また読書ネタ~
っつうか、最近仕事しかしてないので他にネタがない。
島田荘司さんの『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』
この作品はずいぶん前に出版されてたんだけど
本屋さんで手に入れられなかったのね。
今回完全改訂総ルビ版として再出版されたのさ。
ひゃっほーブラボー♪(≧▽≦)
漱石というのは日本の偉大な文豪『夏目漱石』
彼がロンドン留学時代に名探偵ホームズと偶然
出会ったという設定で書かれているんだけど…
ある事件をきっかけに漱石・ホームズ・ワトソンの
3人が出会ってから、それぞれ漱石視点の物語と
ワトソン視点での物語とで並行して進んでいくのね。
同じ物語が並行していくだけだと退屈しそうな感じだけど
漱石視点の物語ではホームズがメチャメチャ変人に
書かれててさ。(もうキ○ガイの域。)
ところが同じシーンでもワトソン視点だと、おそらく相当
努力して飾ってんなぁっちゅう文章でさ。
ホームズはホームズとして偉大なまんまなんだ。
でもその前に漱石の文章を見ちゃってるから、なんかもう
紳士然として書かなきゃいけないワトソンの努力に涙を
誘われるとゆ~か。笑っちゃうとゆ~か。
最終的にキ○ガイが嵩じて自ら暴走して用水槽に落っこちて
それをきっかけに、最近精神に異常をきたしていた
偉大なホームズは、なんとか元の偉大なホームズに
戻って、事件も無事解決しました。とゆ~オチなんだけど。
ホームズファンには怒られそうな内容だよな~( ̄_ ̄ i)
でもかなり楽しめる。っつうか笑った(^^;)
歴史的には漱石が海外留学をしていたことは事実だし
まぁホームズは架空の人物なんだけど、たぶん二人が
本当に出会ってたらこんなやり取りをするんだろうなぁって
想像できるしさ。
島田ワールドの隠れた本領発揮って感じで良かったよ~
そもそもこの島田荘司って作家さんは、グロテスクな描写が
得意でね~
基本ミステリー作家なんだけど、とにかくグロいんだわ。
それだけ文才があるってことなんだろうけど、『眩暈』とか
読んだときにはホント眩暈がしたかんね。
そんなんで読後の感想なんかを見るとだいたい賛否両論。
キレイに真っ二つ。
ある意味そんな世論を楽しんでんじゃねぇの?って作品
ばかりなんだけど、今回グロはほぼ封印。
心臓の弱い方でも大丈夫ですわ(^∇^)
しかし自分の得意分野を封印しても、これだけ楽しめる
文章を書けるってすごいよな~やっぱ天才だわ。
氏のデビュー作『占星術殺人事件』を初めて読んだときの
ショックを私は忘れない。
てなわけで、今はまた『占星術殺人事件』を再読中。