10年間の活動休止後の復帰第一弾として、2002年8月7日にリリースされた「安全地帯Ⅸ」。

 

このブログでも何曲か想いを綴っています。

その時に必ず書いているのが


 

”地味な雰囲気のアルバム”

 


そう言いながらも自分の中ではよく聴くアルバムの中の一枚です。

 

 






 


作詞は全曲松井五郎さん。


作品を作るにあたり、当初は玉置さんと直接やり取りをしていたそうですが、いろんな想いのある中でなかなか創作に着手できないでいたようですね。

 

そんな中、このアルバムの制作に参加することが

 


”Team安全地帯”に所属すること

 


と捉え、今までずっと募らせていた想いを込めた作品を作ることで、新しいサイクルに突入できるという予感があったそうです。

 


以前の玉置さんとの創作は、間にプロデューサーが入ってのものだったようですので、松井さんにとっては新鮮な出来事だったようですね。

 




 

過去にここで何度も公言していますが、自分自身、安全地帯や玉置さんの活動をリアルタイムで追ってきたわけではありませんので、手に入れるアルバムの順番も思い切りランダムでした。

 

 

当然、安全地帯というバンドに当時何が起きていたのか?

しかも、活動休止が何度かあったということも後から知ったことでしたので、この安全地帯Ⅸというアルバムの背景も知る由もなく聴いていたのです。

 

 


しかしそんな自分でも、このアルバムの曲の数々から、そういえばこの頃が安全地帯が活動再開だったっけ?

と感じ取れる歌詞になっていて、まさに安全地帯のことを想って書いた歌詞なんだろうなぁ~と納得することができました。

 

(相変わらず前置き長っ!!)

 

 




 

 

「なにもない海へ」 

作詞 松井五郎

作曲 玉置浩二

 


 

汚れた流れに

沈んでゆく舟を

僕らは見てた

 

たどり着く岸辺も

知らないまま帆を張れば

彷徨うだけだろう

 

 


ここはズバリ安全地帯が活動休止になった時の状況なのかな?

メンバーの苦悩や混沌とした背景をそのまま歌っている気がします。

 



 

なにもなにもない海へ

夜明けを見るために

心を決めないか

 

夢を漕いだオールで

いまよりもっと向こうへ

 


 

また新たなスタートを切る決意。

なにもなにも・・・と繰り返すことによって、本当に何もないところに一から漕ぎ出そうという強い気持ち。

 

 

”夢を漕いだオール”が、アマチュア時代に描いた夢そのものですね。

この曲の中で一番好きなフレーズです。

 

 


 

陽のあたる場所で

季節ごと咲く花と

暮らすのもいい

 

 

ここは玉置さんの軽井沢時代を意味しているのかな?

勝手な憶測です(笑)。

 

 

 

次がいまいちよくわからないところ。

 

 

だけどこの胸に

荒ぶるあの波の音

消せやしないだろう

 

 

”だけど”

 

という打ち消す言葉がくるということは、どの部分を否定していると捉えたらいいのか?

 

普通に考えたらその前の事柄。

 

陽のあたるのどかな場所で穏やかに暮らすこと?

 

 



荒ぶるとは・・・

 

荒れる、暴れるという意味だけど。

何かを創り上げたり、目指すものに向かって挑戦しているときに感じるゾクゾク感なのか?

 

 

いきついた解釈が、


都会の雑踏から離れて

心穏やかに暮らすのもいいけど

そんな生活はなんとなく飽きているんじゃない?


新たな道への扉を開ける”あの”ゾクゾクした感覚を忘れてないだろう?

 

 

てな感じ???

 

 



昨日までの日々を

抱いて眠るよりも

傷ついてくことだってしなくちゃならない

 

手に入れたものだけに

縛られたくない

うまくいかないことだって

逃げてばかりはいられない

 

 

少し離れたところから見ていたであろう松井さんからの、安全地帯と玉置さん個人へのメッセージなんでしょうね。

 

 

 

ここから向こうへ

 



最近は、その詞の意味を噛みしめながら、自分自身に置き換えて聴いてもいます。





アルバムの一曲目の「スタートライン」では、まさに活動再開へのスタートラインについたところ。

 

「なにもない海へ」で、そこから一歩を踏み出す。

 

 






当時のレビューでは「究極のラヴ・ソングを結集させた渾身の15曲を収録」とあったようですが、自分個人としては、男女の愛は微塵も感じず(笑)

 

 

全ての曲が、


人と人とのつながりの中で感じるすれ違いや葛藤はあるが、そこから解決の糸口を探るべく新たな希望へ向かって歩いて行こう

 

という意志を感じ、安全地帯の活動再開に重ねてしまいますね。

 

 

 

 

その一年後にリリースされた「安全地帯Ⅹ」。

松井さんは作品作りに参加していません。


以前、「出逢い」のブログにも書いた”かくれんぼ”は、松井さんの中で終わったのかな?

 




 

『安全地帯という名義が、いつの段階からお休みしていたのか?

安全地帯はいつのまにか休息していった感があって、だから僕の中で、安全地帯を終わらせるというと変だけれど、ひとつの節目を作りたかったのかもしれない。

『Ⅹ』に加わらずにいたのも、『Ⅸ』で僕の中での節目を付けたかなという感じがあったからなんです。

それは全然否定的な意味ではなくて、ずーっときっちりした形で節目を作れなかったことに対する僕の中の想いみたいなものですね』

 

 

(玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから)

より引用

 




 




 

 新しいことへの挑戦や旅立ちの時は、"船出"という言葉がよく使われますよね。



港から出た船(舟)は、先の見えない不安がありながらも、着実に目的地に向かって進んで行く。


途中、どんな困難があっても、必ず目指す場所に到達出来ると信じて疑わない強い気持ちを持って。





安全地帯と玉置さんの曲


「夜行舟」と「明星」にも共通する想いです。




 『目指すところは何処だろう…「夜行船」』前回ブログを更新したのは、確かまだ暑い頃だったと思う…🤔💭最近月一での更新になりそうな程遠のいていますが(^^;;ここのところ、玉置さんソロ時代の中でも軽…リンクameblo.jp