歯が痛いと大騒ぎしながら、それでも読み切りました

白夜行


やっぱスゴイねぇ~

あらためて感動したとですよ(^^)


「どんな話なの?」と聞かれても、それを書ききるだけの文才も

ないですし、また信じられないくらい深い話なのでとても短文で

まとめられないというか…

でもめげずにちょっとだけ紹介させていただきますね。


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物語の主人公は亮司と雪穂。

二人が11歳の時に亮司の父親が殺されることで物語の幕が

開きます。

物語の最初から最後まで、二人の接点はどこにもありません。

厳密には、亮司の父殺害の容疑者として、雪穂の母の名前が

あがったくらい。

しかしそれもたいした証拠もなく、彼女のガス中毒死によって

立ち消えになってしまいます。

真相というパズルを埋めるピ-スが、次々と消えてゆく…

結局、紆余曲折の末事件は迷宮入り。

真相は永久に闇の中へと消えてしまいます。


事件から19年間という時間の経過…その間も二人の接点は

全くありません。

お互いにそれぞれの人生を生きて、何の関係もないはずなのに

二人の間には常に不可解な事件がつきまといます。

誰が何のために起こした事件なのか?

証拠はありませんが、雪穂が亮司のために、亮司が雪穂の

ために…そう思わざるを得ないような状況が随所に残されて

います。


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特にスゴイと思うのは、限りなく怪しいと思わせるだけで

どの事件もハッキリとした真相を示していないことです。

二人の感情も一切書かれてはいません。

なのに読み手はそれを確信するのです。

お互いの哀しいほどの愛情の深さを…

徹底した悪にもかかわらず、その切ない思いに焼け付くような

胸の痛みを覚えます。


白夜行というタイトルは、「陽の光の下を歩けなかった者が

太陽に代わる光を頼りに夜の道を歩いてきた。」

というような意味です。

お互いがお互いの光となって、本当は暗い道だと分かっていて

それでも必死に生きてきた…

人間とは、ここまで一途に生きられるものなのでしょうか?

慟哭にも近い感情を揺さぶられるような話でした。



問題なのは、こんな叙事詩的な作品をドラマにできるのか?

ということに尽きますね。

大丈夫なんか?TBS…


まぁドラマでは14年間になってたり、いろいろ替わってるところも

多いみたいですけど…

本当の純愛をうたっているのも、なんかズレてる気がするんだよな。

でもまぁ、とりあえず初回は見てみようと思います。

どんなふうになってんのかな~心配…(まだ言ってる)


明日12日の夜9時からTBSで放送されます。

お暇な方は見てみてちょうだい(≧▽≦)ノ