映画「タクミ君シリーズ」公開10周年記念イベント ①
11月24日、映画「タクミ君シリーズ」公開10周年記念イベント、参加してきました。
私は、チケットがなかなか取れず、1部のみの参加でした。
本当に、色々思う事のあるイベントで、この時に感じた自分の気持ちをいつまでも忘れたくなくて、記録として、残しておきたいので、思うまんまに、感じたままに、書きたいように、綴っていこうと思います。
特に印象に残ってるシーンと、その時に感じた気もちを挟み込んで書いてるので、かなり、読みにくいかもしれませんし、自分の主観が入ってるので、正確では無いかもしれないので、色々ご意見もあるかもしれませんが、ご容赦を。。。
まず、前日お会いした、大友さんと、四ッ谷区民ホールで待ち合わせ、大友さんのお知り合いの方にもご挨拶を。
そして、上映会場へ。
会場に着くと、あの音楽が流れており、タクミ君シリーズのパネルと、上映当時のパンフレットがズラリと勢揃い。
一気に、テンションがあがります。
勿論、全てカメラに納めてきました。
私は知らなかったんだけど、フォトブック?も、発売されてたんですね。
パンフも、フォトブックも自由に閲覧できたのだけど、写真を撮るのに、皆さん並ばれてたので、見るのはやめました。
そして、上映時間になり会場へ。
何と!私は、最前列でした。
上映前に、司会の方が、タッキーのお話をされ、一分間の黙祷へ。
その時に、このイベントを止めるかどうか、真剣な議論があったとのお話をされました。
やはり、上映迄に、目に見えない葛藤があったんだなぁと思うと、自分がこの会場で、この席に座ってるのが、本当に奇跡みたいに思えました。
そして、上映が始まりました。
タッキーの姿が写ると、すすり泣く声も····。
私は、何となく、我慢していました。
画面には、まだ幼さが残り、少したどたどしい演技のまお君、一番大人びてるけど、やっぱり若い大ちゃん。
日和君に、ばっしー、細貝さん。
そして、昭和な男前のタッキー。
何度もDVDで観た画面が、今、大きなスクリーンで私の前で写ってる。
こんな日が来るなんて、想像もしてなかったです。
物語は進み、ばっしー演じる鈴木君の病気の描写が、前面に押し出されてきます。
考えたくないのに、どうしてもタッキーの事が、被ってしまって、その時に、(虹色が、一番観るのがしんどいかも····)と、ようやく、気づきました。
この辺から、すすり泣く声が段々増えてきて、その声を聞いたら、私も堪らずに、ハンカチを度々目頭に当てる事に····。
ギイが、タクミに、俺を疲れさせてくれよ、と懇願した後の二人の肌を合わせるシーン。
拙いながらも、大ちゃんに応えようとするまお君。
幼いながらも、妖艶な顔を見せるまお君を見た時に、きっとこの子は今に化けるだろうと、当初映画館でこのシーンを見た人は少なからず思ったと思います。
大ちゃんは、トークの時に、BLを自分がする事についての戸惑いを話してたけど、この時は自覚してなかったと思うけど、「青空」のメイキングで言ってたように、まお君だから、ここまで出来たんだと思います。
やってやろう、てスイッチが入ったんだと思う。
この時の肌を重ねるシーンは、その後の「美貌」や、「青空」に比べたら、まだまだたどたどしいけど、やはり、この二人の肌を合わせるシーンは、美しい。
大ちゃんも、今の包容力が滲み出る大人な感じがまだあまり無くて、その代わり、若さゆえのエネルギーが制御できない感じが、良かった。
ここから始まったんだなぁ、と、何だかしみじみしてしまった·····。
翌朝、タッキー演じる赤池君が、鈴木君の危篤を知らせにやってきます。
そして、人が死んだ時て、後から、ずしんとくる、というような台詞を発します。
これは、さすがに胸に迫るものがあって、泣いちゃいました。
だって、本人の口からその台詞が出たら···、偶然のリンクとはわかってるけど、それでも·····。
ここから、鈴木君の呼吸困難で苦しそうなシーン、森田君が学校を脱走して、病院目指して必死に走るシーンと切羽詰まったシーンの連続で、「死」がせまってくる感じに、会場のすすり泣く声が、どんどん広がっていった気がする。
とにかく、タッキーとリンクして、ひどく感情移入してしまって、もう、もう、画面が直視できなくて、涙無しでは見られませんでした。
森田君が病室に着くけど、面会謝絶の札がかかってて、病室に入れなくて、踵を翻し、外に出ます。
鈴木君の命の灯が消えかかる瞬間に、天井に虹色の光が写し出されます。
それを見て、森田君が自分のすぐ近くに来てる事を知る鈴木君。
そして、病室に森田君が入ってくる幻影を見ます。
自分の手を伸ばした先に、森田君が手を差しのべ、二人の手が結ばれたその瞬間、満足そうに笑って、鈴木君の命が終わりました。
お葬式に、森田君は現れませんでした。
鈴木君の死を、頭では理解出来るのに、自分の目で確認するのが、怖かったのかもしれない。
死という事実を、あやふやなまんまにしておきたかったのかもしれない。
お葬式の後、海辺でギイとタクミは、「フラクタル」に挟まれた、宛名の無い鈴木君の手紙を読み、自分達がこうして存在して、愛し合える事の幸せを噛み締めます。そして、お互いの唇を重ね合わせ、そのままエンドロールに流れるんだけど、BGMの曲の歌詞の、「あなたがいないこの世界」の所で、ここに居ないタッキーとまお君、二人の事が思い出されて、ぐぐっとキテしまって、また、涙が······。
音の効果と言うと語弊があるかもしれないけど、色々な感情がわぁ~って襲ってくるんです。
そして上映が終わって、無意識に止めてた息を、私はやっと吐き出して、ひと呼吸つきました。