとおりかもしれないね

慶喜さんは私に構わず顔を向けると耳に唇を押し当てたまま 吐息交じりにささやく。

それを知っているのは 俺だけでいいんだから