最近、TVの中で天然な人達がわりと長く

居座っていますが、実際に天然て見た事

ありますか?


そう思って記憶を探ると、あ~いたな~

って子がひとり。


やっぱ例の変な会社の中に。


でもこの子は可愛かった。

見た目はキレイ系。なかみ天然。

で、なぜか私にえらくなついてくれていた。


私が「ちょっくら一服すっかな~」と席を立つと

嬉しそうに後ろを着いてくる。

「カルガモの親子」と呼ばれ、会社の名物に(汗)


当時の新人で、今どきの娘らしく敬語が苦手

だったのか、彼女のPCにはカラフルな付箋が

山のように貼ってあって、七夕のようだった。


何を書いてあるのかとよく見ると

「申し訳ございません」・「少々お待ち下さい」

「お待たせ致しました」・etc・・・


え~と・・・


9割が基本敬語。しかも平仮名。

この子大丈夫か?と、本気で心配だった。


そんな彼女にはじめて与えられた仕事が、表の空欄に

1月・2月・3月・・・と書き込むだけの単純なもの。

最初はとりあえず職場の空気に慣れさせるためという

対応だな。ハッキリ言って子供でもできる。


ところが彼女はやってくれた。

13月・14月・15月・・・

唖然とする彼女の先輩が、ハッと気付いて止めた。

18月だった・・・


彼女の経歴に、「暗算1級」というのがあった。

彼女の先輩K&Wコンビが

W  「へ~すごいんだ~じゃあ、3桁ぐらい余裕なの?」

彼女「え?まぁ、なんとか。」

K  「じゃあちょっと、やってみよう!」

W  「じゃあ、983+282+685+・・・・・・では?」

脇で電卓を叩くK。必死に頭の中で計算する彼女。

彼女「8235・・・ですかね?」


Kの電卓の数字とは、一つも一致していなかった・・・


3人の間に流れる気まずい空気。

 「き、きっと、緊張したんだよ。ねぇ?」

K 「そうそう。あ、だけど、暗算得意なら、みんなで飲みに

   行ったときに、割り勘の計算してもらえるよね。」


必死に話を紛らわそうとするKとW。

しかしそんな気遣いをぶっ飛ばすように彼女は言う。

「あ、でも~できれば9人までにして欲しいです。」


9人までの割り勘なら、けっこう誰でもできます。

というか割り勘て、10人が一番楽じゃねぇの?


他にも電話をしてきたお客さんを15分も待たせ

「もしもし、お待たせ致し・・・あ、切れてる。」

なんてこともしょっちゅう言っていたし、

お昼を買いに行った帰りのエレベーターの中で

買ってきたばかりのバナナケーキにいきなり

かぶりついた事もあるし・・・


とにかくあぶなっかしくて目の離せない子でした。


でも、なんか可愛かったなぁ~

そんな彼女も、今は主任様です(ちょっと怖い)